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社会実装デザイン研究室

東北芸術工科大学の准教授に就任

2020.04.01 16:30

2020年4月1日、山形市にある東北芸術工科大学、デザイン工学部の教員を拝命しました。

2020年の今、この現代において、必要なことは何かをじっくり考えてみました。

株価を上げること、ROIを上げること、売り上げを増やすこと、販売数を増やすこと、リーチを増やすこと、CVR(コンバージョンレート)を上げること、効率のよいCRMを維持すること、コストを削減すること、KPIを達成すること、直帰率を下げて回遊率を上げること、そして、SNSでいいね!を増やすこと、チャンネル登録件数を増やすこと、、、、、、

枚挙にいとまがありません。

数値は嘘がつけないので、定量数値なき定性的なフォローアップをしてもだれも支持してくれません。


今でも、目の前にも山積みの課題があり、ひたすらこのPDCAの渦に飲み込まれては、脱出して、また飲み込まれていく生活をしています。


見える化はとても大事なことですから、私も多くの現場でこの見える化を推進し、それにより無駄もなくなりましたし、業務の公平性を提示したことで、働いていない労働者の摘発も行うことができました。

私自身は評価もされますし、担当させていただいた事業も大きくなります。企業は喜びます。


企業は喜びます。


企業は喜びます。


企業は喜ぶと、出資者に配当を与えることができますし、企業価値が上がれば、出資者のキャピタルゲインも得られます。

ただ、これにより従業員の給料も上がっていくかと思いきや、現実はそんなに甘くはありません。

まず効率化している設計をしている以上、一部の従業員の給与は上げても、他の従業員のコストカットに走ります。相対的に見ると、従業員には還元しにくい構造になります。

これが資本主義の基本的構造です。

人の喜びとか幸せとか、この構造の中ではほとんど姿を見せません。


ここの強者は、投資家と起業家と一部の能力の高い従業員だけです。

当たり前ですよね。

高学歴だろうとイケメンだろうと、可愛く美しい容姿があろうと、容赦しません。

この現生は資本主義統治下です。

無能な社員の雇用を維持させるだとか、能力の衰えた高齢者を雇い続けるとか美談を謳うことはできますが、だれも本音でないことなどわかることでしょう。

労働組合も形骸化しています。

どうすればいいのでしょうか?


資産家など、投資する金が潤沢にあれば投資家になればよいでしょう。

では、普通の人はどうするべきか、、、

答えは「優秀な起業家になる」か「能力の高い従業員になる」かのどちらかです。

どちらかを選べるような人は稀ですから、多くの方は「能力の高い従業員になる」側になるかと思います。

つまり「能力の高い従業員」になれれば、この資本主義経済社会の中ではなんとか生きていけます。

「能力の高い従業員」ってなんでしょうかね。


それを考える仕事がしたいと思いました。


従業員向けの社員教育はずいぶんやってきましたが、実は伸びしろがないことも肌で感じていました。

過去の自分の経験値が悪さして、吸収できる素養がなくなっているんですよね。

難しいんです。もうほとんど目が死んでいます。


だから、大学にきました。

日本の高校生は、進学への意識が高すぎることもあり、高校生には難しく。

大学生なんです。

1人でも多くの大学生に「能力の高い従業員になってもらいたい」と思って、教員の仕事をすることに決めました。


幸いにも、2015年から法政大学で、教鞭をとる機会をいただき、一緒に議論して、本当に優秀な学生に出会うことができました。こちらは今でも継続しています。


そして、2020年4月から、新たに東北芸術工科大学で教鞭をとることなりました。


もともと小山薫堂さん繋がりで仲良くさせてもらっていた中山ダイスケ学長が率いる大学でもあり、近所のパパ友でもあるデザイナーの本田さんから、企画構想学科長のボブ田中さんを紹介してもらった経緯もあり、他にも数多のネットワークが繋がってしまったことから、この大学へ縁も急速に深まり、教員として働くことを決意しました。


実は、過去に(2017年に)この大学でワークショップをしたことがあります。

そのときの学生の目の輝きが印象深かったです。ほんとうに良い目をしている。

そしてこの大学の就職率と就職”質”の高さも驚きでした。

素晴らしい功績を残している大学です。


私の目的は、「能力の高い従業員」を送り出すことです。

そのための手法を徹底して学生に伝えていきます。

そして、「社会実装デザイン研究室」ではその手法の一つをモデルにした内容を研究していきます。


大学との共同研究や、マーケティング実証など、企業や団体との連携案件も受けさせていただきたく思いますので、引き続き、よろしくお願い申し上げます。