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三月の風

2020.06.30 04:55



友人とも仲間とも違う、同志と呼べる存在の男が3月2日に旅立った。

昨年2019年の暮れの時期、末期癌を公にし病と付き合っていく生活を選んだ彼は、他人には清々しく映るくらい変わらぬ態度で生きてきた。



たまに更新されるTwitterを見ると、のんびりとした雰囲気はそのままで、冷静に自分を客観視したつぶやきにドキリとさせられたものだ。



彼自身最後のツイートは


「今日は娘初美容室らしい。

見に行きたいものだ。」


というもので、そうだよね、そりゃそうだよねと思わせるものだった。


なぜ彼と同志という関係だったかというと、同じく街のイベント屋さんといったポジションで、自分たちが好きなミュージシャンを招聘しお互い好きなミュージシャンの場合は岩手・秋田とツアーを組んでいたからだ。


彼や僕にとってイベントは「事業」ではなく、生活に花をそえるようなものであったし、お金にはなっていない。


集客マジで厳しいですね。。

告知どうします?

ギャラ高すぎません?

アレやりたいですね!

めっちゃいいライブでした!


などなど

彼と交わしたメッセンジャーには表も裏もなく、イベントを通した喜び楽しさ苦しみ焦りなどといった感情がそのまま投影されていた。


彼以上に音楽、特にライブを愛する男を僕は知らない。


順番にそっちへ行くんで、またビール飲みましょうね。




---この記事は今年の3月に下書きしたものを編集し公開しました