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Me and Songs

ケニー・ロギンス / 映画TOP GUNとDanger Zone

2020.03.16 04:00

以前 Goo Goo Dolls の “Iris” の要訳でご紹介したProfessor Of Rock VEVOさんのチャンネル。


過去の大ヒット曲の裏側を、関係者へのインタビューで探り出す面白いシリーズです。


今回取り上げるのは、80年代に映画と共に大ヒットとなったKenny Loggings / ケニー・ロギンス の "Danger Zone" です。



トム・クルーズ主演の映画「トップ・ガン」で超大ヒットとなったのですが、公開されたのは1986年。もう34年も前とは…


今10代・20代の方でも、このイントロとサビはご存じではないでしょうか?


I: インタビュアー

K: ケニー・ロギンス


誰が歌うはずだったのか!?


0:36~


K: 実はこの歌は、当初僕が歌う予定ではなかったんだ。僕が知る限りではいくつか他のミュージシャンが候補に挙がっていたようだ。キミは知ってるんじゃないの?



I: TOTOや ブライアン・アダムス …でも、戦争に関係している映画のためにブライアンが歌うとは思えなかったから、僕はTOTO が歌うはずだった曲、と思ってるんだけど。



K: 僕もTOTO が最有力だったはずと思ってたんだけど、最近になって実は別のアーティストだと聞いたんだ。



Starship


1:13 ~


 Starship のミッキー・トーマス(以下M)


M: 僕らは「トップガン」のサントラ用に "Danger Zone" のオファーを受けたよ。


あの時代の僕らの大ヒット曲 ”Nothing is gonna stop us now” をレコーディングする以前の話さ。



僕らはそれまでに映画の曲を手掛けたことが無かったから、良い機会だと思った。曲もすごく良くて、僕ら Starship にピッタリだと感じたよ。


ところが、このオファーの件をバンド内で話し合った時に…あの映画はちょっと戦争を美化してる部分があるような気がしてさ。


で、僕らは前身バンド、ジェファーソン・スターシップの(反戦・反体制的な)アイデンティティーを思い出したりして、そのオファーをパスすることにしたんだ。



でも、その選択は間違ってなかったと思うよ、ケニーにとっても良かったと思うしね。今あの曲を聴いて、ケニー以外が歌ってあれ以上よくなったとは思えないよ。



*ちなみに、ウィキペディアによると…


 ・REO Speedwagon もDanger Zoneを歌うオファーを断った


・Judas Priest も楽曲使用でアプローチされた


・当時のRATTのドラマー、ボビー・ブロッツァーがRATTの曲の提供を申し出た


等々、エピソードが華やか過ぎる…!!



聴かずに即決したケニー


3:10 ~


K: 僕にDanger Zone歌唱のオファーが来た時、僕は既にトップガンのために書いた曲 “Playing with the boys” をスタジオでレコーディングしていたんだ。



その時に映画のサントラ担当側からアプローチを受けて、僕は「それってアップテンポの曲なのか?」と聞いたら「そうだ」と言うので即決したよ。


あの頃僕はずっとバラードばかりだったから、ロックソングが必要だったんだ。



当時は映画がヒットしなければ、誰もその作品に使われた音楽を聴こうとは思わなかった。


でも逆に言えば、映画さえ当たればヒット曲になるわけだから、僕にしてみればやって損はない状況だったわけさ。



翌日、僕は ”Danger Zone” がどんな曲か知らないまま彼らのスタジオに出向き、コードや歌詞を少し変えて、そこから一週間以内で仕上げたんだ。


彼らは切羽詰まっていて、急いでいたからね。


TOP GUN Maverick 


4:56 ~


I:(制作中の)トップガンの続編には、キミの曲が入らなきゃ。



K:実は(2016年)にJimmy Kimmel / ジミー・キメルの番組に出た時に、初めてトム・クルーズと対面したんだ。


*1986年の映画公開から、実に30年!!5:03~その時の映像が使われています



K: その時にトップガンの続編の話になって、僕が「あのサウンドトラックの曲ならどれでも好きに使ってくれよ」と言ったんだ。


トムも、「ああ、そうさせてもらうよ!”Danger Zone” 無しじゃトップガンじゃない」って言ってくれたけど、まぁ、どうなるか見てみよう。なんせハリウッドのことだからな。



バラードシンガーのイメージ


5:45 ~


K: 願わくば、あの一曲だけじゃなく、もっと多くのロックソングに自分の声を乗せたかったよ。



I: その通りだよ。キミは素晴らしいロック・ヴォイスを持っていながら、バラードをたくさん歌っていたもんな。


終/


いかがだったでしょうか?


改めてこのサントラの収録曲を見ましたが、化け物みたいなアルバムですよね(笑)


80年代アメリカ音楽シーンの大きなハイライトだと思います!