💮BOOK「空腹力 やせる、若返る、健康になる!」著者:石原 結實(ゆうみ)
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食べ過ぎによって血液の汚れや冷えを招き、さらに免疫力の低下などにつながるからです。
病気のもとになる血液の汚れをもたらしている主な原因は食べ過ぎ、飲み過ぎのせいかつしゅうかんなのです。いま、日本では「栄養過剰病」で苦しんでいる人が多いのです。
ですから、健康を維持するためにも、病気を治すためにも、「空腹力」を鍛え、食べ過ぎ、飲み過ぎの生活習慣を改めていくことが大切です。
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人間は、空気がなければ3分、水がなければ3日ほどで死んでしまいます。しかし、空気と水があれば、食料がなくても30日は生きていられるといわれています。
それだけ、人間はお腹のすいた状態に強いのです。体が必要とする以上の栄養は、飢餓(きが)のときに備えて皮下脂肪として蓄えられます。食べられないときには、その蓄えられた栄養でしないできました。
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食べすぎるとさまざまな障害が生じます。
・胃や小腸に長時間、大量の血液が集中するので、排泄を担当する大腸や直腸、腎臓への血流が不足。大便や小便の排泄が悪くなり、血液中や体内に老廃物が溜まります。
吸収は排泄を妨げるのです。
また、胃腸に血液が集中すると、骨格筋や脳、心臓をはじめ、他の器官や細胞への血液供給量が低下します。そのため、食後に眠気を感じたり、身体を動かすのがおっくうになるのです。
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食後、血液は胃腸に集中している状態になります。すると、体の他の器官は絶えず血液の供給不足になり、代謝が低下します。結果として、体温の低下をもたらすことになります。あらゆる臓器は血液が運んでくる栄養素や酸素などで生きているので、血液の供給が少なくなる脳や心臓で発作が起きやすくなるのです。
さらに、消費されない栄養分が血液中に過剰になり、さまざまな病気を誘発する要因になります。
心筋梗塞や脳卒中で救急病院などに運ばれる患者さんたちは、直前に食べ過ぎ、飲み過ぎていることが多いものです。
救急病院に担ぎこまれる心筋梗塞や脳卒中の患者さんのほとんどが発作の前に食べ過ぎたり、飲み過ぎたりしていました。
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ですから、お腹が空いたと思ったときには、チョコレート、黒砂糖、ショウガ紅茶などで糖分を補うと、1分で血糖値が上がって、空腹感がなくなります。
チョコレートはタンパク質、脂肪、炭水化物、ビタミン、ミネラルなどかすべて入っている完全栄養食品です。
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食べると、消化するために胃腸に血液が集まるので、筋肉にいく血液が少なくなって、かえって力を発揮できないのです。
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私はほとんど食べずにウエイトトレーニングをしています。ですから、食べないと力が出ないというのはうそなのです。
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脳にとって糖分が一番必要なので、
私のすすめる朝食抜きでは、朝、ニンジン・リンゴジュースや黒糖入り紅茶、ショウガ紅茶などを飲むようにします。それで糖分を充分に補うことができます。それでも、朝食を食べないために頭が働かないと思う人は、チョコレートなどで糖分を補ってやればいいのです。
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そして、東洋自然医学では「病気の症状は血液の汚れを浄化するための体の反応何というとらえ方をします。人間の体は、血液の汚れが生じればさまざまな反応を起こして、血液の汚れを取ろうとします。ですから、病気の治療は、血液の汚れを取り除き、血液を浄化することに重点を置きます。
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◉運動不足で血液が汚れる
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人間の体は約40%が筋肉です。
運動不足で筋肉を使わないと体温が下がり、脂肪などが燃えません。当然血行も悪くなります。
血液は約45秒で体内を一周しますが、それが60秒になったら汚い物が溜まり、病気にかかるやすくなります。
東洋医学では、筋肉の衰退を各種の病気の原因のひとつとみなし、重要視してます。
安静時でも体温の4分の1は筋肉でつくられています。運動すると筋肉による発熱量は増加し、半部までたっします。
体温の上昇は新陳代謝を促し、白血球の活動も活発になります。
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運動した後に体が軽く感じ、気分までスカッと爽やかになるのは、体温が上昇した結果、体内の老廃物や血液中のダブついている栄養素が燃焼され、呼気や汗や尿からもたくさん排出されるためです。つまり、体内の大掃除をしてくれるのです。適度な運動が大切なのはそのためです。
逆に、運動不足になると筋肉での熱生産量が減少し、体温も低下し、血液中の老廃物の燃焼も不足します。さらに、脂肪、コレステロール、糖分などの栄養素の利用、燃焼も妨げられ、使用されなかった栄養素がだぶついてきて血液は粘性を増して汚れてきます。
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◉ストレスは結構を悪くして血液を汚す
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血液を汚す第三の原因はストレスです。ストレスがかかると、副腎やアドレナリンやコルチゾールなどのホルモンが分泌され、体を正常に保とうとします。ところが、それが長期間続くと血圧が上昇し、血管が細くなって血液が悪くなり、白血球の中のリンパ球何溶解されて免疫力が低下することになります。
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そのため、ストレス状態では血液中にコレストロール、中性脂肪、糖分、赤血球、血小板などが増加し、血液の粘性が高く凝固しやすくなり、結構が悪くなり体温の低下を招き、新陳代謝が低下します。そこで体内に老廃物が溜まります。血液をどんどん汚すことになるのです。
人間の体のストレス反応は、もともと危険や嫌なことにぶつかったときに、このことにたいして戦ったり逃げようとする自然の反応なのです。たとえば、狩猟時代などには、猛獣など外敵と出会したときに、ストレスを感じて一気に血圧を上げて、力を発揮できるようにするという備えであったわけです。しかも、血液が凝固しやすいというかとは、猛獣に噛まれたたりしたときに血が止まりやすいというメリットがあるのです。
しかし、ストレスが強かったり長く続くと、いま述べたように当然体に打撃を与え、病気にもなりやすくなります。
現代人のストレスの原因は、仕事にかかわること、職場や家庭の人間関係などでしょう。
身の危険を感じるような一時的なものでなはく、長く続くようなことです。それだけに徐々に血液を汚し、体を傷つけることになります。
また、嫌なことが続けば人間は憂うつ人間なります。運動したり、楽しく幸せなときには体温は高くなりますが、悲しみや不安などのストレスが続けば憂うつになったり、怒りや憎しみといったマイナス感情にとらわれます。すると体が硬直し、低体温になります。実際、うつ病の人は低体温です。低体温になればいっそう血液が汚れるのです。
また、すでに述べたように、日活動的になって筋肉が減れば基礎代謝が低くなるのでよけいに太りやすくなります。そのうえ、ストレスが強いと食べることによってストレスを解消しようとしがちです。つまり、ストレス太りになるのです。その結果、空腹に耐える空腹力も弱くなります。そうなると悪循環です。
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ストレスをうまく受け流すには、
・感謝の気持ちをつねに持ち、前向きに明るく生きることが何よりです。そして、その心の持ち方が体に大きな影響を及ぼすわけです。
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漢方の葛根湯は、風邪にも下痢にも発疹にもうつ病にも奏効することがありますが、それは葛根湯により体温が上がり、免疫力が旺盛になるからです。
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食べて胃腸で消化・吸収したエネルギー源を体内の細胞で利用して発熱するよりも、体内や血液内に残っている余剰物や老廃物を利用・燃焼するほうが、発熱効果が高いと考えられます。ですから、空腹力が体温を上げるうえにも有効なのです。
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肺炎・気管支炎・膀胱炎などの病気を引き起こします。それは体内の毒素を燃やしているわけで、それが炎症です。
それほど強力でない有害物質は、うまく胃腸の監視の目を抜け、血液内に入ってしまうことがあります。
そのときは、血液中の白血球がすぐに反応して有毒物質が探知し、アレルギー反応を起こして、そうした物質を皮膚から外に捨てようとします。
これが、湿疹やジンマシンなどの発疹です。ですから、発疹は体内の毒素、老廃物の排泄物なのです。
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この考え方からすれば、皮膚病を根本的に治すには、血液を浄化する以外にはないということがおわかりでしょう。
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◉薬は有毒物質
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いま述べたように、薬は血液を汚す毒です。
薬の説明書には必ずLD50という記載があります。LDとはLethal Dose、つまり致死量のことです。実験用のねずみ100匹に、ある薬を服用させ、その服用量を増加させていくと、50匹(50%)が死ぬ量がLD50なのです。
人間の体重に換算すれば、人間の致死量を知ることができます。風邪薬でも、痛み止めでも、ある量を服用すると必ずLD50になるのです。数年前に、風邪薬をお酒に混ぜて飲ませて数人を殺したといい事件がありましたが、風邪薬でもある量を超えれば人を殺すことができるのです。
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後ほどさらに詳しく述べますが、東洋医学的にいうとガンは血液の汚れの塊であって、汚れを浄化する装置という一面を持っています。肺ガンの喀血(かっけつ)、胃ガンの吐血、大腸ガンの血便、腎臓ガンの血尿、子宮ガンの不正出血などのように、ガンの特徴的ない症状は出血することです。つまり、ガンの出血も汚い血を排泄して少しでも延命しようとする反応であると考えれば、合点がいくのではないでしょうか。
そういう意味からして、潰瘍(かいよう)からの出血も血をきれいにして治そう、体を守ろうとする正常な反応と考えていいのです。
悪い血を出すことが体にいいのは、女性が長生きであることからもわかります。
よって、生理のない男性には年に2〜3
回は献血をおすすめしています。
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◉病気のさまざまな症状は血液の汚れを取り除こうとする反応
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人間を苦しめるさまざまな症状は、血便の汚れを取り除こうとする、体の反応なのです。
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健康の基本は「頭寒足熱」ですから、足腰を鍛え、その筋肉量を増やす必要があります。
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自然医食療法の権威者である森下敬一博士は、40年前に
「ガンは血液の汚れによる全身病である」と発表されました。そして、肉の摂りすぎは全身、卵の摂りすぎは下半身、乳製品の摂りすぎは上半身のガンになるという理論も提唱されています。この理論はいまも西洋医学からは無視・否定されてきます。
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西 勝造先生「西式健康法」〜青汁が効く
朝食 キャベツとリンゴジュースのみ
二木 健三博士〜玄米自然食
数週間で「過敏性大腸症候群」が数週間で完治した
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森下敬一博士「ガンは局所病でなく、血液の汚れが原因の全身病である」
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キルシュナー(Kitchener)医学博士「ロウ・フード・ジュース」(Raw Food Juices 生の食物ジュース)
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◉B・ベンナー病院でニンジン・リンゴ・ジュースの治療に出会う
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ニンジンとリンゴで作ったジュース。肉・ミルク・卵を一切使わない。
黒パン・ジャガイモ・野菜・果物・蜂蜜・岩塩など、まったくの自然食。唯一の動物性食品はヨーグルトで、ミキサーで小麦胚芽とブレンドしてつくるビルヒャー・ミューズリーだけでした。
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ニンジン・リンゴ・ジュース➡︎人間人間必要なビタミン、ミネラルをすべて含んでいる。
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現代文明食は、タンパク質、脂肪、炭水化物を摂り過ぎているが、それらを体内でうまく利用するビタミン、ミネラルが不足している。それこそがガン、糖尿病、心筋梗塞、脳梗塞をはじめとする生活習慣病や種々の難病・奇病の原因である。
B・ベンナー病院では、こうした食事療法を中心に、瞑想療法や温熱療法、鍼灸療法などの自然療法が行われていた。
そこで、世界中から集まってきたガン、リュウマチをはじめ、難病、奇病の患者さんがどんどん治っていくのを目のあたりにしました。
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◉モスクワの断食病院で体験した驚くべき治療効果
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モスクワ 世界的に有名な断食療法学者、ニコライエフ教授の研究室と病院を数度訪れました。ニコライエフ教授は精神科の教授です。
水だけを与える断食療法でどんどん回復していく様子をみて、大いに驚きました。
ロシアでは厚生省でも断食を認めていて、ニコライエフ教授も厚生大臣表彰など、多くの賞を受賞していました。
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ですから、「食欲がない人は、朝食を食べない」ということが大切なのです。「本能が食べたくない」といっているのですから、食べる必要などありません。本能とは、生命力、自然治癒力なのです。
朝から食欲があっても、肥満、高脂血症、脂肪肝、糖尿病、痛風、ガンなど栄養過剰病を持っている人は食べないほうがよいでしょう。そこで朝食を抜いて空腹力をつけることが健康につながるのです。
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◉水分の摂り過ぎは体に悪い
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冷えると、体はさまざまな反応を起こして体を温めようとします。体内の余分な水分は体を冷やす要因になるので、水分を捨てて体を保温しようとするメカニズムが働きます。たとえば、寝冷えで下痢をする、寒いとくしゃみ、鼻水が出て、頻尿になる、温度の低い海やプールに入ると急に尿意を催すなどは、すべて余分な物水分を排出する体の反応なのです。
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体内に余分な水分が溜まると体が冷え、血管が硬直し、血行が悪くなり、代謝が下がります。すると思い頭痛、めまい、耳鳴り、不安、不眠、憂うつなど、さまざまな症状が出てきます。
アレルギーは引き起こすクシャミ、鼻水、涙などは過剰水分の排出現象です。
薄い水様痰(水分)の排出現象が喘息(ぜんそく)です。湿疹として水分と解毒のみ放出現象何アトピーです。このような現象を、東洋医学では過剰な水分に拠る体温低下と、それがもたらす水分の淀みが原因である「水毒」としてとらえます。
そして、身体はその水毒を自然に治癒に向かわせようとします。つまり、そうした反応を引き起こすことによって体は冷えの原因となる余分な水分を捨てて体を温め、病気を予防、治療しようとしているのです。
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◉水分の摂り過ぎが引き起こす怖い病気
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つまり、ガンマーGTPの高値は「水の滞り」を表しているのです。アルコールを飲み過ぎてきたり、水分の摂り過ぎで、ガンマーGTPの高いひとは「水毒」であることを理解して、日頃から運動や仕事で体をよく動かして、入浴やサウナなどで体を温めて発汗、利尿を促すといいのです。
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ガン細胞は35度の体温でいちばん増殖し、39.3度以上で死滅します。
ですから、体温を上げる作用のある塩を適度に摂取するのがいいのです。無理な減塩をせずに、本能が「塩気をほしい」と思ったら、そのとおりに食べるべきです。
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ひとはそれぞれ体質が違います。体質の違いによって、それぞれが「おいしい」と感じるものが違ってくるし、それが「好き」「嫌い」という嗜好が生じる原因にもなるのです。ですから、一般に陰性体質の人は陽性のものを好み、陽性体質の人は陰性の食物を好むのです。人間は体の要求するものを食べたときにおいしいと感じんようにできているのです。
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◉黒砂糖と蜂蜜など甘味の効果
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黒砂糖は間性食品です。ただし、色から黒砂糖は陽性に近く、白砂糖は陰性に近いといえます。
白砂糖には、ビタミン類やミネラルルイーズ・L・ヘイがほとんど含まれてなく、99%以上が糖質です。そのため、糖尿病、肥満、虫歯の原因になるとされています。
一方、黒砂糖や蜂蜜は、その後糖質を体内で利用・燃焼するのに必要なB1、B2などのビタミンや、カリウム、鉄、亜鉛などのミネラルも存分に含まれているので、摂り過ぎても心配ありません。特に黒砂糖に含まれるカリウム量は、100グラム中約300ミリグラムも含まれていて、むしろ骨、歯の強化に役立ちます。さらに、かなり多く含まれる亜鉛には、強精作用があります。
はにみつには、殺菌効果や脳神経伝達物質のセロトニンによる鎮静、入眠効果、整腸効果などが明らかにされています。
最近発見されたイソマルトオリゴ糖は、腸内の善玉菌の増殖を助け、腸の免疫細胞を活性化し、ガンをはじめ種々の病気の予防改善に役立つことがわかっています。
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◉発酵食品は自然醸造のものを
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酢は体を冷やす陰性食品です。ただし、酢にはコレステロール値を低下させて脂肪肝を防ぐ作用もあり、肥満を防ぐ効果があります。
健康のためには値段が高くてもオーガニックな本醸造の酢を使うことです。また冷えやすい人は、黒酢を使ったほうがいいでしょう。
みそやしょうゆは体を温める陽性食品です。時間をかけて自然に発酵したものを使うと、腸内の有効菌を育て、腸の大掃除と腸の吸収力、造血力を強める重要な働きをします。ですから、自然醸造の本物に限ります。
病気のある人は腸が汚れているので、腸内の善玉菌を増殖させる酵素をたくさん含んだ良質の発酵食品を摂ることが重要です。
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体温を上げる食事法を励行し、適度な運動や性生活で体を温めながら筋肉を保持し、心身の充実感を満喫し、入浴法で体を温め、体内の余分な水分を排除し、いつも体温を高く保持する生活習慣を身につければどんな病気も克服でき、最善の予防策にもなるのです。
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ガンは「血液の汚れが原因」ですから、「血液を浄化」すれば快方に向かいます。手術や化学療法、放射線療法と、ガン細胞を殺すために体を攻め立てれば、よほど体力のある人でない限り、それらの治療に体が持ちこたえられず死んでしまうことも少なくないのです。
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朝、軽く体操をし、その後熱いシャワーを浴びるなどして体をさらに温めればいいのです。
寒い季節には、湯冷めを防ぐため、最後に3、4秒ほど腰から下(頭は厳禁)に、自分が気分よく感じられるくらいの温度の冷水を浴びると、湯冷めするどころか体がほてってきます。
すると、排泄をつかさどる諸器官の働きが高まり、体内の「老廃物」「毒素」が排出され、心も体も爽快になった状態で、1日の活動を開始できるようになります。
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わたしは真夏でも冷たい水は飲みません。ビールだけは冷えたものを飲みますが、それも本当は冷えたない方が体にはいいわけです。また、体を冷やす緑茶やコーヒーは飲みません。飲むのは紅茶だけです。私でもそれほど注意しています。まして高齢の方は、冷たいものや水分の取り過ぎには注意してください。
2020/03/14💛