#三橋貴明 - #新型コロナ 感染リスクと経済リスク
「三橋貴明 Ameba オフィシャルブログ」様よりシェア、掲載。ありがとうございます。感謝です。
COVID-19 感染リスクと恐慌という経済リスク 2020-03-28
不安の1月、狂乱の2月、悪夢の3月が終わり、間もなく地獄の4月が始まります。
悪夢は世界中に広がっており、イギリスでは何とジョンソン首相やチャールズ皇太子までもがCOVID-19感染が明らかに。
アメリカでは、レストランやバー、映画館、ホテル、スポーツジムなどが閉鎖。各事業所は軒並み人員削減。
失業保険申請が、見たこともないような異様な状況になりました。
『米国の失業保険申請、過去最大を記録 新型ウイルスの影響
新型コロナウイルスでアメリカの経済が停滞するなか、同国の失業保険の申請者数が過去最大を更新した。
米労働省の26日の発表によると、21日までの1週間で失業保険を申請した人は約330万人に上った。
これは、1982年に記録した以前の最大記録69万5000人を5倍近く上回る。
申請の急増は、多くの州で当局者を右往左往させている。また、10年にわたって続いた景気拡大の突然の終えんを示している。
トランプ政権下で25万人前後で推移していた値が、いきなり328万(!)。文字通り、桁が違います。
日本では、東京都などが本日から二日間(週末)の自粛要請です。
『週末の外出自粛要請で小売店は?飲食店は?
新型コロナウイルスの感染拡大で、東京都が今週末の不要不急の外出を控えるよう呼びかけたことを受けて、都内のデパートやスーパー、外食チェーンでは、臨時休業や営業時間を短縮するところがあります。(後略)』
一日、二日ならともかく、今後も「自粛要請」とやらで顧客が激減するとなると、小売り店、飲食店、エンタメ施設などはことごとく廃業していくことになります。
政府(東京都含む)は自粛「要請」をするならば、粗利補償をしてください! お願いですから!
すでに、わたくしの周りでは土日どころか来週一週間、閉店を決めたところが出てきています。そこで働いていた人たちは、みんな所得を失います。
イベント関連も、自粛要請は構わないので、粗利補償を決断して下さい。
現在の日本は、COVID-19の感染リスクと、「恐慌」という経済リスク、二つのリスクを抱えています。共に、国民が死にます。
厄介なことに、両者はトレードオフの関係にあります。感染リスクを引き下げるべく、自粛強化を図ると、経済的に「死ぬ」国民が激増する。
逆に、経済面を気にして自粛要請・禁止措置を採らないと、疫病で「死ぬ」国民が激増。
感染リスクと立ち向かうためには、自粛に加えて「医療サービスの供給能力の強化」が必要です。予算を惜しまなかったとしても、医療サービスの強化には時間が必要です。
それに対し、経済リスクを緩和するためには、政府が国債発行、財政支出を決断するだけでいい。政治家が本気になれば、数日で「成果」まで持ち込めます。
前者は「意思」のみではどうにもならない点がありますが、後者は違います。後者は政治家の意思のみで、実現可能なのです。
これほど楽なことがありますか!
ところが、現在の日本政府や政治家は「意思」を働かせることを放棄し、それどころか目の前の問題を見ようとせずに、国民が死ぬに任せている。
一切の保証なしで国民に自粛を要請し、自粛破り(そりゃ、出ますよ)の結果、感染拡大を止められなかった場合は、自己責任
ふざけるな! 本当に、ふざけるなよ。
繰り返しますが、自粛を要請するのは結構です。国民の多くも、従うでしょう。
とはいえ、それはあくまで「所得を喪失し、餓死・自殺の可能性が高まる」ことがない、という前提になります。当たり前でしょ。
現在の政府は、自粛「要請」で感染リスクを国民に押し付けると同時に、一切の補償なしで国民を餓死、自殺に追い込もうとしているのです。こんな国家、前代未聞だよ!
目の前で何が起きているのか、絶対に忘れないようにしましょう。
これが、我々が主権者として選んだ、日本国政府の本当の姿なのです。
「新」経世済民新聞 三橋貴明 公式チャンネル
三橋TV第215回【コロナ恐慌! 財務省の自己防衛の詭弁をぶち壊せ!】