Ameba Ownd

アプリで簡単、無料ホームページ作成

局所から全身へ

2020.04.18 22:36

以前も書きましたが、局所はそこだけで完結しているのではありません。

意外に、この事実を理解できない人は多いかもわかりません。なぜなら、局所経気は、そこで完結しているように一見見えるからです。


しかし、前の投稿でも書いたように、局所経気から深部を通って、様々な経脉や部位とつながっています。治本経気より、様々な経脉とつながっている為に、複雑で対処しにくいのです。つまり難しいということです。だからなのか、痛みのある場所に刺激してしまうのが一般的だと思われているみたいです。


手の指の痛みなので、手の甲に刺激しているのではありません。全体から診て、手の甲に局所経気があるから、そこを刺激している訳です。

指の周囲は確かに異常はあります。中指の小指側から第三中手骨の外側を通って、手根骨を通り、尺骨の母指側から肘、上腕、肩上部、側頸部、顎へとつながり、対側は足の外側(胆経)にまで影響しているのがわかります。これは前日の動画で示した通りです。


このような脉診をすると薄皮を剥ぐように変化してきます。そこで動かし方を考えると痛みが変化してきます。指先をちょっと切っただけで、身体の使い方が変わる訳ですから、当然だと思うのですが、そういう考えを持っている人にあまり出会ったことがありません。

しかし、歯科は歯を中心に全体を見るので、歯とつながっている全身との関係に注目する方はいらっしゃいます。


井の中の蛙大海を知らずと言いますが、空の青さは知っています。つまり、一部分を深く知り、そこから全体を見ることができるということだと思いますが、まさに局所経気は、そんな感じの異常部位と言えます。

部分をなおざりに考えるのは、世界だけ回って、日本の良さを知らない人のことだと言えます。

日本には、とても良いところが一杯あるのに、世界の方が上だと考える日本人は多いような気がします。そんな価値観は貧弱です。

もちろん、日本だけが良いと言っている訳ではなく、見方を変えるということが重要と言っている訳です。


局所なら局所における世界観、世界なら世界における世界観で物事見る。

しかし、その中に流れているのは、同じ原理だということです。片寄った考えというのは、そのような形で起こります。できるだけ、早くそのことに気づいて、大きな世界、小さな世界という形で視点を変えていける人材が増えたらなと思っています。


その訓練をする為に、今後も専門家の講習会を続けていきます。今はこんな状況なので、ビデオ会議が中心になってくるとは思いますが、できるだけ訴えていこうと思っています。