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ちょっと専門的な話。歯医者さん、歯科衛生士さんに向けて。

2020.03.16 09:54

今日は、歯科医師、歯科衛生士向けに書いてみようかと思います!


院長にお聞きしたいのですが、ほんとにスタッフ教育って難しいですよね‥。


指示を出さないと動かないスタッフが多いこと多いこと‥。

ここは、学校ではないんだから仕事して下さい!って思います。指示待ち人間は必要ない‥。


そう。指示待ち、教えてもらってないから出来ません。と言う方が多いです。‥いやいやこちらは分かっているものと思ってるから、「そんなことも分からないわけ?」って思いますよね。テイクテイクのスタッフが多いです。


教育の悩みは、院長にとって売り上げ利益の悩み以上かもしれません。


こんばんは!マネジメント歯科衛生士、美容家、東京医科歯科大学非常勤講師の辻村香恵です。


私も歯科衛生士を14年もやっていますと、知り合いの先生から以下の様な事を聞きます。


•逐一指示をしないと主体的に動いてくれない受け身のスタッフが多い。

•スタッフの育て方が分からない。

•長続きせず、直ぐに退職するスタッフがいる。

•スタッフに対して根本で期待してないというか諦めの気持ちがある。

•スタッフに不満があるけれども、退職されると困るので我慢をしている。等々。


歯科衛生士の皆さん聞こえていますかー??


歯科医院スタッフへの教育難易度は年々増しています。


それは近年、歯科医院スタッフに対して、分業別の能力、知的労働力、コミュニケーション力の3つが急激に求められるようになってきているからです。

例えば、歯科衛生士に診療補助業務だけをしてもらうのであれば教育の難易度はそれほど高くないでしょうが、歯科衛生士に患者様ユニットを担当してもらい予防歯科を分業化していこうとすれば、院長先生にも教育スキルが必須です。また、院長の右腕となる歯科衛生士、スタッフが必要になってきます。


一方で、補助業務だけをさせていれば優秀な歯科衛生士ほど離職してしまいます。


歯科助手の仕事についても、今日の歯科医院経営では、以前よりも診療領域の幅が広がり、様々な医療機器、コンピューター、取り扱い器材の種類も格段に増え、覚える事が多くなっています。これまでの様に、体で覚える仕事だけでなく、頭で覚えたり、頭を使いながら判断する仕事が増えた事により、勉強や思考することが好きでないスタッフは仕事が覚えきれず辞めてしまうケースが少なくありません。

更に今日では、接遇力も求められます。

「接遇が良い」と患者様が感じてくれた医院ほど新患者数が増加しています。

医院長が逐一指示を出して、自分では思考せず、無表情な態度で淡々と診療補助をこなすスタッフばかりの医院は、もはや患者様から選んで頂けません。

ほんと、無表情ほど不細工です。笑顔で患者様を出迎えるべきです。


患者様から選んで求められる医院としてあり続けるために、スタッフ教育においては、歯科知識や技術はもちろんのこと、スタッフの知的思考力の開発と接遇力向上も必要になってきているのです。


さて、現在コンビニよりも多いとされている私達の業界、歯医者。歯科医院の数が6万8千軒なのに対して、歯科衛生士の数は25万人と言われています。しかし、歯科医院の3分の1は歯科衛生士が一人も在籍していません。

驚きますよね!歯科衛生士が在籍している医院であっても、歯科衛生士が不足していると感じている医院長が大多数と言われています。


歯科衛生士が不足している理由は、歯科衛生士資格者の歯科医院への就業率の低さです。

原因は様々あると思います。

看護師の医療機関への就業率が7割に対して、歯科衛生士の場合はわずか4割と言われています。3年制の歯科衛生士学校を卒業して、資格試験に受かっても、歯科医院に就職しない、また離れていってしまう歯科衛生士が大勢います。

いったいこれはどういったものか‥。歯科衛生士資格者の歯科業界離れは深刻です。


2015年の4月には久しぶりに歯科衛生士法が大幅に改正されましたよね。

歯科衛生士の業務範囲がそれまでの「歯科医師の直接の指導の下」から、「直接」という表現が外されました。

歯科医師の常時の立会を必要としないようになったことで、より歯科衛生士の独立分業制が増加し、今まで以上に歯科衛生士の重要度が増してきます。

歯科衛生士の在籍人数が多いほど自費診療が増加します。また、歯科衛生士が在籍していない医院と複数名在籍している医院では自費診療の内容に大きな違いも出てきます。

歯科衛生士は、患者様により寄り添いながら患者様の健康と美を提供しますし、コミュニケーション力も女性ならではです。

歯科衛生士が在籍していない医院は、自費診療の内容が昔ながらの入れ歯や被せものに集中することに対し、歯科衛生士が複数名在籍している医院は、歯列矯正、ホワイトニング、PMTC、審美歯科治療など審美歯科及びデンタルエステの比率が非常に高い傾向にあります。

歯科衛生士の存在は保険診療のお手伝いさんから、自由診療対策のパートナーという位置づけになってきています。

歯科医師依存ではなくなってきているのです。

女性の社会進出が促進される中で、働く女性が笑顔になれる医院が沢山あればどんなにいいことかと思います。


美容業界。美容院という業態は私達に大切な事を伝えてくれます。

接遇であったり、SNSの使い方、または現代の中高年の女性達の髪の毛は、数十年前の女性よりも美しく健康的になりました。

これは、結果的に美容院という業態が髪の美容だけでなく健康効果を果たしています。


楽しく美しくなれるように、定期的に歯科医院に通える習慣をつくれれば、大人であっても虫歯や歯周病の進行を少しでも食い止めることが出来、予防に寄与できます。

キーワードは「楽しいかどうか?」「どうなりたいか患者様がイメージできるかどうか」だと思いませんか?

人は出来る人ではなく、楽しい人に惹かれます。どんだけ技術力が高くても、ブスっとしていたり、患者様とコミュニケーションがとれていないと信頼が得られません。人は人に付いてきます。勿論技術力は必須ですよ!!


だからこそ、この様な悩みの先生が沢山いらっしゃるということは、逆に主体性を持って行動していれば歯科衛生士であるあなたは必要な人材となり自然と優遇やお給料の面でもアップするのは間違いないですよね!


医院長にとっても、このような主体性を持ったスタッフが一人でも居れば心強く安心して患者様の治療に精を出すことができます。


より良い歯科業界にするためにも、患者様の健康、美を提供するためにも、知識も技術も切磋琢磨し、患者様、医院、スタッフがwin-winになる様にしたいですよね。

ほんと、いろんなことを自分に置き換えて、患者様に対応することは大切です。ただ業務だから。と仕事をするのではなく、患者様にとって何が一番ベストな治療なのか、既往歴をみて患者様へのアドバイスが出来るようになるには、一人一人が行動と知識をつけ、コミュニケーション力を高めないといけません。

あなたは、なんの為に仕事をしているのですか?


患者様のため。ですよね?


どうして、セラミックが良いのか。どうして、自由診療であるPMTCがいいのか。どうしてホワイトニングをするのか。

患者様の立場にたてば分かること。

もっともっと、学校を卒業式し仕事をしているからこそ、知識をつけ、勉強は必須です。


何か分からないことがあれば、わたしでも力になれることかわあれば聞いてくださいませ!


以上になります。ほんと、人対人は難しいところもあります。人間関係。これは年齢も違えば育った環境も違います。お互いがお互いを思いやる気持ちがないとスムーズにいい方向に向かいません。誰かのためにとGIVEGIVE精神でいれば人はついてくると私は思います。それでは、本日も最後までお読み頂きありがとうございます!また!