福島原発事故から9年 (1) ~ コロナ危機の中で進む被害者の切り捨て 福島第一原発事故から9年は、コロナ危機の中で迎えることとなりました。「子どもたちに未来をわたしたい大阪の会」の今
「子どもたちに未来をわたしたい大阪の会」の今
現在の新コロナウイルス状況のために、私たちの保養の家の取り組みも、中断を余儀なくされています。今年の「3・11」の反原発の集会や取り組みは、多く中止となりました。しかし政府と電力会社は、原発再稼働の動きを止めないばかりか、この危機と混乱を利用し、一挙に原子力推進をおし進めようとしています。許しがたいことです。
私たちの会は、こうした動きをブログ掲載し、取り組みを知り呼びかけ、今後もみなさんとともにたたかっていきたいと思っています。
(1)福島原発事故から9年 ~ コロナ危機の中で進む被害者の切り捨て
福島第一原発事故から9年は、コロナ危機の中で迎えることとなりました。が被害者の切り捨てと原子力推進・復活の動きが止まりません。
「アンダー・コントロール」の嘘からはじまったオリンピックは延期となりましたが、復興キャンペーンは止まらず、放射能の危険性が今も強い中、常磐線の全線開通を強行しました。そして、コロナ対策に集中しなければならないこの時期に、経産省と東京電力は、地元漁業者らの猛反発にもかかわらず、福島第一原発のサイトに溜まる汚染水の海洋放出を決定しようとしています。
また、子どもたちの甲状腺がんについて、国や福島県は、被ばくとの関連を「過剰診断」論により否定し、検査の縮小を図ろうとしています。コロナ対策同様、検査しないことにより、影響がなかったことにしようとしています。
そして、避難者に対する住宅支援を容赦なく打ち切っています。多くの避難者が孤立と困窮に苦しんでおり、これにコロナ危機が追い打ちをかけています。国や福島県は家賃2倍請求で、現在の住宅からの追い出しをかけています。
「復興」事業の名のもとに、放射能汚染土壌の再利用や、放射能ゴミの焼却、汚染木材を使ったバイオマス発電による放射能のばらまきも進めています。(汚染土壌を道路基盤や農地に再利用する計画については、なんとか歯止めがかかり、環境省令の改定は見送りとなりました。)
未曽有の危機の中で、災害に脆弱な原発は真っ先に止めなければならないはずです。しかし、政府は、コスト高となった原発事業に電気料金からお金を流すシステムを今年から本格的に動かそうとしています。