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うさねこまったり

病気と私 22 部活

2020.04.17 15:24

誤字脱字等、その他本文のおかしなところは、随時修正していくつもりです。

お気づきの点などありましたら、どうかコメント欄で教えてください。

よろしくお願いします。


1982年 高校生


高校の授業で一番大変だったのは農業基礎という授業だ。

私は普通科に入学したのだが、同校には他に、農業科と畜産科があり、普通科にも農業基礎という授業があった。畑に作物を作る実習があるのだが、この畑が山の上にあって、私がそこまで歩いていくのはとても大変だった。


芸術の選択科目は書道を選んだ。

書道を選んだのは、父がそうしろと言ったからだ。

父は、字が上手に書けなくて、とても苦労したということだった。

字が上手に書けるということは、何をするにもとても役に立つことなので、特にやりたいことがないなら、書道にしろと言っていた。

私は、自分の字がとても汚いことを知っていたので、少しでもまともな字が書けるようになるならと思い、言われたとおりに書道を選んだ。


----- 部活 -----

部活はどこかしらには必ず所属しなくてはいけなかったので、出なくても問題ない所はないかと聞いたら、野良部と呼ばれていた科学部なら、名前だけ書いて置けば大丈夫だと言われた。

行かなくてもいいとは言われたが、いちお科学部に入ったので、部室に顔を出してみた。

あの怖い先輩方が多くいる中、科学部は3年生男子2名・女子3名で、「ここはあまり上下の関係がないので、気楽にやってくれ」と言われた。


自分の事情を話すと、出れる時だけで全く問題ないと言ってもらえてほっとした。

実際のところ、授業が終わってから帰りのバスの時間までだいぶ時間が空いていたので、結果的に毎日部活に顔を出すことが、私にとっては都合がよくなり、案外居心地のいい場所になっていった。


部活動といっても、バスの時間まで部室に居ただけで、私はほとんど何もしていなかった。


3年生の女子がやっていたのは、「うちゅうじんの観測」だった。

顕微鏡を覗いている人がいたので、「何を見ているんですか?」と聞いたら

「うちゅうじん」と言われた。

しばらくの間は「うちゅうじん」=宇宙人??と思って、様子をみていたのだが、何のことかはすぐに教えてもらえず、「とりあえず探してみて」と言われて、顕微鏡を渡された。


プレパラートに、1㎝角の何かが塗られていて、そこを隅から隅まで探すのだ。

しばらく見ていたが、私には何も見つけることができなかった。

先輩が代わってプレパラートを見始めると、「あったあった」と言って私にも見るようにと椅子を譲ってくれた。

「何もないですよ・・・」と言ったら、「真ん中に真ん丸のものが見えるでしょ?」というので、あらためて見てみると、確かに丸い何かは見えていた。ただ、丸いというだけで模様も何もなく、そんなものを探しているとは思わなかったので、見えてはいたが無視していた。


「これが何なんです?」と聞くと、3年生の女子3人が声をそろえて「うちゅうじん!」と笑って言った。

どうやら、「宇宙の塵」の観測をしていたようだ。


地球上には毎日沢山の隕石が落下しているらしく、24時間で1cm四方に何粒落ちたのかを観測することで、昨日は約何トンおちたはずだ・・・と、予測するらしかった。

地道な観測で、実際に何の役に立つのか分からないものだったが。顕微鏡で覗いた時に見えたものは、超高温で燃えカスになった粒で、そのせいで真ん丸な形になるので、他の物とは間違わないそうなのだ。

そう言われると、観測の意味は分からなくとも、想像もできない遠くの宇宙からやってきた小さな粒が、なにかロマンチックなものに思えて、しばらくの間、顕微鏡を覗いていた。


3年生の男子は、一人の先輩は何もせずに居るだけ。もう一人の先輩は、黒点の観測をするために天体望遠鏡を毎日中庭にもっていって、黒点を見ていた。説明は受けたが、これも何のためにやっているのかよくわからなかった。


2年生には女子が一人だけ、時々来る人がいた。

1年生は私だけだった。


おまけ、

----- 誤解 -----

入学して間もなくのことだったが、同じクラスの女子が、他のクラスの子から頼まれたと言って、クッキーを持ってきたことがある。


私が相手を知らないように、相手だって入学したばかりで私のことなど知らないはずなのに、何なんだと思ったが、悪い気はしなかったのでありがとうと言っておいてくださいと頼んで、クッキーを受け取った。


学校で、調理実習みたいなことをやって作った物だったらしい。

クッキーをもらったのはこれが最初で最後で、相手が誰かも分からずじまいだったのだが、理由だけは高校を卒業した後で理解した。


私は入学の時、松葉杖をついて登校した。そして、髪は長髪だった。

福島県内の中学は男子全員丸坊主だったので、高校入学式の日、男子で髪が長かったのは私一人だった。

少しだけ、前回でも触れたが、当時の中学生はとても荒れていて、学校中のガラスが割られていたり、教師が殴られたり、教室で喫煙する生徒がいたりと、むちゃくちゃな学校がいくつかあった。この一番の原因は、中学校は「義務教育」であったことで、何をやっても退学はさせられないというのを理由に、やりたい放題になっていったのだ。


つまりは、私がそういう生徒だと思われたのだ。


全校生徒が丸刈りの中、こいつは断固として髪を切らなかった。その上、なにかやらかして、怪我をして松葉杖をついて学校に来た。


そして私は、些細な嘘もついてしまっていた。

「〇〇中学出身です」

そしてこの、〇〇中学は、当時は全国に悪名が知れ渡るほど、かなりひどい状態の学校だった。県外であるし、まさかこういう形で変な誤解を受けるとは思いもよらなかった。


そもそも、誰も見たことがない生徒がいるというだけで、地元の高校には行けない理由のある奴が来たと思われても仕方がなかったのだ。(実際に理由があったことは確かだった訳だが)


さらに追い打ちをかけるように、3年生の先輩からの「面倒を見ている」の一言

クッキーをくれた相手は私のことを、かなり「とっぽい兄ちゃん」だと思ってしまったのだ。

ずっと気にはなっていたので、卒業した後クラス会があった時に聞いてみたのだが、誤解していたのはクッキーを渡してよこした女子だけではなく、他のクラスの生徒の多くも同じように危ない奴だと思っていたらしい。


そしてこのことを知らなかったのはどうやら私だけだったらしく、同じクラスの生徒も初めて見たときには同じように勘違いしたし、私が、普通の生徒だと理解した後も、他のクラスの生徒が何か勘違いしているということはみんな知っていたんだそうだ。