【allure korea】5月号 インタビュー
2020.04.27 CELEBRITY
STAY HERE / EXO SUHO
ひたむきであることが、世界で最も難しい。
スホはいつも終始一貫している。
ホワイトTシャツ、シルバーリングは、ディオールメン(Dior Men)。
プリントフードシャツはサルヴァトーレフェラガモ(Salvatore Ferragamo)。
ーースイスでお会いしてから、3年ぶりですね。
ハハハ! とても良かったです。 機会があればまた行きたいですね。
ーーパラグライダーをしながら空を飛んでいた姿を鮮明に覚えています。みんな怖いと言ってやらなかったのに、「ワァー!」という声が聞こえて、見上げると一人で空を飛んでるんですよ。 落ち着いた性格だと知っていたので驚きました。
感情表現が上手いんです(笑)3000メートルから飛んで降りてきましたが、僕はそんな恐怖心はあまりないみたいです。
ーー偶然、仕事帰りにラジオを聞いたときに 「ソロデビューしたスホです」とコメントしていましたが、本当にまたデビューしたような感じですか?
本当にまたデビューした感じです。ミュージカル以外の放送で1曲丸々歌ったのが初めてですから。チェンやベッキョンは一人で歌うことが多かったですが、僕は番組で一人で歌ったことがなく、ミュージカル公演をこれだけやっていても緊張しましたよ。
ーー今までSM Stationなどでのソロ曲を頻繁にリリースしてこられましたよね。今回の活動は、何か変わりましたか?
あの時はボーカルとして見てほしいという欲が大きかったと思います。今回は欲というよりは、僕がやりたい音楽をお見せしたかったんです。たくさん愛していただければと思っていましたが、実はそうでなくても大丈夫だと思いました。僕がしたいことができたので。
ーーたくさん愛されているのが事実です。 今回のソロ活動で最もグッときた瞬間はいつでしたか?
音源チャートで1位になった時です。最近は1位になるのも大変ですが、ファンの方々だけでなく、たくさんの方にも聞いていただけて、本心が伝わるんだと思いました。
ーー曲のタイトル「サラン, ハジャ」は自身でつけられたんですか?
はい、 僕がつけました。
プリントデニムジャケット、パンツ、すべてオフホワイト(Off-White)。リングはブルガリ。ネックレスは、スタイリスト私物。
ーー「サランハジャ」はEXOのスローガンでもあるでしょう?それもあなたが作ったと聞きましたが。
はい、僕が作ったスローガンです。僕が使ってもいい名前です(笑)ドラマ「欠陥(ハジャ)のある人間 」を偶然見て「ハジャ」という単語が突き刺さったんです。「ハジャ」という単語が持つ2つの意味に関心を持ちました。愛に傷があっても、それでも愛し合おう、と告白する内容です。愛にはたくさんの傷や痛みがありますが、それを愛してみようという意味なんです。
ーー生まれつきの声があまりにも美声です。EXOのメンバーの様々な声が混ざり合う曲とは異なり、1曲をずっとリードしなければいけません。ボーカルでどの部分に気を遣われましたか?
間違いなく音楽的な部分に気を遣いました。ボーカルを主張するというより、楽器の一つとして僕の声が調和されたらと思っていました。歌詞の伝達を一番大切にしているんです。発音も大事だし、しっかり届く発音をすることも大事だと思います。普段音楽を聞く時も、歌詞を聞こうと努力する方です。
ーー歌詞を直接書いてこそ愛情が生まれると思います。 一番サラサラと書けた曲は何ですか?
「自画像」と「サラン,ハジャ」
ーー 一番多く変更した曲は?
「自画像」と「サラン,ハジャ」(笑)
ーー 一番重要な曲ということですね。 アルバムのタイトルも「自画像」ですよね。原点に戻りたい雰囲気が感じられます。 違いますか?
8年の間にあった話を書きました。デビュー当時の感じもあったり…全てのことが入っていると思います。以前、スイスに行った時に美術館でゴッホの作品を見たじゃないですか?
ホワイトTシャツはディオールメンブラック、パンツと銀のブレスレットはスタイリスト私物。
ーーチューリッヒ美術館(Kanvathuuss Zurich)に必ず行ってみたいと。
あのとき、美術作品を実際に見ることの大切さを知りました。 ゴッホの他の自画像を見に、フランスに行かなければと思いました。 そして昨年フランスに行って、その作品を直接見て、それをきっかけに「自画像」をタイトルにしようと思ってここまでやって来たんです。なので、このアルバムをスイスの時から考えていたということです。
ーー3年前「カーテン」という歌を発表しましたが、今回は「暗幕カーテン」という歌がありますね。 繋がっている話になのでしょうか?
そうです。「暗幕カーテン」は、初のソロ曲「カーテン」の後の話です。「カーテン」はたくさんの方に愛していただき、僕にとっても本当に大切な曲です。 「カーテン」が別れた後の”外面”を表している話なら、この歌は、別れた後に世界と断絶されたまま相手を恋しく思う”人の内面”のような。
ーー”欠陥”のある人も愛するという意味も込めた言葉のように、アルバム前半は後悔と物足りなさが散りばめられている一方、「Made in You」だけは大切な人への感謝と愛を表現する完成形の歌です。ファンソングとして捉えてもいいですか?
EXO-Lのことを考えながら作った歌で、ファンと会場で一緒に歌いたい歌です。 出逢い自体が運命のようで、一緒にいるとき、初めて生きていることを感じさせてくれる人に向けた曲です。 EXO-Lのことを考えると、このようにお互いの心を分け合う特別な関係が存在する、という事実がいつも不思議で感謝しています。
ーーそんなファンとも気軽に顔を合わせるのが難しい時ですね。 残念ですか?
ファンとビデオ通話もして、SNSもして、ファンミーティングもオンラインでしています。ある意味、デビュー時よりも今の方がたくさんやっているかと思います。
プリントシャツはカサブランカbyミスター・ポッター(Casablanca by MR Porter)。デニムパンツはアクネ(Acne Studios)チェルシーブーツはグッチ(Gucci)。
ーービデオ通話をしているんですか? V liveとは違う感じですか?
簡単に言えば、ランダムに選ばれたファンの方々と、本当に1対1でビデオ通話をするんです。 ファンサイン会は人が多いところで話すよりも、僕もファンの方もリラックスして心から自分の話をたくさんできるみたいで。 どうしても家なので、後ろに飾られているポスターも全部見えたりして、こんな気楽に通話してていいのかなという感じでしたよ(笑)会話もすごくフランクな感じで。
ーーちょうど今日はEXOデビュー8周年なのでファンの祝賀ムードが盛んでした。 10代の頃をEXOファンとして過ごしたファンもいますね。 8年は大人になるにも十分な時間です。
そうです。高校生だったのに、もう会社員になったファンの方もいます。 最近は、在宅勤務をよくしているそうです(笑)
ーーEXOが自分たちにとっての”青春時代”というファンの心を改めて考えてみました。”青春”が持っている考えやイメージがありますか?
青春は、夢があれば青春だと思います。 だから青春は年齢とは無関係だと。
ーーメンバー同士、何かお祝いはしましたか?
メンバー同士で、もう時間がこんなにも過ぎたのかという話もして、過去の写真をグループチャットにアップしたりして。それぞれスケジュールで会えなかったけど、近いうちにみんなで会おうと(笑)
ーー記念日、誕生日などに意味を置くほうですか? メンバー全員が暇だと仮定して集まった場合、何をしたいですか?
誕生日やクリスマスがいちばん大事だと思いますが、スケジュールがあるので、最近は楽しめていないですね。 そのまま大したこともなく過ぎていきます。 もし誕生日や記念日をメンバーと祝うなら、本当に全くカメラなしでキャンプに行ったり、釣りもして悠々自適に自然を楽しみたいです。
デニムジャケットは、オールセインツ(Allsaints)。ショートパンツは、ラブ101(LAB101)。タートルネックはスタイリスト私物。
ーー愛をよく表現する方ですか? 家族や周囲の人にはどうですか?
正直、幼い頃はできてなかったですね。 EXOでデビューしてから、ちゃんとするようになりましたが、表現しないと分からないこともある気がして、必ず表現しようとする方です。 愛している、ありがとう、という言葉をたくさん言うようになりましたよ。
ーー『allure』もこれまでEXOのメンバーをよく拝見しました。 前回の『知っている兄』、『ラジオスター』に出演した姿を見ていたら、皆さんが楽しくリラックスしているのが伺えてよかったです。
ずっと求めてくださるのはいいことですね(笑)みんなお互い気が楽なんです。 年齢も重ねて、年次も重ねて。 僕もとても楽です。 今は特に緊張したり、震えたりすることもないですね。 お互い見えないところも、見えるところも全部見て、性格も全部知っていて、ただパッと見るだけで分かります。渾然一体となった感じです。
ーー 一渾然一体。ひとつになったということですね?
他のメンバーは分からないけど、僕は、なぜあんな行動やあんな表情になるのかが全て分かりますね。
ーー舞台上の完璧な姿ではなく、人間的な感じがしたという反応が多かったです。『知っている兄』で (イヤホンをして) 静寂の中で叫ぶゲームをした映像は、締め切り前の編集部に大きな笑いをくださいました。ある編集者は涙まで流していましたよ。カイは後悔していませんでしたか?
リラックスできるようになったと思います。実は、前から僕たちのこんな一面を隠していたわけではないんです。凍りついて喋れなかったんです(笑)そんな反応をたくさん聞きましたね。僕が見てもとてもおもしろかったです。反応が良くてカイも良かったと。
ーーお互いが話す中で、長い時間一緒にいた習慣が見えるのも面白いです。初めて会った頃を時々思い出す ことはあるのでしょうか?皆さん、良いお兄さんだったと覚えていたのではないですか?
練習生のとき初めて会いましたが、僕は一番最初に入ってきたから、メンバーたちの第一印象の記憶がないのに、メンバーはみんな知ってるんですよ。入ってきたときに、僕が一番ヒョンだと紹介されるから。そのまま僕は全てそうしてあげてきたんです 。僕の年齢が一番上だったから。あの子たちも幼くて、その時は何歳差というのが大きいですからね。
ーーその中でもスホを一番よく知っているようなメンバーは誰ですか?
セフンです。セフンといちばん親しいです。セフンがいちばん子供でした。
白いシャツは、アワーレガシー(Our Legacy)。リングはブルガリ。ショートパンツは、スタイリスト私物。緑のチェアーはアンワインド(Unwind)。
ーースホが本当によく知っていると思うメンバーは?
セフンですね。
ーー守護しながら、情熱に溢れ、責任強い。そんなイメージがありますが、気に入ってますか?SMの情熱3人組と呼ばれるのはいかがでしょう?
わかりません。ユノヒョンやミノの情熱といえば、ジリジリと燃える火が連想されるイメージですが、僕はそんな火のようなイメージではないようです。 それぞれ個性がある情熱メンバーというか…?バラエティでそんな風に言及されているのはおもいしろいです。
ーーあなたにスホのような友人がいるとしたらどんな感じでしょう?
いいと思います。 お互い持っていない部分をしっかり与え合えるような感じ? 他人にアドバイスできても、みんな自分を顧みることは難しいでしょう。 そんな友人が実際にいます。 俳優の友達ですが、その友人は僕が言ったアドバイスを、僕がその状況に置かれた時、”あの時、お前がこう言ったんじゃないの?” と何度も言ってくれます。僕もそう言っていたことを忘れてたりするんです。
ーーさらに良くなるために助言も必要ということですが、簡単に満足されないですよね?
満足するとだめです。
ーー最近は何に情熱がありますか?
ソロ活動。 音楽。 すごく没頭していると思います(笑)
ーーファッションにも関心が多いでしょう? 今日も私服が素敵ですね。毎日服を選ぶ時どのような基準で選んでいますか?
その日の天候、そしてどこへ行くか、外出の目的は何なのかを考えてスタイリングする方です。 最近のような季節の変わり目は、ベスト(Vest)がスタイリングするのに素敵だと思います。 以前は時計だけ着けていましたが、だんだんリングやネックレスの魅力も分かってきましたよ。 特に夏です。
ーー以前のインタビューでも、受賞の感想やオフィシャルな言葉が上手で、その点について話を交わしていました。 言葉を発するときは聴き手を配慮するような感じも伺えます。
普段からたくさん考えて、それを整理して話をしているつもりです。実際のところ、言葉が上手というよりは、僕が言いたいことをしっかりと伝えることだと思います。 人それぞれ違う考えがあるので、慎重に伝える方です。 聴く人を考えて。
タイディテールのストライプシャツはムウィン(Munn)。ベレー帽はプラダ(Prada)。
ーー失言をしない秘訣を教えてくれるとしたら?
2回考えてから言うんですけど、その2回をすぐに考えます(笑)
ーーやりたいことが多いでしょうが、社会的距離を置く中で、誰もが自由ではないときです。スホが家で時間を過ごす方法を3つだけ教えてくれるとしたら?
Netflixや映画を見て、音楽を聴いて、歌の練習。
ーー楽しんで見ているYouTubeの映像もあるんですか?
ありません。 YouTubeは見ないんです。 本当にたまに見るくらいで。YouTubeにも良いコンテンツが多いのを知っているんですが。
ーー最近感じる、ささやかな幸せはありますか?
活動しながらファンのコメントを読んだり、ファンの本心を感じる書き込みを読むこと。 活動もできるときにたくさんしようとしています。
ーー意味深に感じられますね。まるで何かお知らせがすぐに聞こえてきそうな?
ハハハ! 正確な時期は分かりませんが、心の準備はいつもしています。
ーー今後は何をやっていきたいですか?
いろんなことをもっとしていくつもりです。 さらなることをお見せできるように発展させていきますよ。 全てを認めていただく必要はありませんが、たくさんの方々に愛されて認められたいという気持ちはあります。
ーーまた、いつ会えるでしょうか?
会えるでしょう。僕はこれからもしっかりやっていくつもりなので。メンバーが『allure』の撮影をするなら、必ず遊びに行きますよ。
ブラウンのジャケットとパンツの両方バレンティノ(Valentino)。ブラックシューズはフェンディ(Fendi)。
CREDIT
フォトグラファー / Shin Sun Hye
エディター / ホ ユンソン
スタイリスト / キム ウク
ヘア / パク ネジュ(Bit & Boot)
メイク / ヒョン ユンス
カリグラフィー / ケリー パク
<編集後記>
3年前、初の海外撮影で『allure』と一緒に発ったスホ。
スホのCOVER撮影のために、運命のようにその時のスイスチームが再び集まった。
写真家、ヘア&メイクアップアーティストまで。 "コントリビュータ(貢献者)" 写真を撮るときは、撮るか、撮らないかひとしきり騒がしくなる。
今回は歴代級で、多くの人がカメラの前に立った。 理由は一つ。 スホだ。