出会ったその後
茶と出会い変わったこととは?
20年近く前に聞かれたこと。
その時即答したことを覚えています。
好き嫌いがなくなった。
私の母は、基本 ” 嫌いなものは食べなくていい ”という少し変わった教育方針(教育方針とかそんな大層なものは母には持ち合わせてないと思いますが)だったので、ずっと食べないものがあったのです。
それは豆類。
豆腐とか味噌とか加工した豆は大好きなのですが、豆を噛んだ時の食感が苦手。
あとは香りも好みでなかったです。
節分の豆まきの後、年の数だけ豆を食べるとき食べたふりをして床にこっそりこぼしていました。
嫌いなものは食べなくていい論 の母ですが、行事の時は忠実なのです。
そんな豆を食すようになりました。
今では豆の香りを聞くと
あぁ春が来たな。
って思うほど。
中国緑茶には青豆香のする茶があります。
それはそれは良き香り。
今までは好きでなかった豆の香りが春の香りへと変わっていったのです。
今まで感じてきた物事は、そのものの一部の表情であり、違う面もあります。
分かっていることなのですが、茶を飲み歴史や文化を解いていくと自然とそう感じるようになっていきました。
中国茶ってなんでもあり!
という感があるのですけどもそのスタイルが良かったのかもしれません。
色々な見方をさせてもらえます。
知らなかったものを知ることも大変楽しいことですが、知っていたことの新しい表情を知ることは急に視野が広くなった気分になるのです。
そして無限に楽しむことができるわけです。
食べれなかったもの、飲めなかったものが食べれるようになるというのは、かけがえのないことと思っています。
他にも茶と出会い、生活や考え方など変わった事はありますが、またそれはまた別の機会に。
そういえば、豆以外にも珈琲も飲めるようになりました。
今でもミルクを入れる方が好みですけども、お茶と出会ってなければ飲めなかった、飲もうとしなかったと思います。
中国茶を学ばなければ、もっと尖った人間だったような気がしています。
外見も然り、丸くなってきたのでは…と自分では思っています。
まだ、まん丸ではないけれど。(外見はまるまる…)