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Yoshiko Watanabe

佐々部監督、ありがとうございました。

2020.04.03 18:51

先日3月31日に、佐々部清監督が亡くなってしまった。

びっくりしました。直前までFacebookでその日見る動画について

投稿されていたので、本当に本当にお元気だと思っていました。

もうお会いできないかと思うと、とても悲しいです。

いつか佐々部監督作品に出演したかったですし、自分の監督作もまた観て頂きたかった。


本当にたくさんの方々と繋がっている佐々部監督、

私が初めて出会ったのは、中野で開催された

第一回新人監督映画祭(2013年だったかな)でした。

その映画祭に私自身も自分が脚本&監督した作品上映があり

あるプログラムで佐々部監督のトークショーがあり、事前に質問がある方は

メールにご返信下さいというメールが事務局から来ていたので

質問事項を返信していました。

そしたら、なぜか、返信したのが私とあと2名くらいで、なんかいつのまにかそのメンバーがステージに登壇して佐々部監督と直接トークする事になってたのです!?

ぎゃー!そんなそんな、当日その場で言われ、突然の事でめっちゃ緊張しました。

そして時間になっても事務局の方が来ていなかったか何かで

お客さんがいるのにトークイベントが始まらない状況を見て

佐々部監督が「じゃあ、僕らで始めちゃおうか」ってトークを始めて下さいました。

流石!百戦錬磨の叩き上げの映画人。

トークでも色々質問に答えて頂いた後、帰り道に「もしよろしければ、私の監督映画作品、

送ったら観ていただけますか?」とお声がけしたところ「いいよ」との事で(社交辞令だったのかも)

厚かましくも本当に送らせて頂いたところ

数ヶ月後にとても丁寧な感想のメールが来まして、

後日、その作品の主演俳優さんと共に佐々部監督にお会いしに行きました。

「本当に来たね〜」と笑われました(笑)

作品見て欲しいという人は沢山いるけど、本当に作品送ってきて

遊びに来る奴はなかなかいないと笑ってました。

私のお送りした「tig☆hugちぐはぐ」という作品は、映像制作のバックステージものなのですが、佐々部監督も「俺もバックステージものあるよー」と、

「ゾウを撫でる」という作品を観せて下さり、それを皆で拝見しながら、

佐々部監督がご用意して下さったお酒とおつまみをつまみながら

いろんなお話伺いました。本当に勉強になりました。

こんなに有名な監督さんでも映画を作るのに、日々こんなに苦労されているんだと。。。

高倉健さんに頂いたという(高倉健さんは現場で本当に自分が認めたスタッフにだけ高級腕時計をプレゼントされていたというエピソードは知っていましたが)高級腕時計を見せて下さって、本当に嬉しそうにエピソードをお話して下さいました。

「ツレがうつになりまして。」を映画化するまでに数年かかったお話聞いてて泣けました。

映画化権を購入してからいろんなところを回ったようなんですが

暗めのテーマに断られ続け、しまいにはテレビドラマ化権を購入したテレビ局で

先にドラマ化されてしまった。その時は相当落ち込んだようなのですが

ドラマ化された作品を見て、自分の描きたい部分と描いていたものが違ったようで

「よし、自分の描きたい方向で必ず映画にしよう」と映画化に突き進んだとお話されてました。

あと、素人の知人から送られて来た作品がすごい面白いんだよと

それも見せて下さいました。その作品、本当に面白かった!

佐々部さんは、どんな立場の方にも公平に丁寧に、誠実に対応されているんだなぁと

実感した出来事でした。


その後、だいぶご無沙汰してしまい

佐々部監督が自主で制作された「八重子のハミング」を2017年頃スバル座に観に行った時に

一緒に写真を撮って頂いたのですが、舞台挨拶で話されていた「八重子のハミング」の撮影裏話を聞いて、どんなに大変だったかを想像したら、なんか泣けてしまって

「おいおい大丈夫か?」と励まされ、私も頑張りますと、「おー頑張れ頑張れ」と。

↓これですね。

佐々部監督、SNSでの発信にも力を入れられていて

以前一度SNSを辞めていたようなんですが、やっぱり自分で発信していくの大事だよ

と、ご自身でHPのブログもまめに更新されていました。

そしていつもそんなお姿をネットで拝見し

私も頑張ろうって思っていました。


佐々部監督、素敵な思い出を、ありがとうございました。


佐々部清監督HP http://sasabe-2.net/index.html

映画「八重子のハミング」http://yaeko-humming.jp/