【デザイン論】デザインはどこからきて形になっているのか?
先日ライオンが大胆に刺繍されたサロペット を投稿しました。
普通に見ればこんな派手な服着れない
なんでライオンなの?
って思った方多いのではないでしょうか?
しかしなぜこのようなデザインが生まれたか知れば、なるほどと思っていただけると思います。
⑴デザインする上で大切にしていること⑵デザインの題材
⑶オーバーオールを選んだ理由
⑷素材選び
⑸まとめ
⑴デザインする上で大切にしていること【陽紀のデザイン論】
ざっくりいうと、ストーリー、思想、哲学、畏怖、問い、歴史、宗教、伝統、背景などを入れ込んだデザインにしています。
詳しくは以前に書いた
【デザイン論】10年前の自分へ。赤裸々に私の思考回路を公開します。
の記事をご覧下さい。
ここでは割愛させていただきます。
⑵デザインの題材【テーマ】
さて、ホワイトライオンのサロペットのデザインに戻りましょう。
このような思想から生まれました。
世の中は「考える」ことが美徳とされる風潮があるけど本当か?という問いが含まれている作品です。
モナリザを製作で煮詰まった時、一旦考えたり作業するのをやめて、プリズムの研究に没頭したらしいです。しかし本題から脱線した結果、新しいアイデアを思いつき、プリズム研究で得た知識をモナリザ製作に活かすことで、あの有名なモナリザは完成されたそうです。
●小さいころ空に浮かぶ雲をみて鯨や羊、ライオンなどに見えた経験はないですか?
●想像の中でヒーローになったり、空を飛んだり、夢を叶えていました。
●大人になればいつも色々悩んでいても、ぼーっとシャワーを浴びている時や電車にのっていて突然いいアイデアが思いつく経験など。
●夜リラックスしている時にいきなりアイデアが思いついて覚醒して寝れなくなった
など
大人になって仕事していると、
- 意味のある行動、
- 結果が出ること、
- 人に認められること
- お金が稼げること
に重きを置きがちですが、
- 遊び心や
- 思いもよらないアイデアの掛け合わせ
- 想像力
の中に面白さも新しさがあるなと思ったんです。現実世界でもその好奇心に従って行動した結果多くの人に支持されたり、成功に繋がることがあると思います。芽が出なくてもその時間はワクワクするし幸福になるからマイナスはないと思うんです。
- 意味のある行動〈 心が動く方へ
- 結果が出る〈 過程がワクワクする
- 人に認められる〈 自分が納得する
こんなふうに生きられたら心穏やかだで幸せだなという究極の理想を思い浮かべてみました。
究極こういうことができる世界だったらお互いを認め合えるし平和だし争いとかも無さそうだな、って思ったんです。
でもよくよく考えてみると世の中で輝いている人はみんなそんなふうに生きているのかもしれない。実際自分自身も何かに没頭している時は楽しいし、何か思いついて形にしようとあれこれ試行錯誤しているとワクワクします。誰かに伝えたいというよりは自分自身へのメッセージなのかなと捉えています。
ということで
空想の雲のライオンを空に浮かべる
というデザインとなったのです。
⑶オーバーオールを選んだ理由
形はサロペットを採用しました。
サロペット 、オーバーオールは昔からあるデザインです。アメリカのリーバイスが初めて作った、作業着が起源ともされています。
フランスのサロペット とはオーバーオールの形をしたスポーツウエアを指すようです。
現代ではカジュアルウエアの定番となっています。
またサロペットは子供が着ているイメージもあります。
カジュアルウエアの象徴、子供を連想させるオーバーオールを今回のテーマを落とし込むデザインに採用しました。
さらに具体的にパターンを引く際はゆとり感やシルエットを某セレクトショップで見た素敵なサロペットを参考にしてパターンを引きました。
⑷素材選び
- 子供っぽさに大人っぽさをプラス
- 遊び心をプラス
- 空を連想する色柄
1、子供っぽさに大人っぽさをプラス
とはいえ大人が着るには子供っぽすぎるので素材はシルクのテロっとした高級感のある素材で子供っぽさに大人っぽさを入れ込んだ仕様に変えています。
2、遊び心をプラス
ウエストのチュールは雲をイメージした素材を思いつきで取り付けました。なんかここに雲っぽいのほしい、っていう感じ笑。洗いやすいよう、シーンに応じて取り外し可能になっています。
3、空を連想する色柄
シルクの中古着物を解いて作っています。
空色で、よくみるとピンクや黄色の梅の花が織られています。朝焼けや夕焼けの空の色に見えたのでこの生地に決めました。
着物の生地をわざわざ使う理由は、次回詳しく記事にまとめたものはこちらです。
⑸まとめ
このように今のわたしはデザインしています。今後気が変わるかもしれないし、人それぞれやり方は違うと思いますがわたしなりの「今の」方法をまとめてみました。本来はあまり多くを語らず、受けての感性に任せるのが正解かもしれませんが、わたしは裏話を聞いたりするのは好きだし、参考になると思っている派です。世の中のデザイナーズブランドの服にも色々なストーリーが隠されています。謎解きのように洋服を見るのも一つの楽しみかもしれません。
洋服は楽しいということを伝えたくてこのような発信をしています。
より多くの人がお洒落が楽しくなるよう今後とも続けていきたいと思いますので何卒よろしくお願いします。
最後まで読んでいただきありがとうございました。