あるべき場所に指を置く
2020.04.09 14:30
Burganger先生のお話に続いて、Dr. Frank Heneghan先生の思い出話です。
Heneghan先生は、アイルランド人の先生で、ヨーロッパピアノ指導者協会の元会長です。私が出会ったとき、80歳を超えていた先生は、世界中をコンクールの審査やレッスンで飛び回っていました。
そんな先生に、何度か集中特別レッスンを受講しに、先生がしばしば滞在していたニューオーリンズに足を運びました。
何度も言われた言葉の一つが、
"You are just as perfect as you are. Do not do anything special."
「あなたは今のままで完璧なのだから、何も特別なことはしなくてよい」
ということでした。
ピアノを弾くという行為において、体の状態は自然であるべきだというのです。
そして、今でも常に意識している言葉は、
"Put your fingers where they need to be"
「指は、あるべき場所にあればよい」
です。
ただ音を出すために、余計なエネルギーを使いすぎていたと実感した一言でした。