Project vol.5 LOVE & PACE
ZARDは今年で30年目を迎え、それに伴って様々な特集やイベントが行われており、ファンの方々の盛り上がりも特別なものとなっていることと思います。
本プロジェクトも、この盛り上がりに華を添える一助となれれば 幸いに存じます。
*** ZARDism project ***
今回のテーマは “vol.5 LOVE & PACE”。
ZARDの楽曲にも度々 登場するキーフレーズ「愛」と、坂井泉水さんがその歌の中で語られる愛の「ペース」、マイ・「ペース」、他人の「ペース」、そしてそれらを含めた時間的概念に着目した回である。
また、今回の背景は、すべて字很醜さんのご協力を得て、その作品を採用している。
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字很醜: ZARDが大好きな台湾人。2016年12月22日から書道を始める。
Twitter・Instagram: @illsidra
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第5回という、ある意味 区切りを迎えた今回は、新メンバーもゲストもなく、さらに全曲がコラボレーション作品として仕上げられている。
まさに、集大成仕様と言ってもいい内容だ。
“vol.5 LOVE & PACE”のコンテンツは以下の通り。*()内は歌の担当者
1.時間の翼 (Nostle, NiSHI, Hassee & mio)
2.I’m in love (Nostle & NiSHI)
3.pray (Nostle & Hassee)
4.愛を信じていたい (mio & Nostle)
5.LOVE ~眠れずに君の横顔ずっと見ていた~ (mio, Nostle & Nozomi)
1, 2はNiSHiによって、3~5はNostleによって、それぞれmixが施されている。
InstagramのPRに使用された『時間の翼』には、キーやテンポが異なったバージョン(アルバム〈時間の翼〉ver.)をNozomiが歌ったものが採用されている。
*** ZARDism project ***
Lira: 今回のテーマは、実は後付けなんですよ。
全曲コラボレートするということしか、最初は決まっていなくて。
さて そろそろ発表が近づいてきたぞという段階で、「そういえば、
タイトルどうしよう」ってことになって(笑)
5曲中3曲は「愛 (LOVE)」がタイトルに含まれていたので、それを
含めるということはすぐに決まりました。
それから、キャッチ―にしたいという想いがあったので、聞き馴染んだ
言葉を使うといいんじゃないかなぁと思いました。
なので、最初は“LOVE & PEACE”にする予定だったんです。
ただ、これだとあまりにも捻りがないし、「平和」という概念とZARDの
楽曲との関連があまり見えてこなかったので、英和辞書を引っ張り出して
“PEACE”に近い良い言葉がないか調べました。
そうしたら、”PACE”にめぐり逢って(笑)
もちろん、知っている言葉でしたが、宙ではパッと出てこなかったので、
「目から鱗」でしたね!“PEACE”とは一字足りないだけですし、偶然にも
『時間の翼』という「時間」に関係した曲や、『LOVE』でも
「時代の速さ/流れ」という歌詞がありますので、これはピッタリなんじゃ
ないかと思いました。日本語でも「ペース」という言葉には、馴染みが
ありますし、深く説明しなくても分かってもらえたら良いなと思ったんです。
テーマの後付けは初のことだったのですが、曲に歌詞を載せる作業を
彷彿とさせられ、「泉水さんがしていたことともしかしたら近いのかしら」と
楽しみながら考えることができ、良い経験になりました。
Editor: 今回の特にこだわった点や、苦心した点などをお聞かせください。
Lira: そうですね、それぞれの曲については後ほどご説明しますが…
一つは、背景テーマですね。どうしたら今回のオリジナリティを出せるか、
とても悩みました。時間もあまりなくて、焦っていたところ、
最近 知った字很醜さんという方が、丁度 今回のコンテンツでもある
「愛を信じていたい」のカリグラフィーを投稿されていたんです。
「これだ!!」と思いました(笑) すぐに字很醜さんにご連絡したところ、
快諾していただき、様々な要望に応え、迅速に対応していただきました。
お陰様で、素敵な動画をつくることができたと感じています。
Editor: 今回は、色々不確定な要素がある中での進行だったわけですね。
Lira: はい(笑) 毎度の時間との戦いもさることながら…
そして、苦心した点ではもう一つ。Nostle (Liraと同一人物) の出番が多く、
どのように使ったら、聴く人を飽きさせないか、ということでした。
全曲コラボレーションは、ZARDism projectの強み、「複数人でのZARD合唱」
を活かしたいということで企画したのですが、実際に参加できる人が
想定より少なかったんですよね。仕方のないことではあるんですが、
私だけで穴を埋めるには、少し無理があったのではないかと思います(苦笑)
「またお前か!」とできるだけ思われない構成を意識しましたが…
お聞きくださった皆様、いかがでしたでしょうか?(笑)
*** ZARDism project ***
それでは以下に、メンバーへのインタビューを掲載する。
Q1.「まず初めに、『時間の翼』について、お聞かせください」
Lira: この曲には、カラオケ音源があるのでオケに被せて曲を仕上げることも
できたのですが、どうしても、アカペラと手拍子だけで完成させたいな
と思い、このような仕上がりになりました。
今回の最初の曲なので、聴く人を魅き込みたいな という狙いで。
あえて、テンポが速い〈止まっていた時計が今動き出した〉のバージョンを
採用して、これに手拍子をつけることで、ノリのいい雰囲気を出しました。
NiSHIさんにmixをお願いしましたが、イメージ通りに仕上げてくださって
本当に感謝しています。皆さんには、ZARDの曲を少しでも新鮮に
感じていただける機会となれば幸いです。
NiSHI: 音源をもらった時、正直「もう(曲として)完成されてるな」と思いました。
なので、mixするにあたり、好きなように歌に参加していいと言われて、
ハモリを自分の好きなように歌うことにしたんですけど、
それが採用されなくても、それはそれでいいやという気持ちで挑みました!
結果的には、ハモリが入ったものが選ばれましたが(笑)
mixでは、メンバーの個性あふれる歌声を、バランスよく聴けるように
調整しました。是非、イヤホンで聴いてみてほしい1曲です!
Nostle: 好きな曲なので、歌うこと自体はとても楽しみでした。
苦手な高音がモロにあるサビのみの構成で緊張しましたが、
その日のコンディションのお陰なのか(笑)、意外にもはまって、
私にしてはのびのび気持ちよく歌えたと思います。
完成音源を聴き、メンバーが一堂に会して歌っているかのようで、
場面が容易に想像でき、とても感動しました!
Hassee: 完成した音源を聴いて、本当にビックリしました!!
みんなで一緒にZARDを歌うというのも、良いものだなぁと
しみじみ思いましたね(笑)
Q2「それでは次に、『I’m in love』についてはいかがでしょうか」
Lira: NostleとNiSHIさんのコラボレーションの候補曲は、他にもいくつか
あったのですが、その中でこの曲が選ばれたのは、個人的にはとても
意外でした。今回は、こちらから候補曲を選定、その中からNiSHIさんに
選んでいただいた曲を、NiSHIさんの監修で完成させていただくという
形をとりました。声別(性別にかけた造語)の違うNostleと、一曲の中で
どのような掛け合いになるのか、とても楽しみにしていましたが、
NiSHIさんの素敵なオリジナルサウンドと合わさって、
とても聴き応えのある仕上がりになったと思います。
NiSHI: 自分の音楽の中に、アップテンポなロックサウンドがなかったんです。
だからこそ、挑戦してみたいと思ったんです。
基本的には、本家の楽曲をなぞりながら、2番でキーを下げて
僕がメインパートを歌った点が、ポイントでしょうか。
Nostleさんの歌声は、泉水さんに似て優しいので、
mix中は勝手に癒されてました(笑)
Nostle: 初めてNiSHIさんのオリジナルサウンドで歌うということで、
楽しみでもあり、緊張もしました。mix前の自分の歌声を、
送るわけですから…。ですが、私の歌の技量を、ありがたいことに
NiSHIさんのmixで大きくカバーしていただいたように思います(笑)
歌う際は、歌入れ前のオリジナルサウンドを楽しみながら、
歌い方も、NiSHIさんの仮歌を参考に、泉水さんの歌い方とは
ちょっとだけ違うテイストを取り入れてみたり、
始終 楽しくやらせていただきました!
Q3「続いて、『pray』についてお聞かせください」
Lira: 実はこの曲、既にNostleとHasseeでコラボレートしているんです。
昨年の、ZARDism projectのオフ会で、カラオケに行った際に。
その時、Nostleは上手く歌えず、「是非リベンジしたい!」ということで(笑)
Hasseeくんにもお付き合いいただき、実現させることができました。
ただ、カラオケの音源がなく、アコースティックギター一本に歌を重ねる
ということで決定しました。演奏は、どなたにお願いするか悩んだ末、
今回 色々とお願いしたNiSHIさんに、再度 依頼しました。
ありがたいことに、快く引き受けて、丁寧に演奏してくださいました!
NiSHI: 二人(NostleとHassee)とも、実際に会って、話もしてる仲なんですが、
この曲をどんな感じで歌い上げるのかまでは分からなくて、
どう弾こうか悩みましたね。仕上がりを聴くと、悩んだ甲斐もあって、
イイ感じにハマったなぁという印象で、本当に良かったです!
ピアノが弾けたら、もっとふくよかな弾き語りになったりするのかなぁと
色々想像を膨らませたりもしてました(笑)
Nostle: カラオケの時は、とても緊張していましたし、私は歌のスタミナがないので
最後はグダグダになってしまって、凄く悔しかったんです(苦笑)
「いつかリベンジしたい!」と思っていた時、全曲コラボレーションという
企画をやることになり、Hasseeくんに協力を求めたんです。
私の歌自体は、まだまだの出来ですが、録音ということと、Hasseeくんの
綺麗な歌声、そしてNiSHIさんのギターのお陰もあり、オリジナリティのある
素敵な仕上がりになったのではないかと思います!!
mixで工夫したのは、最後のサビでHasseeくんと私で掛け合いの場面を
つくった点です。本家の音源では、コーラスが入っている素敵な箇所なので、
どうにかカバーしたいと思い、試行錯誤して完成させました。
Hassee: この曲は、本当に大好きな曲だったので、今回 挑戦できて
とても嬉しかったです!ギターをNiSHIさんにお願いしたり、
Nostleさんとのツインボーカルを務めるなど、今までにない
試みがいくつかあり、自分にとって、本当に貴重な経験になりました。
Q4「『愛を信じていたい』については、いかがでしょうか」
Lira: この曲は、本当はmairyonさんにもご参加いただいて、いつもは
サポート側のメンバーを、メインにした構成になる予定でした。
残念ながら、mairyonさんは都合が合わず、私とmioさんとで
完成させることになりましたが、サポートメンバーをメインに据えるという
構造はそのままにしました。私の声質では、mioさんとツインにすると
あまりバランスが良くないと思いましたし、何よりこの曲を気に入った
mioさんの素敵な歌いっぷりを、どうしてもお聞きいただきたいなと。
Nostle: 一応、どう転がってもいいように、メインパートも通しで録音したの
ですが、さすがmioさん、素晴らしい歌で、圧倒されました!
これは、このまま邪魔をせずに、コーラス的な位置で参加した方が
より引き立てるにはいいのではないかと思い、その通りにmixしています。
ただ、時間がなく思った通りに行かない部分もあったので、後から
remixを行い、それをInstagramの曲紹介や、YouTubeのダイジェスト版に
使用してもらっています。是非、聴き比べてみてください♪
mio: vol.5の曲は、ほとんどがこの機会に初めて知ったZARDの曲でした。
その中でも特に、この曲が一番印象に残りました。イントロから、いつもの
ZARDにはあまりない、珍しい感じで…。歌詞も、メッセージ性が強く
伝わってきたので、“誰かに自分の想いを訴える”イメージで歌いました。
聴きどころは、最後のサビの、Nostleちゃんとのハーモニーですかね。
Q5「それでは、最後の曲『LOVE ~眠れずに君の横顔ずっと見ていた~』について
お聞かせください」
Lira: 今回の締めくくりのラスト・トラックですが、3人という少人数でした。
これは、vol.1以来の少なさ(vol.1では3人の初期メンバーで全員だった)
ですが、十分に聴き応えはあると思います。
mioさんとNozomiさんをメインに、私もところどころで登場させて
いただいているという構図ですね(笑) 二人の歌に、支えられているところが
とても大きいと感じています。
mio: 個性的な歌詞と、軽快なテンポの曲で、魅力的な曲ですよね。
ただ、どうしてもうまくいかない箇所があり、やはり聴き込みが
足りていないと簡単には歌えないと、痛感しました…
しかし、見事な編集で音声を完成していただき、ほっとしています(笑)
Nostle: 栗林さんの独特なメロディーが好きなんですが、意外と掴みづらく、
ピッチが甘くなりがちな私は、大分 頑張らないと歌えませんでした(苦笑)
メインの二人が素敵に歌ってくれたので、私のミスもカバーできてるんじゃ
ないかと期待しています(笑) mixは、やはり人数が増えるとバランスの
調整がまだ苦手で。これからも精進したいと思います!
Nozomi: やっぱりリズム感が苦手な曲なので、テンポを大事に歌いました。
息継ぎのタイミングとか…(笑) みんなの声を繋ぎ合わせて出来上がった、
掛け合い的な感じがとても好きです!!
Q6「vol.5の感想をお願いします」
Nostle: 何かと思った通りにはいかなくても、何とか完成した音源を聴いた時は
一入の感動がありますし、楽しいなって思います。
思い通りにいかないなりに、落としどころは思いもよらなかった形に
なったり、自分の想像を超えたものが完成するのは面白いです。
全曲コラボレーションが実現したのは、NiSHIさんの存在あってのこと
ですから、本当に感謝しています!ありがとうございます!!
NiSHI: 今回から、僕も他の人が歌う曲のmixに参加させていただいたことで、
正直 初めて知るZARDの曲をたくさん聴き込みましたし、
改めて素晴らしい楽曲が多いなと思いました!
僕は、特にZARDの曲のメロディーが好きでファンなので、
オリジナルサウンドでのアレンジや、mixの面で、いろんな
刺激を受けました。楽しんで聴いてくだされば幸いです!!
Hassee: 今回、僕が出演するライブの開催や、その他の予定などが重なり、
時間があまりない中での録音だったのですが、このように完成した
音源を発表してもらい、参加して本当に良かったと思います。
Nozomi: 私も、音源が出来上がってから、初めて皆さんの歌声を聴くので
「おー!こんな仕上がりになったのか~」と、感動しました!!
歌う人によって、その個性や、歌声の「味」が出て、
曲にも違った印象が見えるので、音楽って素敵だなと思います。
Q7「第5回という節目を迎えて、いかがでしょうか。
合わせて、次回への意気込みもお願いします!」
Nostle: もう5回と言うべきか、まだ5回と言うべきか、悩みどころですが(笑)
ここまで続けてこれたのも、メンバーのお陰でしかありません。
これまでの経験を活かして、もっともっと、ZARDの魅力を多方面に
お届けできるように、今後も頑張りたいですね!!
10回目や15回目には、色々な部分で 自分の成長を確信出来たら
それはもう、本当に理想的なことだと思います。
春から新社会人となり、活動にも少なからず影響すると思いますが、
好きなことですし、できるだけ長く続けていけたらなと思います。
NiSHI: なんやかんやで、もう5回目なんですね(笑)
各回ごとに、良い部分や改善点なんかはあると思いますが、
精進して続けることに意義があると思っているので、
僕は機会をもらえる限り、次回以降も全力で頑張りたいと思います!
Hassee: ZARDism projectに参加する前は、個人的にZARDを歌って
公開したりもしていましたが、このように、ZARDが大好きなメンバーと
一緒に活動することで、色々な刺激をもらっています。
また、Nostleさんと同じく、これから社会人になることもあって
今まで以上に時間的制約があると思いますが、引き続き
大好きなZARDの曲を歌っていけたらと思います!!
Nozomi: 毎度毎度、素晴らしいものをつくってくれて、
Nostleちゃん、ありがとう。(「とんでもない!」と、Nostleが返答)
私はただ歌っているだけなので… 音源完成の度に驚いています。
次回以降も、またまたメンバーみんなの歌を聴けるのを、
心から楽しみにしています!!
*** ZARDism project ***
今回も、完成した音源がLiraからメンバーのもとへ、贈られる予定だ。
尚、今後も不定期の企画とともに、Instagramを中心としたSNSでのイベントなどを行う運びとなっている。
また、次回の企画でコラボレートする曲を、Twitterの投票で募集し、既に結果が発表されている。投票にご参加いただいた皆様に、お礼を申し上げるとともに、是非 次回企画をお楽しみにしていていただきたい。
“トキめく想いで 心を飾れば”…。
新年度を迎え、環境が一新する方も多くいらっしゃるかと思いますが、お体にはお気をつけて、ZARDを生活のお供に、日々を楽しみながらお過ごしください。
〔文責:服部 泉美〕