【国連WFP】 最多記録を達成した「WFPウォーク・ザ・ワールド」5月29日大阪初開催決定!
2016年5月15日(日)横浜みなとみらいで「第11回 WFPウォーク・ザ・ワールド」(特定非営利活動法人 国際連合世界食糧計画WFP協会 主催)が開催された。
今年で11回目となる当イベントは、赤レンガ倉庫やマリンタワー、山下公園などの横浜の名所を廻るウォーキングを楽しむことで国連WFPの活動を推進する参加型のチャリティーイベントである。
参加者が支払う参加費の一部はWFPに寄付され、世界の貧しい子ども達に学校給食を提供するプロジェクトに使われるという仕組みだ。
今年のイベント参加者は過去最多の4658名に上り、10の後援団体、42社の協賛企業、65名のボランティアの協力のもと行われた。
この過去最多の参加者によって、「14万人以上の世界の子ども達に給食を届けることができます」(広報)。
スタート地点となる臨港パークで行われた開会式では、国連WFP協会 会長の安藤宏基氏、WFP国連世界食糧計画 日本事務所代表のスティーブン・アンダーソン氏、横浜市副市長の渡辺巧教氏、そしてゲストとしてウォーキングに参加した女子レスリングの浜口京子がそれぞれ挨拶を行った。
アンダーソン氏(上部写真)
「我々WFPは現在熊本やエクアドルの震災で被災した皆さまのサポートのために全力で活動しています。これらの地域は私たちのいる場所からは少し離れた場所ではあるかもしれませんが、皆さまの支援を心から届けたいと思っています。また、世界の9人に1人いると言われている飢餓に苦しむ人を救うための有効なツールとして、学校給食を提供する活動を日本の皆さまの支援や経験を生かしながら行っています」とWFPの活動を紹介。
浜口(上部写真)
「すべての子どもたちが自分の夢を持ち、お腹いっぱい食事も取り、スポーツや勉強に取り組めるよう、『WFPウォーク・ザ・ワールド』を通じて応援したいと思います。世界中に笑顔と栄養を届けられるよう、横浜を一緒に楽しく歩きましょう。」と参加者に呼びかけた。
参加者の構成は、未就学児から高齢者まで幅広い年代となっており、中には5組の親子で一緒に参加されているグループ、愛犬を連れたりベビーカーを押しながら参加する人、海外から訪れたという人、神奈川ウォーキング協会で日頃からウォーキングを楽しんでいるという方々の姿もあった。また、協賛企業を含めた法人の団体参加も多く見受けられた。
見事に完歩し完歩証を手にした参加者にお話を伺うと、次のような感想を聞くことができた。
「恵まれた天気の下、家族全員で完歩できて嬉しい。『港の見える丘公園』がとても綺麗だった」(2回目の参加となる4人家族)
「疲れたけど楽しかった。また来年も参加したい」(小学生の姉妹)
「久しぶりに街を歩いて、横浜がこんなに賑やかな街だったことに驚いた。40年前と比べると本当に変わったように思う。長い距離を歩いたけど、歩く中で色々と景色が変わるから疲れを感じなかった。元々募金などには興味があったが、こうして楽しんで歩くことで社会に貢献できるのは嬉しい」(70代男性)
「友達と一緒に参加したのがきっかけで『WFPウォーク・ザ・ワールド』に毎年参加するようになって、今日で5回目の参加になった。コースが前回までと変わって新たな発見があってとてもよかった」(60代女性)
ゴールとなる臨港パーク内では協賛企業のブースが設けられ、BEN&JERRY’Sのフェアトレードアイスクリーム、ダスキンのスポンジなど、様々なプレゼントが用意されていた。
また、会場にはWFPの活動を紹介するブースも設置されていた。
左にあるのは栄養不足の子ども達のために作られた「栄養強化ビスケット」である。10数種類のビタミンとミネラルが加えられており、1日に必要な栄養の最大50%が摂取できるという。
「プランピー・サップ」(中央)
5歳までの栄養不良の子ども向けに作られた、ピーナツバターのようなペースト状の栄養強化食品だ。袋の角を切ってそのまま吸って食べられるので、衛生的で保存性も高いようだ。
「レッドカップ」(右側)
WFPが飢えに苦しむ子ども達に給食を配るために使っているものである。
ブースではイラストが描かれた「レッドカップ」が500円で販売されていた。この500円で8日分の子ども達の給食が提供できるという。
2005年に産声をあげた「WFPウォーク・ザ・ワールド」。笑顔でゴールしていた参加者をみていると、とても楽しい時間であったことが窺えた。
次回の開催は、5月29日(日)に大阪初開催が決定している。
安藤宏基(国連WFP協会会長)氏が開会式で述べた「楽しみながら寄付を行うことができる『参加型社会貢献』」の動きが益々広がることが期待される。
「WFPウォーク・ザ・ワールド」をきっかけに、人道支援の一つである世界の食糧問題への関心度が高まり、飢餓で苦しむ世界中の人々が1人でも多く救われることを願ってやまない。