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東京寫眞帖

大井町沿線ー時のはざま

2020.04.19 08:21

我が家の近くでは相変わらずトイレットペーパーの品切れが続いていて、いったいみんなどうしてるんだろう… と下世話な話ながら気になっていたりする。

自分はどうしているのかといえば、会社の帰り、大井町駅で電車の乗り換えをする時に駅前のスーパーに寄って調達しているのだが。

まさかひと月すぎても自宅近辺のトイレットペーパー事情が改善しないとは思わなかった。

ということで、昨日の大雨が嘘のように見事に晴れ上がった気持ちのいい午後、大井町までトイレットペーパーを買いに出かけた。

なんとも滑稽なことだ。

トイレットペーパーの袋を下げて電車に乗るのも気恥ずかしいので、運動不足の解消も兼ねて、自宅まで歩いて帰ることにした。

4駅、約3キロ。

たいした距離ではない。

てくてく歩いて行くと、日差しに焼かれるようで、正直暑い。鼻まで覆うマスクのせいでいっそう息苦しい。

そろそろ花水木が見ごろで、きれいな花を咲かせていたが、息苦しさでぼんやりした自分には立ち止まって眺める余裕もない。マスクの要らない日常がはやく戻ってくればいいのにな… とあれこれ考えていたら、曲がる角を間違えた。

で、迷い込んだ先にこんな平屋建てがポツリと残っていた。

軒の低い家、無造作にたくさん並べられた鉢植え。小さいころ、うちの近所にもこんな家がたくさんあった。かつての日本人の生活は、ほんとうにこじんまりとしたものだった… 

そびえ立つタワーマンションや瀟洒な戸建てに慣れた目に、この小さな古びた家は忘れた時のはざまから飛び出してきたようで、どきりとした。