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酸熱トリートメントでお願いします。

2020.03.19 09:35

こんにちは

スタイリスト谷岡です


前回、

酸熱トリートメントの仕組みについて

を書いたので、


今回は実際に酸熱トリートメントをモデルさんに施術していきます。


では今回のモデルさん


モデルさんの髪質をまとめると


長さ ショートボブレングス
毛量 やや多め
髪の毛の太さ 太め
髪質 内側にうねる様なクセ有     
毛先には乾燥やダメージによるパサつきも感じられる


というような、うねりによって朝おきた後ははマトマリが悪い様な感じでしょうか。

おそらく、ストレートアイロンを使って毎朝ボリュームを抑えないといけないタイプかもですね。



では簡単に手順を紹介します。


①シャンプー

  ↓

②薬剤を塗布

  ↓

③10分間放置

  ↓

④薬剤流し

  ↓

⑤ドライ&ブロー

  ↓

⑥アイロン


この6つの工程でやっています



まず、①のシャンプー

顔で例えるとメイク落としの役割がココ!

これから塗る薬剤の効果を最大限に発揮させる為に、皮脂やスタイリング剤など髪についた汚れをしっかりとおとしていきます。

 

次に、②薬剤の塗布

髪質にもよりますが、根本付近から毛先まで

一気につけます。


次に、③10分間放置

薬剤を塗り終わってから約10分間程置くのですが、その前にスチームをしっかりと当て、

その後ラップをし時間を置きます

?なぜ、スチームをあてるのか?



このスチームからでている蒸気  (写真では蒸気が見えていませんが)

を構成している水分子は

約直径0.26ナノメートルという極めて小さいバラバラの分子です。

(ちなみに、やかんなどで沸騰した時に出る蒸気は約直径8,000ナノメートルです。)

鏡に蒸気を当ててみても、水滴にならないぐらい細かいスチームが出てきてます!!

(なので、細かすぎて、上の写真のようにカメラで撮っても写りづらいです)


この微粒子スチームが

髪の毛の奥深くに入り込み

隙間に水が浸透し膨張することで

キューティクルを開かせるため

薬剤の浸透をサポートしてくれる



という効果があるので

ここでスチームを当てることが非常に大切な役割を果たしています



そして、折り返し地点です

④薬剤流し

手順①でシャンプーをして余分な皮脂や汚れは落としているので、

シャンプーの必要はありません。

お湯でしっかりと流していきます



次に、⑤ドライ&ブロー

ここからが前回紹介した


"プロの仕事"の登場です!

酸熱トリートメントという薬剤の特性として

毛髪内部の水分をしっかりと脱水する事で効果が発揮されるので,少しでも乾かし漏れが無いように乾かしていきます。

このブラシを使い形をつくりながらきれいに乾かしていく事とこそが

”プロの仕事”

なのです。

ブロードライの良し悪しで

仕上がりや今後の持続性が変わってきます。


そして、

最後の仕上げ ⑥アイロン です。

先程も書きましたが、ここでのアイロンは 

ブローではとりきれなかった水分を飛ばすことを目的としているので

引っ張らず

"熱をやさしく通す"

といった感覚で行っていきます


以上の工程を経て、仕上がりがコチラ👇 


アイロン後ということもあり、ツヤツヤなのも当然の仕上りです。

この時点で感じて頂けるのは,手触りの良さです。

けしてアイロンしただけでは感じられない、酸熱ならではのシルクの様な柔らかい手触りが出ます。



マトマリやボリュームがおさまったという様な効果をお客様自身に感じてもらえるのは、

実際に家でシャンプーしてもらって、乾かす時なのかなと思います。




数日経ってシャンプードライ後がコチラ


アイロン後ほどのサラサラ感は

少ないかもしれないですが

手で乾かすだけで

このぐらいの収まりになります


個人差もありますが、酸熱トリートメントの効果は1.5〜2ヶ月、長いとでは3ヶ月以上持つともいわれています。


こんな方にオススメ!

・前髪や顔周りはストレートパーマをかけるが,後ろの方はボリュームを抑えるだけでいい

・広がりを抑え、全体的なマトマリを出したい

・クセはいかしたいがボリューム感だけを抑えたい

・トリートメント感覚で持続性が欲しい



数ヶ月後には湿気との闘いが待っております。

こんなメニューがあるという事を、是非頭の片隅にどうぞ。