OLYMPUS Pen D

故障箇所

• フィルム送りギアが回らない
• シャッターが切れない
• ファインダーレンズの汚れ

この個体は、カニ目の傷や舐めたネジが多いので何度か分解修理されている様です。

------------------

軍艦を開ける

いつものPen系同様リワインドノブから外していきます。

フィルムカウンターのカニ目を外します。カニ目は逆ネジです。

アイレット横のネジを外します。

これで軍艦を持ち上げて外せます。

----------------------------

ファインダーの清掃

ファインダーは露出計と一体になっています。

露出計を外し、ファインダーを遮光している金属板を剥がします。

ガラスを外して清掃したかったのですが、接着剤が強固で剥がせなかったので出来る限りで清掃しました。

—————————————————

フィルム送りギアの確認

ギアのネジを外します。真ん中の大きなネジは逆ネジです。

ギアが回らないPenはここのネジの締めすぎが多いのですが、今回はここが原因では無さそうです。

シャッターにリンクする金具が固まっているので、シャッターを開けてみます。

----------------------------

シャッターを開ける

銘板のカニ目を外します。

シャッタースピード環のネジを外します。

カニ目で前玉を外します。前玉は内側のカニ目で分離して清掃しておきます。

飾りネジをはずして、シャッターを開きます。

シャッターを開くと、チャージ部分が固まっていました。

ドライバーで動かして何度か切ってみましたが、硬いままでなおかつシャッター羽が開いていません。

-------------------------------------

シャッターユニットを外す

羽の状態を見るためにシャッターユニットを外していきます。

レンズの周りから貼り革を剥がし、ボディと固定しているネジ5本を外します。

フィルム室の長いネジ4本も外します。

シャッターチャージ部品のスプリングを外して、ユニットを本体から取り出します。

シャッターユニットを裏返し、シンクロコードを外します。

外側のカニ目でヘリコイドを分離し、その内側のカニ目で後玉を外します。

ヘリコイドはバラすとめんどくさいので、見える部分の古いグリスを拭き取り注油します。

後玉も分離できるので清掃しておきます。

後玉は曇ってます。この曇りは拭いても取れないので、キイロビンで磨きます。(非推奨、自己責任で)

まあ、許容範囲の透明度になりました。

絞りを固定している2重カバーを外します。

チャージ部品の切り欠きを合わせて、ユニットと絞りをゆっくり分離します。

シャッター羽がバラバラに落ちてくるので、気をつけて。

落ちたシャッター羽を見ると、おかしなことに気づいた。