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【INTERVIEW】Billboard インタビュー

2020.03.31 01:20


EXO SUHO 新しいソロアルバムで 自身の「自画像」を描く



キムジュンミョンは10年近く、”スホ”という芸名で知られている。

男性K-POPグループ「EXO」のメンバーであり、リーダーでもある彼の名は「守護者」を意味しており、

2012年のデビュー以来、20代で世界各国を飛び回りながら、韓国でいくつものヒット曲をリリースし、世界中で何百万枚ものアルバムを売り上げてきた。


そして今、彼は初のソロアルバム「自画像(Self-Portrait)」で、更なる自分を公開する準備をしてきたのだ。


3月30日、彼はEXOでリリースしてきたダンスやR&B指向のサウンドから離れ、6曲のオリジナルロックを通して、自身のアルバムで新しい一面を公開する。

このアルバムは、グループ内でのスホのアイデンティティを取り入れながら、新しい音楽ジャンルにも挑戦している。

SH2Oというペンネームで歌詞を書いている28歳の彼は、シングル「サラン, ハジャ(Let’s Love)」を中心に、柔らかなインディーズロックを吹き込んだサウンドで世界観を分かち合う。


これは、EXOのキャッチフレーズにインスパイアされたタイトルで、爽やかながらも情熱的なスウィートチューンだ。彼は届きそうで届かない愛について歌っている。

この曲はロマンティックなポップロックバラードであり、EXOのファン名である”EXO-L”に対するメッセージでもある。


リリース直前、スホはビルボードの取材にて、アルバム「自画像(Self-Portrait)」が彼にとって何を意味するかについて話してくれた。



Q. 「自画像(Self-Portrait)」がリリースされますがいかがですか?


とても緊張しています。初のソロアルバムで、EXOのメンバーもいないので緊張はしていますが、とてもワクワクしています。新しいスタートみたいで。このアルバムと曲をたくさんの方に気に入ってもらえたらと思います。韓国のファンだけでなく、世界中のすべてのファンの方に楽しんでいただければ幸いです。



Q. このアルバムは「自画像(Self-Portrait)」ということで、とても個人的な内容となっています。初のソロアルバムとして、この構想を発表するきっかけは何だったのでしょう?


ヴィンセント・ヴァン・ゴッホの「自画像」からインスピレーションを得ました。最初にスイスとパリで「自画像」を鑑賞したんですが、ゴッホにとって、おそらく”人として”多くの意味がある作品なんだと感じました。僕は画家ではないので、ゴッホが自分自身を見て描いたように、僕もアルバムに「自画像」というものを描きたかったんです。



Q. ゴッホは様々な側面を自分に反映させるために、様々な自画像を描き、自身の見え方を変えていきました。このアルバムは、アーティストとしてのあなたにとっても同様であるということでしょうか?


はい、そうです。このアルバムを通して、自分のいろんな側面を発見し、外側から見えるものだけでなく、自分の内側にあるものも見せることができたと思います。



Q. アルバムジャケットには4つのバリエーションの自画像が描かれています。あなたには4つの異なる側面があるということですか?それとも、それほど具体的な意味はありませんか?


正直なところ、僕にはおそらく4つ以上の側面があると思います。僕の性格にはたくさんの側面があるんです。僕にはこんないろんな側面があるよ、ということを4枚の自画像で表現しようと凝縮しました。



Q. それぞれ4つのイメージはあなたにとって何か意味があるのでしょうか?


最初はこのコンセプトで依頼したときに、特に意味を持っているわけではなかったんです。

でも僕は、”スホの四季”、”春夏秋冬”を視覚的に表現できれば、と思いました。



Q. 好きな季節はありますか?


春です。



Q. アルバムジャケットの4枚の絵のように、うさぎの耳をフィーチャーした自身の自画像を描き、それがTwitterのハッシュタグ絵文字になっています。「自画像(Self-Portrait)」のプロモーションコンセプトの延長として、そのような自分の側面を見せることについてはいかがでしょう?


“うさぎ”はEXO-Lが僕を呼ぶニックネームのようなもので、僕にとっては意味があります。 EXO-Lと直接話しながら、ファンとコミュニケーションを取っているときは、いつもこのニックネームが多用されますが、このアルバム内では使用していません。なぜなら、このアルバムはファンだけでなく、他の方々にも聴いてほしいからです。要するに、うさぎの耳や絵文字はファンやEXOのメンバーが認識できるサインなんです。



Q. つまり、アルバムはファンのみを対象としているわけではなく、また、このようなSNSのコミュニケーションも楽しんでいると。すでにファンであるEXO-Lを超えて、一般リスナーにも「自画像」を聴いて楽しんでもらうことが、あなたにとって重要のように思えます。


はい、このアルバムの曲はバンドサウンドで構成されています。(編集者注:韓国語では、ロック系のジャンルを指す場合、「ロックミュージック」ではなく「バンド」と言うのが一般的です。) 海外の視聴者もとても馴染みのあるジャンルなので、楽しんでいただけるのではないかと思います。このアルバムは、EXOでやっているようなダンスミュージックや強いビート&ベース曲はないので、大衆の方々もリラックスして聴くことができるアルバムだと思います。



Q. このアルバムは一般リスナーが好きそうな音楽だとおっしゃっていましたが、特に好きな音楽はありますか?


はい。僕はコールドプレイがすごく好きです。彼らの音楽は僕に大きな影響を与えてくれました。



Q. タイトル曲「サラン, ハジャ(Let’s Love)」について。なぜこれを「自画像(Self-Portrait)」のタイトル曲にすることに決めたのでしょう?


これはアルバムの中でもお気に入りの曲なんです。そして、このタイトルは、EXOがステージに上がる直前のスローガン「サランハジャ!(Let’s Love!)」を思い浮かべるかと思います。普段は励まし合う言葉として使っているのですが、「愛し合おう」と伝えたいメッセージでもあります。



Q. 「自画像(Self-Portrait)」の6曲を聴く際に伝えたいメッセージはありますか?


正直なところ、このアルバムとしての大きなメッセージはありません。ですが、これらすべての曲を繋ぐテーマとして「誰もが傷を負い、誰もが傷ついている」という意味合いがあります。ですが、「それでもまだ僕たちは”愛する”のではないだろうか?」と。これは僕の音楽を聴いている人々に投げかけたい、未解決の質問なんです。



Q. あなたは作詞作曲のプロセスにも関わっており、作詞家としてクレジットもされています。あなたが人々に特に聴いて欲しい部分はありますか?


6トラック目の「君の番(For You Now)」です。誰もが人生を過ごす中で、誰かに感謝するときはいつもタイミングを逃してしまうことがよくあります。時々振り返って、いつも「ありがとう」と言えないことを後悔します。感謝の気持ちを表すために、いくら遅くとも「ありがとう」を伝えたいと思ったんです。そして僕はそんな風に、他の方々にも同じように感じてもらいたいんです。 今「ありがとう」と言っても遅すぎません。



Q. 後悔は多い方ですか?


はい、たくさんあります。たくさん… (思慮深くうなずく) 人は時々、両親にも感謝する機会を逃してしまうことがあるので、僕もそんな後悔をしていますね。



Q. ユンナさんと一緒に「君の番(For You Now)」でデュエットしました。そのコラボレーションがもたらしたものは何だったんでしょうか?


僕はユンナさんと個人的な友人ではありませんが、彼女の作品を聴きながら、長い間尊敬し、憧れてきたんです。なので、今回ユンナさんと連絡を取り、僕に協力していただけるかを伺いました。曲はもちろん、歌手としても本当に素晴らしい方です。彼女は表現力豊かなボーカルを通して、曲や歌詞をしっかり捉えながら表現してくれて、僕の期待をさらに超えてくださいました。



Q. 「自画像(Self-Portrait)」という曲がありますが、アルバム名でありながら、タイトル曲ではありません。なぜ、アルバムタイトルとして「サラン, ハジャ(Let’s Love)」ではなく、「自画像(Self-Portrait)」を選ぶことにしたのでしょうか?


アルバムタイトルではあるのですが、皆さんが聴いたときに「サラン, ハジャ(Let’s Love)」が一番楽しんでくださると思ったからです。歌詞のフレーズにも意味があり、それを強調したかったので。



Q. タイトル曲にこの曲を選ぶということは、「ソリスト(独唱者)のスホ」と「EXOのスホ」のアイデンティティを取り入れ、明確化させることが重要だったのでしょうか?


このアルバムの制作中は、特にEXOのメンバーとしてのアイデンティティを強調しようとは思いませんでしたが、「自画像」を描いていく中で、”EXO”は今まで10年間、僕の中でとても重要な部分となっています。なので、僕のアイデンティティが歌詞やアルバムに浸透するのはとても自然なことだと思います。



Q. このアルバムを制作するまでのクリエイティブなプロセスと、自身の心持ちはどうでしたか?


この3ヶ月間、このアルバムの雰囲気に合わせて韓国のアーティストや海外アーティストの(ロック)音楽のみを聴いていて、ダンスミュージックやR&B、ジャズなどを聴くことはありませんでした。音楽だけでなく、彼らの歌詞へのアプローチにも注目しました。


そして、たくさんの時間の中で友人と「どんなストーリーを伝えたいか」「どんなメッセージを伝えたいか」について話し合いました。僕と友人が納得出来る、共感できる領域を見つけ出そうとしたんです。そんな風に少しずつすべて組み合わせながら、このアルバムを作り上げました。



Q. まるでメソッド演技のようですね。


(笑) はい。



Q. あなたは友人に意見を得るために話し合ったと言いましたが、アルバムは「自画像(Self-Portrait)」ということで、外面的な視点は考慮しなくてもよかったのではないかと思います。あなたのアイディアを友人と話し合うことは重要だったのでしょうか?


友人との会話に時間を費やしたのは「自分自身も知らない自分」を友人は知っているからです。たとえそれが「自画像」であり、僕のストーリーだとしても、僕の友人、また大衆の方々が共感できないのなら、大した影響や重要性はないと感じるかもしれません。だからこそ、このプロジェクトについて友人や他の人と話す時間を費やしました。



Q. あなたはすでに長いキャリアを積んでいます。なぜ、今あなたのそんな一面を世界中に公開しようと決めたのでしょうか?


EXOのメンバーとしてのキャリアは10年近くになり、間もなく30代になります。節目として、20代の人生を語ることは絶好のチャンスだと思いました。



Q. 先ほど、アルバムのリリースについて緊張しているとおっしゃいました。自身のこのような新しい要素をさらけ出すことに特に不安はありますか?


人々は”EXOとして”の僕を知っています。そして、EXOのメンバーとしての僕と、僕自身のイメージを思い浮かべるかと思います。ですが、僕が今回リリースするアルバムについては、ファンの皆さんや大衆の方々が、僕の異なる側面や、今までと異なる音楽ジャンルに少しびっくりするかもしれません。僕はこのような雰囲気の音楽が大好きで、このアルバムにも自信がありますが、皆さんには、歌詞に注目しながら、1〜6トラックをじっくりと時間をかけて聴いて欲しいと思っています。そして皆さんがこのアルバムを聴いた後、それぞれの曲を好きになってくださると確信しています。



Q. あなたは以前にソロ(OSTや配信曲)でのリリースもしており、EXOの他のメンバーもそれぞれソロアルバムをリリースしています。リスナーは今あなたの新しい側面やストーリーを知って、驚いたりするでしょうか?


EXOのメンバーは通常、ソロプロジェクトはバラード、R&B、またはヒップホップを中心に展開しています。僕たちのコンサートでは、ソロステージは主にそのようなパフォーマンスが多いです。メンバーの多くは「こういった音楽が自分の好きなスタイルだ」ということを主張しています。


ですが、僕はこのような(ロック)音楽が大好きだ、ということを主張したことがありません。僕はそういった側面を見せたことがないので、それが緊張している理由です。ミュージカルにも出演し、他のジャンルの音楽に挑戦しながら曲をリリースしたこともありますが、このような曲を発表するのはこれが初めてなので。僕はメンバーの中でも、こんな風に新しいイメージを打ち出した最初のメンバーだと思います。だからファンの皆さんや大衆の方々は少し驚いてしまうかもしれないですね。



Q. このアルバムに対する、あなたの理想的な反応は何ですか?


EXOのスホを知らなくても、このアルバムを聴くだけで僕の曲を好きになってファンになっていただけたらうれしいです。また、プロでもアマチュアでも、バンドをやっている人ならこのアルバムを楽しんでくれるんじゃないかと思います。そうであれば、ありがたいですね。



Q. アルバムは3月末に発売されるので、残りの年を想像してみてください。2020年はどのように過ごしたいですか?


ああ、これは難しいです。メンバーやEXO-L、大衆の方々、誰とでもコミュニケーションを取り、繋がりたいと思っています。 2020年にはたくさん共感できるような繋がりが生まれることを願っています。



※このインタビューは英語と韓国語で行われ、明確にするために編集されました。