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「LITTLE HEDGEHOG」Gina Ruck-Pauquet Marianne Richter

2020.04.14 08:12

こちらは英語版ですが、ドイツの児童文学作家Gina Ruck- Pauquetとこちらもドイツのアーティスト、Marianne Richterによる絵本「LITTLE HEDGHOG」です。

Gina Ruck- Pauquetはドイツではとても有名な作家で100冊以上の作品を残しており、当店でも馴染みのあるドイツの絵本作家、リロ・フロムの絵本のお話なども書いています。

日本語でも翻訳されているものもあるのですが、どれも絶版のようですね。

この「LITTLE HEDGHOG」は発売されたは1959年(ドイツ語版、英語版ともに同年に刊行)で、Gina Ruck- Pauquetのキャリアの中でも初期の頃の作品です。

またこの絵本で、ドイツの1959年度の「ドイツのもっとも美しい本」(Stiftung Buchkunst)を受賞しております。

お話は一匹のハリネズミのお話です。

このハリネズミは昼は大きな木のくぼみに隠れて眠っていて、夜になると森の中を散歩をして平和に暮らしていました。

しかしある日大きなミスを犯してしまいます。ハリネズミはいつもより少し早い時間から出歩いていると、人間の少女に捕まってしまうのです。

少女の家に連れて行かれてしまうのですが、少女はハリネズミの小屋を作り、手厚く世話をしてくれます。

また少女の飼っている猫ともひと悶着があるのですが、ハリネズミは少女の家で楽しく暮らし始めます。

けれどその生活も長くは続きません。

春になると、ハリネズミは森の生活、大地の匂いが恋しくなってくるのです…。

この絵本はモノクロのページとカラーのページが交互に進んでいくのですが、カラーページはリトグラフで刷られていて、とても美しいです。

Marianne Richter絵は恐らく木版で作られていると思うのですが、その素朴で力強い表現が、この美しい印刷で十全に発揮されています。

アントニオ・フラスコーニ、ダーロフ・イプカーなどがお好きな人には、必ずお気に入りの一冊になっていただける絵本だと思います。

ぜひオンラインストアの方でも御覧ください。


LITTLE HEDGEHOG」Gina Ruck-Pauquet Marianne Richter