人生設計 -施設の子どもたちと夢を語る-
今年も施設でのキャリアカウンセリング(CCP),ずいぶん多くの子どもたちと一緒にやることができました。
昨日は年内最後のセッション。
「これからの人生について考えてみよう」
ということで,人生設計をしました。
といっても,現実的で,実現できそうな,お利口なものを作りましょう,ではなく,できるかどうかわかんないけど,こんなことできたら楽しそうっていうライフイベントを考えてみよう,という人生設計。
当然,「え,そんなことやるの?」とか,「いやいや,それ無理なんじゃ?」ということも出てくるけれど,そんなことは関係ありません。夢や目標を作るときって,もっと自由でいいでしょう?
とはいえ,なにも手掛かりがないとなかなか動き始められないかなと思って,きっかけに使ってもらうライフイベントカードは準備しておきます。
あとは,自由に書き込んで夢や目標を膨らませていく。
ふむふむ。まずは高校に入ったら携帯を持ちたいのね。
お,いつまで働くかを決めるのか。
だいぶできてきたね。
海外を飛び回るのか。
*写真は子どもではありません。うちのゼミを卒業して仕事をしている職員さんが子どもと一緒に(子どもそっちのけで)自分の人生を再設計している様子です。ついついおとなが子どものように熱中してしまうのがCCPの特徴の1つでもあります。子どもに楽しんでもらうには,おとなが楽しくないとね…
このワークは結構毎年の定番です。
最初にやったときは「みんな,ちゃんと設計できるかな?」「人の人生を批判するんじゃないかな?」などいろいろと心配していましたが,子どもたちってすごいんですね。熱中して人生を設計します。人生を通して,いつ,どんな車に乗りたいかを計画してみる人。どこに,どんな家を建てたいかを計画してみる人。どんな仕事に就きたいか。誰に会いたいか。どんな資格を取りたいか。どこで余生を過ごしたいか…
余談ですが,施設の子どもは「夢がもてない」という人権団体のレポートがあります。「そうだなぁ」と思う部分と,「いや,それはちょっと偏りすぎ。『里親=善,施設=悪』って決めつけられても…」と思う部分があります(実は何度か読むのですが,最後までたどり着く前に挫折してしまう…)。
そして,このレポートに反論する児相のCWさんが書かれているらしいブログがあります。
セットで読んでみるといいと思います。