いすゞ、ユーグレナ社が共同で進める「DeuSEL®プロジェクト」石油由来の軽油を100%代替可能な次世代バイオディーゼル燃料が完成しました
~いすゞの藤沢工場シャトルバスにて燃料使用を開始します~
いすゞ自動車株式会社(本社:東京都品川区、社長:片山正則、以下「いすゞ」)と株式会社ユーグレナ(本社:東京都港区、社長:出雲充、以下「ユーグレナ社」)は、石油由来の軽油を100%代替可能な次世代バイオディーゼル燃料が完成したことをお知らせします。
今後の本格的な次世代バイオディーゼル燃料供給に先立ち、ユーグレナ社からいすゞへの次世代バイオディーゼル燃料の供給が2020年3月中に完了し、いすゞの藤沢工場シャトルバスにて本燃料の使用を2020年4月1日より開始します。
次世代バイオディーゼル燃料を搭載予定のいすゞのバス
近年、気候変動対策が重要な課題となっており、世界中で多くの企業が温室効果ガス排出量削減に取り組んでいます。こうした中、いすゞとユーグレナ社は、含有率100%でも車両のエンジンに負担をかけることなく使用することができる次世代バイオディーゼル燃料の実用化に向けた共同研究契約を2014年に締結し、『DeuSEL®(デューゼル)※1プロジェクト』として共に取り組んできました※2。そしてこの度、約6年の時を経て、次世代バイオディーゼル燃料が完成しました。
なお、いすゞは、2018年にユーグレナ社が研究開発用に試作した次世代バイオディーゼル燃料にて性能試験を実施※3しており、次世代バイオディーゼル燃料が石油由来の軽油と同等の性能であることを確認しています。 ※1 DeuSEL®(デューゼル): DIESEL(ディーゼル)とeuglena(ユーグレナ)を組み合わせた造語で、ユーグレナ(和名:ミドリムシ)からつくったバイオディーゼル燃料を表すいすゞとユーグレナ社の共同で取得した商標です。
※2 『DeuSEL®プロジェクト』に関する2014年のプレスリリースhttps://www.isuzu.co.jp/press/2014/6_25eco.html
いすゞでは、中期経営計画において地球環境問題を重要な経営課題と位置付けており、2020年3月には「いすゞ環境長期ビジョン2050」を策定しました。同ビジョンでは、気候変動対策として温室効果ガスの排出量の最小化を推進し、脱炭素社会を目指し活動を進めています。その実現にはエネルギー自体の脱炭素化は欠かせない要素であるとの考えのもと、次世代バイオディーゼル燃料の普及に向けた取り組みを続けます。
ユーグレナ社は、次世代バイオディーゼル燃料の研究開発と生産を進めるべく、日本初のバイオジェット・ディーゼル燃料製造実証プラント(以下「バイオ燃料製造実証プラント」)を2018年10月末に竣工しました。また同時に、いすゞ、横浜市、千代田化工建設、伊藤忠エネクス、ANAホールディングス、ひろしま自動車産学官連携推進会議をサポーターとして、「日本をバイオ燃料先進国にする」ことを目指す「GREEN OIL JAPAN(グリーンオイルジャパン)」を宣言し、バイオ燃料製造実証プラントの本格稼働とバイオジェット・ディーゼル燃料の供給を目指してきました。今回、次世代バイオディーゼル燃料が完成したことにより、「GREEN OIL JAPAN」宣言に賛同する企業に向けて、近日中に次世代バイオディーゼル燃料の供給を本格的に実施します。
今後もいすゞとユーグレナ社は、次世代バイオディーゼル燃料のさらなる普及に向け、引き続き連携し、取り組んでいきます。
■シャトルバスの運行区間 ・湘南台駅-いすゞ藤沢工場(神奈川県藤沢市)
■『DeuSEL®プロジェクト』のホームページ
http://deusel.jp