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土間のある暮らし

2018.01.09 15:15

佐賀・高橋設計室

代表 高橋 正彦


土間というと古い日本の住まいでは、炊事場や玄関などにあり建物の中にある外部空間という捉え方がされてきました。

それは、靴を脱ぎ室内に入る場所だったり、農作業や荷捌き、炊事などをする場所で三和土(たたき)と呼ばれる赤土や砂利と消石灰とにがりを混ぜて固めた素材でできていました。

いつしか土間の空間は日本の住宅からは姿を消してしまいましたが、最近また土間が見直されています。もちろん、三和土の土間ではなく、コンクリートやモルタル、場合によってはタイルなどで仕上げられたで土間空間で、それを室内にうまく取り入れていろいろな使い方をしているようです。

僕の設計した家でも、そんな例がいくつかありますのでご紹介します。

事例1

自転車が趣味のご主人からの要望は高価な自転車の防犯対策でした。そこで、玄関の土間を書斎までつなげ、自電車をそのまま書斎にしまえるようにしました。この事により、自転車の盗難の心配もなくなりその上、書斎では趣味の自転車を思う存分いじれるととても喜んでもらえました。

事例2

接道が南と北にしている細長い狭小敷地の計画。車も2台あり駐車場と建物で敷地は一杯になりとても庭などは取れませんでした。そこで、あえて南と北にそれぞれ入り口を作りそこを土間でつなげました。小さな建物に一見無駄とも思える広い土間をとることは最初建主さんも戸惑っていましたが、住み始めてみると、夏は子供のプール遊びや植物の植え替え、キャンプ道具の手入れなどいろいろな形で活用されているようです。

このようにいろいろな活用が出来る土間空間。アイデア次第では暮らしに彩りが添えられそうです。

土間は万能空間!