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日常にハレの日を

2020.04.20 01:06

毎日、通勤電車にのって仕事に行き外の景色を知らぬまま家に帰る。

駅からの道中でだけ、暑さ寒さを感じて季節の巡りを感じる。

私は、会社員の時代はこのような日々を送っていました。

朝は慌ただしく、道端に咲いている花をみる余裕もない。

帰りは夜遅く、急いで帰路につくだけ。


そんな生活の中、茶道のお稽古だけは違いました。

お床には季節の花が入れられ、お菓子が用意されお道具が変わりました。

茶室という同じ場所ですが、いつもいつも季節を感じることができるのです。

茶室に入るとそれだけで、自然を思い出し、身体のリズムを取り戻し落ち着くようでした。

茶室は、いつもいつも清められた空間です。

茶室はそこで普段の生活をするのではなく、茶道を学ぶための場所。

畳も壁も清められ、花が入っているのです。


ハレの日とは、お正月や結婚式、入学式や卒業式でも使いますよね。

日常とは少し違う、非日常の日。反対にケの日とは、日常をあらわします。

私にとって、季節を感じず朝早く起きて夜遅くに帰宅し仕事をすることは、ケの日。

そんなケの日でも、お茶室のお稽古にいくとハレの日になるのです。


茶室にいる、ただそれだけで心が落ち着いていくことに気づくと思います。

お茶を点てたい、振る舞いたい。はもちろん大事ですが、まずはご自分の心を落ち着かせること。

ご自分がほっとすること、これが一番大事だと思っています。