顎関節症
僕は顎関節症です。
耳の穴のすぐ前にある顎関節が安定するための関節周辺の軟骨が何らかの影響ですり減ってしまうと、アゴがガクガクと不安定になるのですが、僕は中学2年生の時に発症しました。
その原因がトランペットなんです。
中学1年生の時に吹奏楽部で始めたトランペットですが、その吹き方をきちんと正しく教えてくれる人が部活にはいませんでした。先輩から「口をおもいきり横に引っ張って強く息を吹き込んで」と言われ、音が出ないのは口の周りの筋肉や腹筋が鍛えられていないからだ、と本気で言うような環境でした。
トランペットを演奏するためには、体内の空気が楽器へ流れ込む状態を作ることが不可欠です。口を横におもいきり引っ張れとは言われましたが、その時に歯を噛み締めていては空気の流れは生まれません。
ということはこれらの情報を全部まともに受け取ってしまうと、歯は半開きで、口周辺に力を込めるという、非常に不自然な状態で毎日トランペットを吹かなければなりません。
当時、力だけは有り余っていたので、尋常ではない全身の筋肉を、まるでトレーニングしているかのようにガチガチに使って楽器を吹いていたために顎関節の軟骨も相当なダメージを受け、1年経たないうちにすり減ってしまった、というわけです。
顎関節症は治るものではありませんから、もう一生付き合っていくしかありません。今できることは、トランペットは体への負担をかけて行うものではない(そんなことしなくても十分演奏できる)ということを体現しつつ、僕と同じように顎関節症で悩む人がひとりでも少なくなるようにレッスンや発信を続けることだと思っています。
体に不調が現れるのは、間違った方向で人間の持っている機能の限界を越えて負担をかけているからです。正しく理解し、正しく使う。これが最も大切ですね。
ということで、トランペットを正しく演奏するために、僕が発信しているブログをぜひ参考になさってください。
毎週火曜日に2つのブログを交互に掲載しています。
こちらは「ラッパの吹き方:Re」
顎関節症についてはこちらの記事で触れています。
そしてもうひとつは有料記事ですが「ハイノート本」というタイトルでハイノート(高音域)に特化した記事を書いていて(完結しました)、現在は「技術本(てくにっくぼん)」というタイトルでトランペットの様々なテクニックと基礎知識について大変に詳しく書いている「ラッパの吹き方 Ver.2.0」というブログがございます。
ハイノート本に関してはこちらに詳しく解説しております
そして「技術本」に関してはこちらに。
また、ぜひレッスンにもいらしてください。講師をしているプレスト音楽教室では現在40名の方がトランペットの個人レッスンにいらしています。詳しくはプレスト音楽教室のトランペットクラスページや荻原明オフィシャルサイトをご覧ください。
荻原明(おぎわらあきら)