4月23日、チャイム
2020.04.22 15:00
大きなあくびをしながらやってくる朝の光
それがなつかしい夕暮れを思い出させてくれる
淡雪の中にたたずむテトラポットはどこにいっただろう
階段をのぼったときに見える眩しい世界さえここにはなく
すぐに目を細めていた、あの人の弱い癖を思い出す
物悲しくて、切なくて、おぼつかなさからはとおく、そうっと射す
そう今日の朝ちいさな手をかざして見た光のような
「次にくる季節は夜の風が連れてくる」
わたしはそう思っているのだけど
たしかに風は変わった。
向きや匂いや温度や湿度と言ってしまえば
それはそうなのだけど。
ほんとはもっとドラマチックな感じ。
冬と春の間には一体いくつ季節があるのだろう
同じ季節は二度とめぐらないとしたならば
わたしはあといくつの季節を渡ってゆけるのだろう
ヨワリエエカトル。
かみさまのなまえ。
夜の風。
かみさまはいろんなことができる。
もしかしたら季節はいくつ、と
かぞえることなんてゆるさないのかもしれない。
それは織物のようなもので
かみさまは世界にある
あらゆるものを織ってつなげられる。
思うままではなかったとしても。
隙間なく、いくらかの断絶も
そこにはきっとなかった。
かみさまのなまえを口ずさみながら
そうやってつづいてきた世界をおもった。