#新型コロナ 免疫暴走 #インターロイキン6 を止めろ
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新型コロナ「免疫暴走を起こすインターロイキン6を止めろ」リウマチ治療薬に期待
新型コロナウイルスの患者にとって致命的なのは、肺炎が重症化して呼吸ができなくなった場合だ。
量子科学技術研究開発機構(量研)の平野敏夫理事長は、急性呼吸器不全に至るのは、免疫機能が暴走して自身の体にダメージを与える過剰防衛反応の可能性があるとして、免疫機能に作用するタンパク質「インターロイキン6(IL-6)」を標的にする薬で治療できる可能性があると発表した。
肺炎が重症化して急性呼吸器症候群に陥ると、呼吸ができず、人工呼吸器などを使っても亡くなるケースがある
新型コロナウイルスの世界の感染者数は、すでに215万人を超え、死亡した人の数は14万人になった(ジョンズ・ホプキンス大学調べ)。これまでの研究で感染者の2割が重症化し、そのうち肺炎が悪化して急性呼吸器不全症候群に進行すると、呼吸できずに死亡する症例が報告されている。
量研の平野理事長は、北海道大学の村上正晃教授と共同で、免疫機能が過剰防衛を起こして、「サイトカインストーム」を起こすメカニズムを分析。その結果、気管支や肺の8割を占める肺胞細胞などに存在するインターロイキン6というタンパク質が活性化して、炎症性物質を異常分泌させる可能性があることを突き止めた。
このインターロイキン6の暴走を阻害するためには、関節リウマチなどの慢性炎症性疾患の薬で、治療できる可能性があることも指摘している。
インターロイキン6は大阪大学の岸本忠三名誉教授が発見し、中外製薬が「アクテムラ(一般名:トシリズマブ)」という治療薬を開発。現在、新型コロナウイルス肺炎に対する臨床試験が進められているほか、スイスや米国など海外でも治験を行っている。
なおこの研究論文は、米国の免疫学雑誌『Immunity』の5月号に掲載される予定だ。