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桜花賞 馬名プロファイル2020

2020.04.10 10:00

桜花賞 馬名プロファイル 2020

 

桜花賞出走馬の馬名の意味を私なりに解釈しました。今年は特に百花繚乱の趣もあり、どの馬も目が離せないですね。それでは18頭の紹介です。

 

 

1枠1番 ナイントゥファイブ 父スクリーンヒーロー 母ベットーレ

 

Nine to Fiveは9時から5時まで働く人。1日の法定労働時間が原則8時間なので、本当はみなクジゴジであるべきだが、現実は官公庁やJRAなど一部でしか見られない労働の形態である。母Bettoleはイタリア・トスカーナ州の小さな街。トスカーナ地方の生まれといえば地動説を唱えていたガリレオ・ガリレイが代表的だ。公務員はマニュアル頼りだと揶揄されることもあるが、本馬は内枠を頼り与えられた仕事をきっちりと遂行し、驚天動地の配当を生みだす。

 

1枠2番 チェーンオブラブ 父ハーツクライ 母フェアエレン

 

Chain of Loveは愛の連鎖。母フェアエレンはフェアエレン・ゼラニウムというアーモンドのような芳香が特徴的な花の名。母父Street Cryは愛国の生まれで行商人の路上での呼び売りの声。父と母父2つのCryが愛の連鎖の中で本馬へと結実。同じように現地にはいなくとも観客の叫びCryが馬の背中を押し、かのアーモンドのような末脚が炸裂、鞍上石橋の勝利の咆哮へと繋がる。

 

2枠3番 スマイルカナ 父ディープインパクト 母エーシンクールディ

 

Smile Kanaは笑顔+人名。母A Shin Cool DのDはその父Distorted Humorの頭文字。叔父のGⅠ2勝馬エイシンヒカリはアイルランドトロフィーで大斜交をしながら勝利するという稀代の走り屋でもあった。本馬の人名「カナ」は誰なのかは不明だが、ここではJRAプロモーションキャラクターで、GⅠのプレゼンターも務めることがある葵わかなさんの「かな」と解する。彼女は「笑ってください」の関西弁を意味する朝ドラ「わろてんか」の主演を務めた。本馬は一家に受け継がれる非凡なスピードで阪神mileを疾走し、関係者や応援するすべての人にSmileをプレゼントする。

 

2枠4番 サンクテュエール 父ディープインパクト 母ヒルダズパッション

 

Sanctuaireは聖域(仏)。他馬を凌駕し人を魅了する神聖な走りを見せてほしいとのこと。母Hilda’’s Passionは米GⅠ馬。Hildaは女性名で、6世紀イギリスの聖人ヒルダや「鉄の女」マーガレット・サッチャーのミドルネームなどに登場する。後者のヒルダが情熱をもって取り組んだ新自由主義的改革は、日本では「聖域なき構造改革」に代表される。「ヒルダの情熱」の子が「聖域」というのも皮肉だが、ここは革新的な走りで甘く見た不届き者を改心させたい。

 

3枠5番 マルタ―ズディオサ 父キズナ 母トップオブドーラ

 

Maltese Diosaは冠名+女神(西)。母Top of Doraもこの馬も本馬と同じく「マルターズ」が冠名の藤田在子さんの持ち馬だが、その母Maltese Dianneも藤田さんの配偶者である故藤田与志男さんの所有だったとみられ、親子三代で「マルターズ」軍団の所属。マルターズの元ネタであるマルチーズ犬はかわいらしい見た目で従順だが、時に自分より大きな犬に向かうことも。同様に本馬も自分より人気のある馬に果敢に立ち向かい、自ら運命を引き寄せ他馬を従える女神となる。

 

3枠6番 ウーマンズハート 父ハーツクライ 母レディオブパーシャ

 

Woman’s Heartは女心。母Lady of Persiaはペルシャの貴婦人。Persiaはイランの古名で、元々ペルシャの一地方であったパールサ地方Parsaのことだが、これはPars騎馬者を語源とするとのこと。本馬に跨る藤岡康太は馬のまち栗東市の生まれで父が調教師、兄が騎手と騎馬民族の血が流れる。3回目のコンビで本馬の心の叫びをくみ取り巧みにエスコート、気高き走りで観客のハートを鷲掴みにする。

 

4枠7番 ヒルノマリブ 父ゴールドアリュール 母パレガルニエ

 

Hiruno Malibuは冠名+アメリカの都市名。Malibuはカリフォルニア州ロサンゼルスにあるリゾート地で多くのハリウッドスターなどが自宅を構えるという。母Palais Garnierはガルニエ宮というパリにあるオペラハウスで、「オペラ座の怪人」の舞台であるため単にオペラ座と呼ばれることも。父Gold Allureは黄金の魅力。独特の魅力を活かし桜花賞の大舞台で怪演を披露、あっという間の激走=劇走で主演女優賞をかっさらう。

 

4枠8番 リアアメリア 父ディープインパクト 母リアアントニア

 

Ria Ameliaは母名の一部+「愛されるもの」を意味する女性名。代表的なアメリアには女性初の大西洋単独横断飛行を達成したアメリア・イアハートなどがいる。母Ria Antoniaは米GⅠ・BCジュヴェナイルフィリーズの覇者。太平洋を横断してアメリカから来日した母から生まれたこのアメリアはデビュー前から注目され、3戦して1.2倍、1.3倍、1.8倍のダントツ人気に推され続けている。前走阪神JFで破れ母と同じ2歳女王の夢は潰えたが、ファンからの愛ある声援を動力源とし、かつて父が見せた飛ぶような走りで再びスターホースへの航路に乗る。

 

5枠9番 デアリングタクト 父エピファネイア 母デアリングバード

 

Daring Tactは大胆な+Tactics(戦法)。父、母名より連想。ちなみに「タクトを振る」のタクトはドイツ語のTaktstock指揮棒が由来。母母デアリングハートは2005年桜花賞3着、その時の2着馬が父の母シーザリオ。本馬はここまで2戦2勝、前走はその名の通り大胆な追い込みで2着に4馬身差をつける圧勝だった。今年重賞4勝と好調な鞍上松山の華麗な指揮にも応え、今回も大胆な戦法を遂行、一族悲願の桜花賞制覇を果たす。

 

5枠10番 フィオリキアリ 父キズナ 母クリアリーコンフューズド

 

Fiori Chiariは輝く聡明な花(伊)。詳細は不明だが同名のファッションブランドが存在する。Fioriは花、Chiariと似たChiaroは明るい、その通りという意味がある。鞍上藤井勘一郎は海外で修業を積み、35歳でJRA免許を取得した遅咲きの騎手で、先日同じキズナ産駒で制したフラワーカップがJRA重賞初制覇だった。晩成の勝負師の勘も冴えて父譲りの豪脚をここで披露、大輪の桜の花を咲かせる。

 

6枠11番 クラヴァシュドール 父ハーツクライ 母パスオブドリームス

 

Cravache d’Orは金の鞭(仏)。これが毎年フランスのリーディングジョッキーに贈られることから「スミヨンがクラヴァシュドールを獲得した」などと報じられることもある。母はPath of Dreams夢の道筋。鞍上はかつて4年連続イタリアでリーディングジョッキーを獲得したミルコ・デムーロ。桜花賞も制したことのある名手の黄金の鞭に応えGⅠ勝ちの夢へと邁進する。

 

6枠12番 インターミッション 父ディープインパクト 母レイカーラ

 

Intermissionは観劇の休憩。幕間のことであり、映画の途中休憩もこれにあたる。母レイカーラLei Carla(ハワイ語で花輪の意)は先ごろ第1子を出産した元AKB48の篠田麻里子さんが命名し、当時オープンだったターコイズステークスを制した。2019年で1番売れた写真集は、乃木坂46生田絵梨花さんの「インターミッション」。親子二代でアイドルに縁ある本馬にとって桜の大舞台での快走=快奏は重要使命mission、瞬き厳禁のステージの後で優勝レイを首に掲げる。

 

7枠13番 マジックキャッスル 父ディープインパクト 母ソーマジック

 

Magic Castleは魔法の城。ロサンゼルス・ハリウッドにある奇術専門の会員制クラブのことか。通称「奇術の殿堂」のこのクラブの会員にはMr.マリックやスティーブン・スピルバーグもいるとか。母So Magicは「大変素晴らしい」の意で、3連単700万馬券となった2008年桜花賞の3着馬。本馬は3戦連続2着で重賞勝ちはないが、昨年ダービージョッキーとなった浜中俊の奇術=騎術が光り有力馬の牙城を崩せば大変素晴らしい、魔法のような配当が期待できよう。

 

7枠14番 ミヤマザクラ 父ディープインパクト 母ミスパスカリ

 

Miyamazakuraは深山桜(白い花が咲く草花)。母から美しい芦毛を受け継いだ。母Miss Pascaliはミス白バラ(芦毛の牝馬)。Pascali白薔薇も深山桜も花言葉は「純潔」だが、本馬は父も母も金子オーナー所有の「純血」馬。桜花賞過去4勝のディープインパクト産駒、母母父にはClassic Go Goと威勢のいい名前が見え、名前についた桜は期待の表れ。となれば桜花賞の舞台で深山桜の才能開花は間違いなしだ。

 

7枠15番 ヤマカツマーメイド 父ロードカナロア 母ヤマカツマリリン

 

Yamakatsu Mermaidは冠名+人魚。童話「人魚姫」のように純情を抱く愛づべき存在として描かれることもあるが、一方でギリシア神話に登場する人魚セイレーンは美しい歌声で船乗りたちを惑わせ、難破した彼らを食い殺したという恐ろしい話もある。父Lord KanaloaのKanaloaもハワイ神話の海神で海つながりか。鞍上池添は桜花賞にて13番人気アローキャリー、8番人気レーヌミノルと人気薄を先行策で勝利させているだけに、今回も後続の船乗りもとい馬乗りたちは本馬に幻惑されぬよう注意しないと一杯食わされるかもしれない。

 

8枠16番 ケープコッド 父ダイワメジャー 母ハ―ロンベイ

 

Cape Codはマサチューセッツ州に存在する半島の名前。Capeは岬、Codは魚のタラなので直訳なら「タラ岬」だろう。古くはイギリスからピルグリム・ファーザーズが入植した土地として知られ、現在では広々とした海岸や灯台、あるいは東京ディズニーシー内アメリカンウォーターフロントに位置する同名のエリアなどで知られる。母Ha long Bayもベトナムの景勝地ハロン湾。母より継承した景勝は恵勝とも取れ、軽視しタラ軽傷では済まない。

 

8枠17番 レシステンシア 父ダイワメジャー 母マラコスタムブラダ

 

Resistenciaはアルゼンチンにある州都の名。母の生産国より連想。Resistenciaはスペイン語で抵抗の意で、元々の住人がキリスト教の伝道に抵抗した土地であると言われる。町中に芸術作品が並び「彫刻の町」と呼ばれることも。母Malacostumbradaのmalは悪い、acostumbradaは慣れているという意味があるそうだが、馬名の意味は不明。前走で初敗北を喫したが負け癖をつけることなく、阪神JFのような他馬に抵抗すらさせない圧勝劇で彫刻が制作されるような名馬への道を再び歩み始める。

 

8枠18番 エーポス 父ジャスタウェイ 母ストライクルート

 

Eposは叙事詩(独)。歴史的事件や英雄、神話などを高揚した文体で歌う物語のこと。母Strike Rootは根を張る、定着する。競馬は紀元前800年ごろの古代ギリシアの詩人ホメロスによって綴られた叙事詩「イリアス」に登場する、人類にとって定着したスポーツと言えよう。後世に語り継ぐべき勇猛な走りをここで披露だ。

 

以上です!桜花賞をお見逃しなく!