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50年前の記憶

2020.03.25 17:18

今年度最後の現場。今後の進め方を決めるべく、山主さんと一緒に現場に入りました。


「ここへ来るのは50年振り。じいさんに連れられてタケノコ掘りに来よった。この辺りは開墾地で、昔は全部畑や田んぼやった。向こうまで見渡せよったよ」


人が歩いて行けるのがやっとの山道に、新たに作業道が開設され、軽トラックで進む。50年前の記憶を辿る山主さんの話。かつては田畑だった面影が、石垣で何となくわかる程度、でも人が入らなくなって数十年で、開墾した田畑はまた山に戻っていました。

作業道開設前。

作業道が入ると、景色はがらっと変わります。

道の幅は2.5m、崩れない様に路肩はユンボーでしっかりと踏み固めます。

道の開設に支障となる木は伐採し、路肩の補強に使います。

この時期はツツジの花が咲く頃。山に入ると季節ごとの彩が楽しめます。


かつては日本の山々にはどこにでもあった「里山」の風景。再びその空間を構成する要素として、道の存在は大きいですね。


「よくこれだけきれいに道を付けてくれたね」と、山主さん。山の仕事を通して、先輩方の昔話とこれからの山づくりの話が出来るのも、林業の魅力の一つです。