木を山へ選びにでかけよう
5′st 一級建築士事務所(ゴダッシュエスティ)
久保田 恵子
“木で家をつくる” と一言でいいますが、その材料となる木が、どこでどのように育てられ、切られ、乾かされたものかを目にすることは、町中に住んでいるとあまりないと思います。
今回設計させて頂いた住宅は、まわりは開発がすすみ、住宅が立ち並んできていますが、敷地から遠くに山並みを望むことができる魅力的な立地です。
その敷地に立って考えたこと。
あー、あの山の木をこの家に使いたいな。。
「この家のこの木は、窓から見えるあの山から来たんだよ、、」
「よーし、あの山に遊びにいってみようよ」
家が完成したあと、暮らしの中でそんな会話をしている映像が浮かびます。
早速リサーチ!
調べてみると、とても良い木を育てている山があるということがわかり、家の中心に大黒柱として、檜材の磨き丸太を設計させて頂きました。
伐採当日は、林業家さんに、事前に丸太の径と長さ・イメージを伝えてあったので、何本か候補を選んでくださっていて、その中からお施主さんと一緒に決めました。
そうそう、この木の候補選び、一筋なわではいかないみたいです。伐採した後の、木の倒れる方向に木肌を傷つけるものはないか、搬出は可能か、を熟考した上で選ばれた木たちなんです。
目のまえで伐採される木の迫力を味わうこと、作業している山の斜面の急さを知ること、自然とふれあう事、そしてオプションで皮むきも体験して、お施主さんも木に愛着がわいてきたようです。
大黒柱は乾燥期間を経て、住宅は現在建築中!
完成が楽しみです。
そして、暮らしの中で、どのようにご家族と一緒に月日を経ていくのでしょうか。
※山から木を切るということは、伐採の時期・乾燥期間などが必要です。
ぜひ余裕をもって計画してくださいね。