リオ五輪で金を狙える選手 =前編=
【スポーツ考察】 前回の「ロンドン五輪でのメダリスト一覧」を踏まえ、今夏『リオ五輪』でのメダリスト予想をハイムで挙げる。JOC(日本オリンピック委員会)が今大会では十四個もの金メダルを獲得すると宣言している。前回大会の倍の数だ。何故ここまで強気で豪語できるのか。そちらも記者なりに紐解く。
女子レスリング
前大会で三階級制覇をしているこの種目は外す事は決して出来ない。レスリングが五輪競技から除外されそうになった事件は記憶に新しい。その危機を脱する為に、レスリング関係者はルール改正等の多様な改革を敢行した。その中でも日本に有利に働くであろう改正は、女子の階級を四から六階級に増やした点だ。これにより今大会では四階級制覇の達成を予測できる。
〜金メダル候補選手〜
四十八㌔級;登坂 絵莉(癸酉)
五十三㌔級;吉田 沙保里(壬戌)
五十八㌔級;伊調 馨(甲子)
六十九㌔級;土性 沙羅(甲戌)
要の重量級は土性沙羅
吉田は五輪、世界選手権を合わせた世界大会で十五回連続で優勝。個人戦に絞れば、実に百九十二連勝の記録を更新中なのだ。伊調(写真)もアテネ・北京・ロンドン五輪において三連覇中で、ケガで試合を欠場した一度の不戦敗を除くと、ほぼ十二年間、無敗を続けている。登坂(とうさか)は四十八㌔級の世界チャンピオンだ。
そして土性(どしょう)沙羅。土性は日本の女子レスリングの歴史を塗り替える可能性を秘めている。説明しよう。まず若い。今年で二十二歳。日本の女子レスリングは中・軽量級が強く、重量級が伸び悩んでいた。しかし土性は、W杯国別対抗戦でロンドン五輪の七十二㌔級金メダリストを破り、世界レベルの実力を証明した。
女子レスリングは、金の期待をしながら試合の模様を観れる事だろう。
記者 :岡村拓磨×撮影:岡本早百合
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