英国処女王11-英西カリブ海で衝突!
2020.03.16 12:02
1568年9月15日、イングランドとスペインの大規模な衝突「サン・ファン・デ・ウルア事件」が発生した。ジョン・ホーキングは早い話海賊と奴隷密貿易屋である。1562年ポルトガルの奴隷船を乗っ取って、カリブ海諸国で奴隷を売り大儲けした。カリブ諸島の先住民は激減し、代わりにアフリカから連れてこられたのだ。
この成功でエリザベスは彼に船を与えて投資をした。スペインは英国船のカリブ海での貿易を禁止したが、彼は南アメリカに行って成功を収めた。投資した女王は60%の利益を得たという。
67年にホーキングは三度目の航海を行い、ポルトガル船を拿捕し、黒人奴隷を捕えた。そして今回も成功し、帰りの航海準備のためメキシコのサン・ファン・デ・ウルア港に到着。ところが実は、次の日に新しいメキシコ総督が来る予定で、ホーキングはそれと間違えられたのだ。
ホーキングは、攻撃しないと約束させてメキシコ総督の船を入港させたが、「盗人猛々しい」と、入港するや総督は彼らを攻撃、船はホーキングとドレイクの二隻しか逃れられなかった。彼らはこの恨みを忘れず、復讐を誓った。スペインとの軋轢は双方とも積んでいったのである。