競馬を初めて見る方のための記事〜GⅠ・桜花賞を例に〜
桜花賞 初心者向け解説
この記事では、4/12(日)に行われるGⅠ・桜花賞の説明をしていきたいと思います。本記事は、競馬を見てみたい、でも見方が分からない、そもそも桜花賞ってどういうレースなの?という初心者の方向けの記事になります。競馬に詳しい方々は温かい目で見守ってくださるか、次に公開する「桜花賞 馬名プロファイル2020」の記事を読んでいただくか、そっとブラウザバック(既に死語になりつつある)していただいても構いません。
本記事は、①そもそも競馬のレースってどういうもの?②桜花賞ってどんなレース?③レースはどのように見ればよいの?④どんな馬が出走するの?の大きく分けて4章からなっています。長ったらしい説明はいいからレースの見方や有力馬をはやく知りたい!という方は③から読み始めてください。それではさっそく①に参りましょう。
競馬を開催するJRAのホームページです。ここから「出馬表」→「阪神11R 桜花賞 GⅠ」をクリックすると桜花賞の出馬表(そのレースに出走する馬の情報の一覧表)を確認できます。
net.keibaという日本で1番有名な競馬サイト。
①そもそも競馬のレースってどういうもの?
皆さんは競馬のレースを見たことがありますか?
「日曜にやっているやつでしょ」「ザ・ノンフィクションを見た後に流れているものだよね」「キラキラした俳優たちがCMをやっているのは見たことあるよ」などいろいろな人がいることでしょう。全く見たことがない人もいると思います。
一口に競馬、といっても日本には日本中央競馬会(JRA)が開催している中央競馬と地方公共団体が主催している地方競馬があります。皆さんが目にするのは主に中央競馬なので、以下競馬といったときには中央競馬を指すことにします(ちなみにPacara!では地方競馬の大井競馬場にもたまに行ったりもします。地方、といっても主催者が地方公共団体というだけなので東京でも地方競馬は見られます)。
競馬は毎週末の土曜日・日曜日に開催されています。全国10ヵ所の競馬場の内、2-3か所で同時に開催されています。例えば4/12(日)の桜花賞の日には、GⅠ・桜花賞が開催される阪神競馬場、千葉県の中山競馬場、福島県の福島競馬場の3か所で競馬が開催されます。
レース数は1日1か所あたり12Rと決まっているため、4/12(日)は12R×3か所=36Rが開催されることになります。とはいっても、すべてのレースを見たり賭けたりする必要はありません。5月にある日本ダービーや、年末にある有馬記念というレース名は、皆さんも聞いたことがあるかもしれませんが、そうした大きなレース、GⅠレースをまずは見てみることをオススメします。
競馬で最高峰のGⅠレースは2020年4月時点で26レースあります。GⅠ、と一口に言ってもすべてが同じ条件、同じ馬でレースをするわけではありません。例えば「競馬の祭典」日本ダービーは3歳馬限定の東京競馬場芝2400mで行われるレース(出走できる年齢が決まっている、その世代の日本1を決めるということから「甲子園」に例えられることもあります)ですが、例えばチャンピオンズカップというGⅠは3歳以上中京競馬場ダート1800mという条件で開催されます。このように、年齢、競馬場、芝orダート、距離、性別などが細分化されているので、全く同じ条件で行われるGⅠレースは一つもありません。
それでは、今回4/12(日)に開催されるGⅠレース・桜花賞とはいったいどのようなレースなのでしょうか。
②桜花賞ってどんなレース?
桜花賞は3歳馬・牝馬限定の阪神競馬場芝1600mで行われるレースです。これだけ言われてもどういうことなのか意味不明だと思うので、以下で詳しく解説していきます。
まず、「3歳馬」というのは日本ダービーの説明でも出てきた年齢ですが、競馬の中心となる年齢です。元はイギリスの貴族がやっていた競馬というスポーツですが、その歴史はより優れた馬を見つけ出して、その馬の子供を多く生産し、さらに優れた馬を作るという馬の品種改良の歴史ともいえます。ちょうど「旬」(これは競争能力という意味でも、生殖能力という意味でも)となる3歳の時期に、どの馬が一番早いか決めよう、と考えたという訳です。それがイギリスのダービーの始まりであり、それが輸入された日本ダービーの始まりでもあります。今では古馬(4歳以上の馬のこと)のレースの充実もあって、3歳馬が競争馬の中心であるという意識もそれほど強くもないですが、歴史的には重要であり、今もその重要性が失われることはありません。
次に、「牝馬限定」というのはどういうことか説明します。牝馬(ひんばと読みます)はメス馬のことです。ちなみにオス馬は牡馬(ぼばと読みます)です。昔は牡馬の方が牝馬より強いとされていました。今でも牝馬の斤量(馬が乗せる重さのこと、騎手の重さや鞍などの装備品の合計重量)は牡馬より軽く設定されています。しかしながら、エアグルーヴやウオッカ、ジェンティルドンナなど牡馬を圧倒する牝馬も多くなり、昨年の有馬記念でも、1番人気のアーモンドアイと2番人気のリスグラシューはいずれも牝馬でした(結果は2番人気リスグラシューの圧勝でした)。
このように今では男勝りな牝馬も当たり前になってきていますが、昔ながらのクラシックレースでは基本的に牡馬と牝馬で分けてレースが行われています(牝馬限定のレースはあっても牡馬限定のレースはありません。牡馬に勝つ自信がある牝馬は積極的に牡馬も出走するレースに出走することも最近では多いです)。
牡馬が中心のクラシックレースには皐月賞、日本ダービー、菊花賞の3つのレースがあります。これらを総称して3冠レースと呼び、3冠レースすべてを制した馬は「3冠馬」と呼ばれ、特別の扱いをされることも多いです。日本ではセントライト、シンザン、ミスターシービー、シンボリルドルフ、ナリタブライアン、ディープインパクト、オルフェーヴルという7頭の3冠馬が今まで誕生しています。
牝馬のクラシックレースは、昔からのレースという意味では桜花賞、オークスの二つですが、1996年に新設された秋華賞も含めて「牝馬三冠」と呼ばれることが多いです。牝馬三冠を達成したのは、メジロラモーヌ、スティルインラブ、アパパネ、ジェンティルドンナ、アーモンドアイの5頭です。
もう牝馬三冠の説明で登場しましたが、桜花賞というレースは牝馬のクラシックレースの1つ目のレースなのです。3冠のレースにはそれぞれ醍醐味がありますが、桜花賞や皐月賞のような1つ目のレースは、どの馬が強いか未知数であるということが醍醐味といえるでしょう。
クラシック2つ目のレースである日本ダービーやオークスは、比較的皐月賞や桜花賞の再戦の様相を醸すことも多く、距離が長くなってどうなるか、という見方があったりもしますが、桜花賞や皐月賞では様々なレースの勝ち馬が一堂に会してレースをする初めての舞台であることが多いです。「この馬とこの馬はともに無敗だけどどちらが強いのだろう」という顔合わせが中心になるという訳です。さらに、牡馬の場合、日本ダービーを勝った「ダービー馬」の栄冠は何物にも代えがたいものとして考えられ、同じGⅠでありながら皐月賞は日本ダービーの前哨戦のように捉えられることもありますが、牝馬の場合、桜花賞はオークスと同等に評価される印象もあります。つまり「世代No.1牝馬決定戦」といっても過言ではないかもしれません。
桜花賞に出られるのは3歳馬だけです。儚さと未来への希望が同居する、うら若き乙女たちの一生に一度の夢舞台、それが桜花賞なのです。
③レースはどのように見ればよいの?
競馬について、桜花賞について何となくわかって頂けたでしょうか。次は、桜花賞に限らず、競馬を初めて見るという方向けに、レースの見方を紹介しようと思います。これが正解の見方、というものがあるわけではないのであくまで参考程度に読んでいただければと思います。
まず、一頭応援する馬を決めてください。馬の名前やレーススタイル(④にて後で紹介します)や騎手や顔つきや何で選んでも大丈夫です。とりあえず一頭応援する馬を決めてみた方が断然見ていて面白いと思います。馬券は買わなくても大丈夫です。
選んだらその馬がどの馬番・枠番なのか確認してください。詳しくはJRAのホームページ等で確認してほしいのですが、馬番はその馬の番号、枠番は2-3頭の馬にまとめて割り振られる番号です。馬番は1~18、枠番は1~8まであります。
枠番は騎手のかぶる帽子の色とリンクしているので、その帽子の色を見て自分が応援している馬が今どこにいるのか把握します(ただし同じ色の帽子は2-3頭いるので、馬番や騎手が着ている勝負服の柄、あるいは実況が呼ぶ馬の名前で判別してください)。余裕があればその馬に乗る騎手が誰かも確認しておくと応援しやすくなります(詳しくは後述)。
ここまで出来たら完璧です。フジテレビ「みんなのKEIBA」という番組が日曜15:00-16:00の枠で放送しているのでそれを観ましょう。桜花賞の出走は15:40ですが、余裕があれば出演者の予想を聴くのも面白いと思います。はじめは何だかよくわからないかもしれないですが(私も最初は何を言っているか分かりませんでした。しかも予想外すし。)、分かってくるとだんだん面白くなってくるものです。あとはパドックも見てみると面白いです。パドックはレース前に出走馬が回る馬見せ所のことです。「この馬はこんな顔をしているのか。」「元気があって調子よさそうだな。」とか思いながら見てください。ここで好みの馬を見つけて応援する馬を決めるのもオススメです。細かいことはわからなくても構いません。競馬場でパドックに張り付いて熱心に馬を見ているベテランのおじさんたちもあまり分かっていないので大丈夫です。自分の直感を信じましょう。
そうこうしている間にファンファーレが鳴り、いよいよレースがスタートします。馬たちがゲートを出たら、帽子の色などから自分の応援する馬がどこにいるかをなるべく早く把握しましょう。過去のレースから前目にいるはずだ!と思っても、例えばゲートを出るのを失敗して出遅れるということもしょっちゅうあったりします。なるべく早く位置を特定しましょう。
桜花賞の場合、1600mのレースですが、その内最後の直線が474mと比較的長めのコースです。桜花賞は毎年1分33秒くらいで決着のつくレースですが、最後の27秒くらいはずーっと直線です。直線に入ったら全力で応援しましょう。どんな呼び方で応援してもいいです。ちなみにですが、競馬ファンは結構騎手の名前で応援する人が多い気がします。「武!」とか「ルメール!」とかです。これはその騎手に特別思い入れがあるとかいうわけではないことが多く、たいていは呼びやすいからそう呼んでいるだけの場合が多いです。自分に合ったやり方で応援しましょう。もちろん初めは抵抗があることしれませんので、心の中で応援するのも全然アリです。
レースはあっという間に終わってしまいます。終わったらどんな馬が勝ったのか、どんなレースだったのかをテレビで実況や解説が話しているので耳を傾けましょう。
以上がレースの見方になります。これが正解、というものがあるわけではないのでいろいろ探してみてください。
④どんな馬が出走するの?
それでは、牝馬たちの一生に一度の夢舞台、桜花賞に出走する18頭はどのような馬なのでしょうか。ここでは、馬の簡単なプロフィールやレーススタイルなどを紹介し、初心者の方がどこに注目してレースを見ればよいのか、レースを見る助けになる説明ができればと思っています。
桜花賞の前には何個か中心となる「前哨戦」のようなレースがあり、そこで力関係を推測したりします。今回人気となる馬が出走しているレースは「GⅠ・阪神ジュヴェナイルフィリーズ」と「GⅡ・チューリップ賞」が多いので、この2レースを簡単に解説してから各馬の紹介に入っていきたいと思います。
まず、GⅠ・阪神ジュヴェナイルフィリーズの説明からしたいと思います。これは毎年12月に阪神競馬場で行われる2歳馬限定・牝馬限定の芝1600mのGⅠレースです。今回の桜花賞が阪神競馬場で行われる3歳馬限定・牝馬限定の芝1600mのGⅠレースですから、年齢以外すべて同じ条件で行われるレースです。ところで馬の年齢というのは、一律で1月1日に誕生日が来るというように競走馬の場合は計算されるので、去年の12月に2歳馬であった馬は今年の4月は全頭3歳馬になるという訳です。桜花賞と同じ舞台設定、GⅠであることもあって、桜花賞でも中心となるような有力馬が多く出走するのがこの阪神ジュヴェナイルフィリーズなのです。
次に、GⅡ・チューリップ賞の説明をします。これは毎年3月に阪神競馬場で行われる3歳馬限定・牝馬限定の芝1600mのレースなので、桜花賞と全く同じ条件で行われるレースです。そのため有力馬が桜花賞の試走がわりにここを使うことも多いレースです。実際、過去10年の桜花賞1着馬の前走を見ると、5頭が前走チューリップ賞であることが分かります。
この2レースを走った馬以外にも、桜花賞に出走する全18頭、そのすべての馬にストーリーがあるのですが、ここでは特に人気がありそうな馬6頭を紹介します。これまで走ってきたレースを簡単に紹介する「戦績」と、注目点を紹介した「ここに注目!」という2つの項目に分けています。18頭すべてについて、馬名を中心に着目して紹介した記事は、「桜花賞 馬名プロファイル2020」という記事で挙げますので興味のある方はそちらもご覧ください。それでは上位人気になると想定される馬6頭を紹介していきます。
8枠17番 レシステンシア
☆戦績:新馬戦1着 GⅢ・ファンタジーステークス1着 GⅠ・阪神ジュヴェナイルフィリーズ1着 GⅡ・チューリップ賞3着
デビューから3連勝でGⅠ・阪神ジュヴェナイルフィリーズを勝利。5馬身差をつけるというのはかなりの圧勝だった。しかし前哨戦のチューリップ賞で3着に敗退。立て直しに期待。
☆ここに注目
○レーススタイルは「逃げ」。とにかく前目でレースを進めてそのまま押し切る競馬が持ち味。
○騎手は競馬界のレジェンド武豊騎手。桜花賞も5勝している騎手で逃げ馬の騎乗も得意。
○1番人気になると思われ、確率的にはこの馬が一番勝つ可能性が高いと言える(保証はできませんのであしからず)。
3枠5番 マルタ―ズディオサ
☆戦績:新馬戦2着 未勝利戦1着 サフラン賞1着 GⅠ・阪神ジュヴェナイルフィリーズ2着 GⅢ・チューリップ賞1着
デビューから5戦して2着以内を外したことのない堅実派。GⅠ・阪神ジュヴェナイルフィリーズでは1着のレシステンシアには大きく離されたものの2着と健闘。続く前哨戦・GⅢ・チューリップ賞ではそのレシステンシアに勝利。
☆ここに注目!
○レーススタイルは、「逃げ」馬をマークして前目でレースを進める「先行」。一応後方からレースを進め直線でごぼう抜きにする「差し」や「追い込み」(差しの極端バージョン)でもレースをしたことがあるが、ここ2走は「先行」で結果を残している。前走の様に直線半ばで「逃げ」るレシステンシアを捕まえて、後続を振り切るレースが理想。
6枠11番 クラヴァシュドール
☆戦績:新馬戦1着 GⅢ・サウジアラビアロイヤルカップ2着 GⅠ・阪神ジュヴェナイルフィリーズ3着 GⅡ・チューリップ賞2着
この馬も堅実な成績を残している。GⅠ・阪神ジュヴェナイルフィリーズでも3着に健闘。GⅡ・チューリップ賞でも2着と世代上位の1頭であることは明白。
☆ここに注目!
○レーススタイルは「先行」or「差し」。極端な位置取りを取ることは考えにくく、ほどほどの位置からほどほどの脚を使い流れ込むイメージ。
○騎手はM・デムーロ。先週のGⅠ・大阪杯も勝利し調子のよい騎手だ。
○2戦目のGⅢ・サウジアラビアロイヤルカップは牡馬も出走するレースで、1着だったサリオスはその後GⅠ・朝日杯フューチュリティステークス(阪神ジュヴェナイルフィリーズの牡馬バージョンと考えてもらって差し支えない)を勝利している。強い牡馬にも立ち向かうほどの素質があることはその後のレースを見ても明らかだ。
○いいレースはする反面、勝ちきれない善戦キャラでもある。2,3着に甘んじずに今回は勝ち切ることができるか注目。
2枠4番 サンクテュエール
☆戦績:新馬戦1着 GⅢ・アルテミスステークス2着 GⅢ・シンザン記念1着
2戦目のアルテミスステークスでは後述するリアアメリアには交わされたものの2着を確保、その後シンザン記念で牡馬相手に初重賞制覇。
☆ここに注目!
○レーススタイルは「先行」。3番手~8番手くらいの位置でレースをするとみられ、最後の直線で逃げ馬を交わし差し馬をしのぎ切るレースが理想。
○この馬の父親は3冠馬ディープインパクト。ディープインパクトの子供は過去10年の桜花賞で5勝。今年の桜花賞に出走するディープインパクトの子供は後述するリアアメリアも含め6頭いるが、このレースと相性のいい父であることは間違いなさそうだ。
○騎手は3年連続リーディングジョッキー(その年で最多勝したジョッキーのこと)に輝いているC・ルメール。この桜花賞では2018年アーモンドアイ、2019年グランアレグリアと2連勝中。桜花賞3連勝なるか。
○この馬が勝ったGⅢ・シンザン記念は牡馬も走るレースで、牝馬は牡馬に勝つ自信がないと出走しない。シンザン記念に出走した馬のうち、2011年マルセリーナ、2012年ジェンティルドンナ、2016年ジュエラー、2018年アーモンドアイと過去10年で4頭が桜花賞馬になっている。今年のシンザン記念出走馬のうち、桜花賞にも参戦するのはこの馬のみで注目必須だ。
4枠8番 リアアメリア
☆戦績:新馬戦1着 GⅢ・アルテミスステークス1着 GⅠ・阪神ジュヴェナイルフィリーズ6着
新馬戦で単勝1.2倍ダントツの1番人気で8馬身差の圧勝と鮮烈なデビュー勝ちを飾った。2戦目GⅢ・アルテミスステークスでも単勝1.3倍の人気で先述したサンクテュエールを抑え優勝。3戦目となるGⅠ・阪神ジュヴェナイルフィリーズでも単勝1.8倍のダントツ1番人気に推されたが6着に終わった。巻き返しに注目。
☆ここに注目!
○レーススタイルは「差し」or「追い込み」。直線でのごぼう抜きに期待だ。
○サンクテュエールのところでも紹介したが、この馬の父ディープインパクトは過去10年で桜花賞馬を5頭輩出している。父譲りの末脚でこの馬も桜花賞馬に輝くか。
○今回上位人気に推されそうなサンクテュエールを子ども扱いして交わし去った2戦目の末脚は見事だった。GⅠ・阪神ジュヴェナイルフィリーズでも後方待機から「追い込み」に賭けたが過去2戦のような末脚は不発。前走の敗因は不明で、去年12月以来のレースとなりどれくらい成長しているかが注目される。
5枠9番 デアリングタクト
☆戦績:新馬戦1着 エルフィンステークス1着
デビュー2連勝。いずれも強い勝ち方だった。初めての重賞レース、初めてのGⅠで相手が強くなるが注目は必須。
☆ここに注目!
○レーススタイルは「差し」or「追い込み」。後方から直線でごぼう抜きする。応援している馬の「追い込み」が成功すればそれはそれは爽快である。
○前走のエルフィンステークスは「追い込み」が成功した。勝ちタイムも良くここでも通用してもおかしくはない。
○この馬はGⅠ・阪神ジュヴェナイルフィリーズもGⅡ・チューリップ賞も走っていない。一般的にはこれらのレースを走っている馬の方が成績は良いので、そうしたデータを覆せるポテンシャルがあるかが争点。
以上が有力馬6頭の簡単な紹介になります。
まとめると、1番人気レシステンシアがこの中では一番前でレースを進める「逃げ」で直線でもしばらく先頭。サンクテュエールやマルタ―ズディオサ、クラヴァシュドールが「先行」しそれを捉えにかかる。そのさらに後方から「差し」のリアアメリアや「追い込み」のデアリングタクトが末脚を伸ばし迫ってくる、というレース展開になると予想されます。もちろん、どの騎手も勝ちに来る以上、それまでにない戦法に出ることも考えられるので、この展開予想は外れることがあるのであしからず。
ここで紹介した馬以外にも、クイーンカップを勝ったミヤマザクラや、「逃げ」馬のスマイルカナなど全18頭どの馬にも勝機があると思いますので、お時間ある時に確認してもらうと面白いかと思います。
それでは桜花賞を楽しみましょう!最後までご覧いただきありがとうございました!!