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KTJパピエ

story55.二項対立のほど良いバランス

2020.04.16 01:16

新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、このたび緊急事態宣言が発出されました。パピエでは、3月までは、換気、除菌などに配慮しながら教室やイベントを開催していましたが、4月に入ってからは、教室やイベントの開催をいったん中止することにしました。初めに中止を決定したのは、奈良県宇陀市で4月3日に行う予定だった時短スケッチツアーでした。開催予定3日前までは、何とか開催しようと、参加者の方々が集まるランチ場所のカフェや、講評場所の研修室とも相談しつつ、窓の開閉、感覚を開けた配席、アルコール消毒、マスクの着用、必要以上の会話の制限等々、3密を防ぐためのさまざまな工夫やご協力のお願いを進めてきました。ただ、2日前になって、専門家や国、自治体などの自粛要請がいっそう強まり、参加者の一部の方からも不安の声を聞くようになり、楽しいひとときより、万が一の安全確保を優先するべきと判断して、中止を決定することになりました(写真は3年前の宇陀市スケッチツアーの様子です)。

最近、テレビなどでも、人の命が大事なのか、経済活動が大事なのかといった、二項対立の議論がよく行われています。命を守るため安全を優先して外出しないという「静」、生活や経済を優先して活動するという「動」、このバランスが本当に難しい時期になってきています。ウイルスの感染を防ぐという1点に絞れば、ロックダウンして完全に都市活動をストップさせてしまう方が良いのでしょうが、それで問題が100%解決する訳ではなく、逆にロックダウン解除後の反動も危惧されます。今は自粛要請による「静」の時期ですが、完全に解決するには一定の時間がかかります。「静」と「動」を繰り返したり、共存させたりしながら、完全解決していくまでジワジワと付き合っていくしかないのだと思います。一人ひとりができることを節度を持って行動しながら、それぞれ少しずつ楽しみのための活動もする、仕事についても工夫や変化をしながら、支障のない形で必要なことから行うといったスタンスが大事と思います。緊急事態宣言が出されましたがロックダウンまではせず、国が強制し過ぎることなく国民の自主性の余地も残していることに感謝と責任感を持ちながら、国民一人ひとりの節度と協力で解決していけると信じます。

今は心穏やかに、静かに収束を見守る時期。「コロナウイルス感染症」でアナグラム(言葉を並び替えて別の言葉にする遊び)を作ったのでご笑覧ください。

コロナウイルス感染症→ころなういるすかんせんしよう(並び替えると)→口論するな静観しよう

Katsuji