一般的な写真撮影でのプチ・ポイント【“手”は口ほどに物を言う】
難しい解説なんていらない、すぐにでも誰にでもできる、人物撮影でのプチ・ポイントです。
もちろん、デジカメだけでなく、普段のスマホでの撮影でも活かせます。
まずは、ひとつ写真をご覧ください。
浴衣を着た、女性の写真です。
それでは、次の写真。
同じ写真ですが、今度は、“手”が見えるようにしてみました。
手が見えない最初の写真と比べて、“おしとやか”と言うか“上品さ”というか、女性らしいやわらかさが際立って感じられます。
“手”が見えているかどうかだけで、写真(写っている人物)の印象は変わるのです。
商用かどうかに関わらず、人物写真は誰もが撮影することがあると思います。
そのとき、“手”、特に“指先”まで写るように気を付けてみてください。
「手を開いているのか」「強く握っているのか」など、手のカタチによって、その人物の心情のようなものまで、感じられる写真になるのではないでしょうか。
何かをしているところなら、なおさらです。
上のふたつの写真を比べてみると、指先までしっかりと見えている写真の方が、より臨場感を持って、「ヴァイオリンを演奏している」という“動作”が伝わってきます。
人物を撮影するとき、どうしても、表情だけに注意を向けてしまい、「どこまで写すのがいいか」という意識が薄れてしまいがちです。
特に子供を撮るときには、表情を大きく写したいがために、手が画面に収まっていないことも少なくないのではないでしょうか。
ブランコを握りしめる小さな手まで写っていることで、自然で、動きがあり、より愛らしいスナップ写真となります。
想像してみてください。
下のふたつの写真、もしも“手”が写っていなかったら?
人物写真では、“手”、“指先”まで写るようにしてみる、「“手”は口ほどに物を言う」、ぜひ意識してみてください。
ちなみに、全身を撮影するときには、足首などで切ってしまわず、「つま先まで写す」。
これがポイントです。
■■■ヒトリゴト■■■
テレビを観ていると、舞踊家のインタビューなどで、「指先まで気持ちを行き届かせる」「指先で表情を作る」といったコメントを聞くことがあります。
まさにコレなんじゃないかと思います。
ヒトの気持ちって、顔だけじゃなく、手にも表れるのではないでしょうか。