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「想像力」のこと。

2020.04.20 20:01

演技をすることも、演奏をすることも、歌うことも、曲を作ることも、サウンドを作ることも、やはり全てにおいて通じるものがありますな。


それがどれも、同じだな。という感覚になる時があります。


どれも同じ「表現」なんだな、って思うときがあります。



でも、僕も注意しなければいけないなって思うのが、いきなりその「表現」をしようと思うことに気がいって、そこに一生懸命になるのは、とても危険で


「表現」の手前には、必ず「想像」がなければいけないなと思います。



たとえば、セリフのある役をいただいたときに、ついついセリフをちゃんと言わなきゃ。と思いながら、セリフの練習をしたりしちゃうことがあるのですが


その前に、まずは、演じる登場人物がどんな心情で、どんな状況で、どんな人物で、なぜこの台詞が出てくるのか、ということを考えなければです。


これを「役作り」とするならば、役作りとは、想像することだと思います。


それから、この作品はどういう作品で、このシーンはどういう意図があって、何を見せたいシーンなのか、

その中で自分が演じる役は、どういう役割があって、それがどのようにして観ている方に伝わるのか、ということも踏まえなくてはいけないですわ。


これもいうたら、色々な角度からの想像すること、かもです。



その上で、どう表現するか、みたいな段階に入るのだと思うのです。



映像の場合は、これを短い時間、短い期間でやらなくてはいけないので、難なくやれる役者さんは、ホントにすごいなあ‥とおもいますし


みなさんは、どのようにして、役を完成させていくのか、とても知りたいです。



ちなみに僕の場合は、とにかくその人物が見てきたであろう景色を想像します。

それが一番やりやすいなあという感覚があります。



演奏することも歌うこともたぶん一緒で、これがまずどんな曲で、それをどう表現すれば、聴いている方に伝わるのか、みたいなことですよネ。


曲を作るときも、どんなメロディーで、どんな楽器の音で、それを聴いた人にこんな気持ちになってほしい、みたいなイメージをしてから、実際に作る作業に入ることが多いとおもいます。



安倍さんの「うちで踊ろう」問題は、総理そういった想像力が足りなかったことが露呈したことで、絶望感を覚えたところはあります。


本当に、この人は、国民の気持ちや状況を分かっていないんだな、っていう。。


想像力のなさに、恐怖すら覚えます。



ほんで、

よく歌詞についても聞かれたりするのですが


僕は、実体験や自分の気持ちを歌にしていくのが、どちらかというと苦手で


だいたい、誰か違う人物のストーリーみたいなことを歌にすることが多いかなと思うのですが、


最近、改めて思うのですが、そういう場合の作詞をするのって、どちらかというと台本を書いている感覚に近いのかな?と思います。


自分の中で、登場人物を作ってしまって、その人物に言わせたい台詞を言わせているような感覚ですかね。



自分の書いた曲の中には、女性目線の曲も、まあまあわりと多いような気もするのですが、それを女性の方が聴いても「なんでこんなにわかるの!?」と言っていただけたりすることもあるのですが


やっぱり、それも想像と、実際とが、一致する部分があったからなのかなと思います。


あとは、性別を超えて、共通する気持ちもあって、そこから派生させられるものも、少なからずあると思います。




昨年に書いた記事にも、書いたのですが


やはり、学校行事で、劇をやるべきだと思うのです。


そして、人の気持ちや状況や自分自身や、色んなことを想像する訓練は人生に少なくとも一度は必要だと思います。



今、働いてくださっている医療関係者の方や、宅配業者の方、スーパーやコンビニの店員の方などに対して、差別的な発言や行動をしている方がいるようですが


これこそ、相手の気持ちや状況

また自分がそういう行動を起こしたら、相手にどういう印象を与えるか


ほんのちょっと想像してみれば、それが適切な行いではないことは、まともな倫理観のあるひとなら、すぐわかると思うのです。



想像することができていない、もしくはその力が足りていない方がたくさんいます。


なんでうちの子が主役じゃないのよ、

という輩もいるようで、その影響で、劇が消えていっているのかもしれませんが


そうして

学生生活の中で、想像する機会を失い、ますますそういうひとたちが増えていくのでしょうか



今まさに、足りていないのは「想像力」だと思います。



その、想像する力に関しては、特別な能力ではなく


誰しもが当たり前に持っているものになってほしいと、改めて思います。