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遅延

2019.07.09 20:55

待たぬ対価の利用料にて遅延とあらば意味為さず。急ぐ道中待たされる鬱憤を加味すれば返還どころか慰謝料も...。高速道路の事故渋滞における社会的損失いかばかり。危険運転等の明らかな過失とあらば返納迫る位の措置なくば懲りんのだろうけど、その原因が「特殊」な事情とあらばどうか。

悲しみに打ちひしがれる御遺族宛に届きし一通の請求書。無罪放免とはいかぬまでもそこに情状酌量の余地はなかったか。一審における全面敗訴から最高裁の逆転勝訴へ。踏切内の鉄道事故への賠償請求、死亡者の御遺族が著した一冊に綴られし介護の苦悩は今に知ったものではないものの、その凄惨な現場に考えさせられることは少なくなく。ということで今日は真面目な話、いや、今日「も」か。

雨予報とあらば尚更のこと、告示日の人手が足りぬとの打診に自ら名乗りを上げたまではいいのだけれども作業着にポスターを貼る姿を目撃されて背後から「おっ、議長」と、そんな時だけ議長呼ばわりせんでよろしい。その役職を出さばかえって不都合なこともある訳で粗相なきようと講じられる「特別」な配慮。れっきとした仕事には違いないのだけれどもさすがに公用車を利用するほどのもんでもなく、秘書に随行されても落ち付かぬ。正規の手続き踏まば何かと面倒と申し上げれば相手方の担当者が事情察して快く応じて下さった。

そもそもの契機は認知症の御家族を抱えるSさんが何かの番組で目にしたらしくどこぞの市の施策を参考にすべしと。およそ役所ってのは護送船団方式にて大なり小なり似たような施策は既に...余計なことは言わぬが花。御家族の不安の一つに外出があってそれとてほんの一瞬の目を離した隙に眩ます行方。どこぞに匿われても本人の記憶に手がかりなくば帰宅ならず。行方不明の家族の安否、生存は言わずもがな、よもや事故に巻き込まれておらぬかと募る不安に寝るに寝れぬ夜を過ごせばかえって健康を損ねかねず。

小型受信機さえ携行しておれば右往左往せずに追尾出来るのだけれども認識なき当事者相手にいかに悟られずに忍ばせるか、発信機を内蔵した靴の実用例を学んだ。需要あらば各社とも開発競争に余念なく次々と発表される新製品もスマホの機能に同じ、使いこなせず。事故に巻き込まれた際に問われかねぬ責任と賠償。後援会の看板に付随する損傷も賠償してくれる時代だから何でも保険の対象にはなるんだろうけど自己の都合が過ぎては気になる保険料。契約成立と申してもこちらは素人にて万一の際に「それは対象外ゆえ」などと言われかねぬ不安。

そんな煩わしさこそ当事者の悩み。いっそおらが「役所」が「一括」した上で「団体割引」を適用して...んな議論があったかは知らぬが、認知症患者を抱える家族の為に個人賠償責任保険を自治体が代替、そんな施策が全国の注目を集めていると。偏食に起因する成人病疾患ならば理解得がたくもあまねく万人に可能性あれば公費とて...。

「無償」の文字こそ目立つも見るべきは悩み抱える市民に寄り添う姿勢。ようやくこぎつけた実現もそこで終わらぬが注目の所以にて保険内容の見直しに入札を駆使して料額を下げつつ、車両損壊がない鉄道事故の遅延損害等も対象に含めたと説明に聞いた。

(令和元年7月10日/2510回)