今、できること

緊急事態宣言が発令されて、ついに音楽教室も営業が止まってしまいました。

レッスンができない！

1ヶ月前にはまさかこんなことになるとは思っていなかったので、覚悟などする間もなく世の中が急激に変化し、それに抗えない、なんてことが実際に起こるのだな、と今更実感しているところです。

確かに収入とかいろいろヤバいことはそうなんですが、そうしたネガティブな思考を発想の前面に押し出したり、自分以外の誰かのせいにしても良いことないので（然るべきところに然るべきことを伝えるのは大切）、この状況でできることをやっていくのが大切だと思っています。

具体的には、僕は今ものすごく字を書いてます。今後掲載する予定のブログをできるだけ先まで。書く内容とその順番は最初から決めているので、文章に起こしたり、譜例を作ったり。これをできるだけ今の時間があるうちに完成してしまいたいのです。

いつもだったら一日中レッスンして、大学行って、その合間に次の掲載分を頑張って書いてヒーヒーしているのですが、今はとても集中して時間が確保できる。これはある意味ストレスがなくて気持ちが軽いのです。

なぜ僕がこんなに字を書いているのか、というと、こうやってネット上に発信し続けたことで今の自分がいるからです。自分が音楽の世界に存在できているのは、演奏の素晴らし功績ではなく、トランペットや音楽についての研究をネット上に書き出してきたことによるものです。たくさんの方がレッスンにいらしてくださっているのも、本が出版できたのも、そういたことから始まりました（当然演奏も自分なりに一生懸命努力はしていますが）。

そんな感じなので、字を書くのを止めることができません。

そしてブログを書きまくっている最も大きな理由が、現在停滞してしまっている「ハイノート本」の出版作業。ハイノート本とは、"note"で数年前まで書き続けてきた大量のブログなのですが、最初からこれは本として出版するつもりで書いていました。

しかし、このブログを書き続けている間もなお、レッスンや自分の研究を進めるうちに、もっと良い表現、もっと良い方法の発見、アップデートが起こり続けているために、そのまま掲載するわけにいかなくなってしまったのです。

なので一から書き直しをしないと気が済まなくなっているために大変に時間がかかっている、というわけで、実は現在、やることが尽きません。むしろレッスンや大学がない今だからこそ集中して一気に作り上げていけると前向きに捉えて頑張っています。

今できること...何でも良いと思うのですが、余っている時間を消化するために何かをするのではなく、この暗い洞窟から再び広大な大地に抜け出たその時、今まで以上にレベルアップした自分でいることを目標に今を生きることが大切だと思うのです。

そのために何をすべきかはその人次第ですが、仕事ねえ〜、ヒマ〜とか言ってるくらいならいろいろやったほうがいいな、と自分に言い聞かせて忙しくしてます。

O型だからなのか、「ま、なんとかなるでしょ」という気持ちが常に根底にあるのは若干得している気がします。

荻原明（おぎわらあきら）