SS バンブルビー レビュー
2020.05.09 10:26
今回のレビューは、トランスフォーマー スタジオシリーズ より、
“SS-16 バンブルビー” と、
“SS-48 オフロード バンブルビー” です。
実写映画 “バンブルビー” に登場するオートボットの若き戦士、
“バンブルビー”。
今回は、スタジオシリーズにて発売されている2バージョンのビーをまとめて紹介していきたいと思います。
実写版トランスフォーマーのスピンオフ・・ということでいいんでしょうか? バンブルビーをメインとした作品、その名もズバリ “バンブルビー” に登場するバンブルビー(ここまでですでに6回もバンブルビー言うてる・・)です。
作品については、一応第1作の前日端のようではあるんですが、矛盾点も多いので、あくまでifストーリーとして見るほうがよいような気がします。
僕個人はあまり深く物語を解釈する気がない(笑)ので、単純に娯楽映画として見ましたが、少なくともダラダラと長いだけでたいして盛り上がりもない4作、5作めよりはずっと楽しめました。
本音を言えば、回想のサイバトロン星での戦闘だけで1本作ってもらいたいくらいですが。
まぁそんなわけで、トランスフォーマー側の主人公であるバンブルビーであります。
バンブルビー(これは作品名ね)に登場するとランスフォーマーの通常ライントイは、端からスタジオシリーズに組み込まれていたため、すでに一定のクオリティは確保されていたのですが、言ってしまえばリメイクとなる過去作品が出自のモノたちと較べると、若干の練り込み不足が見えるのもまた事実。
そもそも今回紹介するSS-16のほうのバンブルビーの日本での発売が2018年10月。映画の公開がアメリカでも同年12月、日本では19年の3月なので、SS-28 ドロップキック、SS-29 シャッター(それぞれ日本では19年の3月、4月に発売)も含めて開発は映画の撮影と並行して行われていたと思うので、実写版トランスフォーマーにありがちな映画撮影側とトイ開発側の意思疎通が十分ではなかったことが容易に想像できます。
実際、SS-16、28、29の3つのアイテムに関しては、ことロボットモードの姿は劇中のものとは微妙に違うものになってしまいました。
しかし、それを踏まえて・・なのかどうかはわかりませんが、劇中でトリプルチャンジャーとなっていたドロップキック、シャッターはそれぞれ別のビークルモードに変形する事実上のリメイク版が用意され、ドロップキックは日本でもすでに発売、シャッターもこの6月に発売が決定しています。
そしてバンブルビーも、地球到着直後のジープをスキャンしたときの姿としてオフロードバンブルビーの名称で再登場することとなりました。
それでは、SS-16とSS-48、2つのバンブルビーをまとめてレビューしていきます。
SS-16 バンブルビー
まずは2018年10月発売の(無印)バンブルビーから。というか、もう1年半近く前のアイテムになるんですね・・
本名はB-127。サイバトロン星の戦いから脱出し、地球に到達。一旦ジープをスキャンしたものの、直後のブリッツウイングとの戦闘で負傷し、逃亡ののちおんぼろビートルを再スキャン、そのまま活動停止。
その後人間側の主人公、チャーリーと出逢うことになります。
つまりはこちちがメインデザインとしての立体化ということになるんですが・・
ロボットモード
最初にも言った通り、このトイにおけるロボットモードの姿は過去作品のバンブルビーのそれに近く、バンブルビー版(ややこしいな・・)としての再現度は・・う~ん。ちょっと判断に困るところです。
フェイスのデザインは名前の由来でもあるマルハナバチをモチーフにしたもので、これは実写版の共通イメージとして引き継がれているようではあります。
メインカラーのイエローはほぼ成型色。少し安っぽいという意見もあるようですが、個人的にはこれくらいの明るい色味はキャラにも合っていると思います。
まぁ、確かに劇中では全体にもっとくすんだ色でしたけどね。
なにが引っかかるって、この背面にどちゃっとまとめられたガワですよ。
劇中のバンブルビーは、背中もすっきりしていました。ビークルモードのドアが羽根のように生えている姿はイメージイラストなどでは見られますが、劇中ではずっとたたまれたままだったような・・
ましてや、この4枚羽根は完全に第5作までのデザインです。
実際、この背中のガワ(ウイング)がなく本体だけならば、かなりバンブルビー版のデザインに近いものにはなっているとは思うんですけどね。
シルエットとして目に付くガワの印象が強過ぎるというか・・
もっとも、それはきっと映画製作側からの情報が曖昧だったせいで、トイ開発側に落ち度はなかったと思います。
あくまで劇中の再現度としては微妙というだけで、変形アクショントイとしてはこれまで数多く作られてきたバンブルビーで培われたノウハウが結集しており、このサイズにして非常によくまとまったものであると思います。
なお、スタジオシリーズのデラックスクラスとしてもとくに小型の部類です。
付属品など
通常フェイスと交換するバトルマスク、右前腕とごっそり交換するかたちのブラスター、さらにこちらは左右どちらの前腕にも装着可能なブレードが付属します。
なお、これらの付属品はロボットモードでもの非使用時には背中のガワや羽根にマウントすることができます。ただ、けっこう雑。画像は撮るの忘れました。
ビークルモード
フォルクスワーゲン・タイプ1、通称ビートルにトランスフォーム。
過去の実写版バンブルビーのビークルモードといえばカマロで、G1オリジナルとの共通点といえば黄色いことくらいでしたが、今回は原点回帰。オリジナルと同じビートルに変形します。
ライセンスが取得されており、形状はかなり実車に近いものになっていると思います。マスターピース版バンブル(Ver.1)のビークルモードも可愛かったですが、これもなかなかに可愛い。
ちょっとガワの合わせがシビアで浮いた感じもありますが、個人的には及第点。
ルーフとドア以外はロボットモード同様、ほぼ成型色です。
裏面に付属品をすべて取り付け可能。
こんなふうに裏から見てもらうと、変形パターンが過去のバンブルビートイの多くを踏襲したものだということがよくかってもらえるかと思います。
顔がばっちり見えてます。これは図らずも劇中再現ということになるのか。
SS-48 オフロード バンブルビー
続いて、地球到着直後にジープをスキャンした状態のビーです。
ロボットモード
SS-16から多少なりとも流用があるかのと思いましたが、どうやら完全新規のようです。
というか、両者の間に日本でも32アイテムも発売されているのか・・
僕はスタジオシリーズは全部を網羅しているわけではありませんが、それでも最近のものはほとんど買ってますし、手持ちはけっこうな数になってきました。
シリーズ開始時には、そんなことになるとは露ほども・・
さて、SS-16から頭身など全体のバランスが見直され、劇中のどことなく幼い雰囲気が上手く再現されていると思います。
これベースでメインのビートルに変形するバージョンも作り直してくれないかなぁ・・
やはり小さいのですが、1つ1つのパーツがSS-16より大振りで、結果としてちょっと大きく見えます。
こちらもメインカラーのイエローは成型色多めですが、SS-16よりも少し落ち着いた色合いになっています。
背面。
一応、劇中ではあまり目立たないものの羽根があったのですが、今回それは再現されず・・
しかし、これはこれですっきりとまとまっていてよいと思います。
後輪を内側に収納して脛裏の肉抜きを塞ぐなど、なかなか芸が細かいです。
付属品など
ブラスターが付属。
SS-16と違って手持ちスタイルですが、拳をすっぽり覆うかたちで前腕に変形を再現する仕様。ER ホイストと同じパターンですね。
ただし、彼の場合は形状の関係で右腕専用。逆手で持たせれば左でも持てますが。
非使用時には背中のガワ(ボンネット)に差し込む感じでマウントできます。これも撮るの忘れました・・
腰裏の謎パーツ。
2箇所で可動するジョイントアームっぽいパーツが腰裏から生えているんですが、ロボット、ビークル両モードでもとくに用途がありません。
まぁ、先端に3㎜穴が空いているので、ロボットモード時にはスタンド対応パーツとしての役割を持たされているんでしょうが、その先端のパーツが、これは個体差かもしれませんがすぐ取れます・・
なので、スタンド対応パーツとしても、少なくともうちのビーでは役に立ちません。
今後の流用でなにか意味が出てくるパーツなんでしょうかね?
クリフジャンパーは、これのパーシャルだそうですが。
ビークルモード
ウィリス MB ジープにトランスフォーム。
ジープのライセンスが取得されており、フォルムはかなり忠実に再現されているもよう。
ハンドルやシート、後部のスペアタイヤやオイル缶などもディティールが細かく、手抜き感はありません。
ウインドウからボンネット、グリル部分のみ塗装であとは成型色。タイヤホイールくらいはシルバーとかで塗ってほしかったかも。
変形パターンはもちろん完全新規で、難しくもなく、簡単過ぎもせず、絶妙な塩梅。かっちり感はSS-16よりもぐんと向上しています。
ブラスターは裏面に収納可能。
SS-16と違って裏から覗いても顔は見えません(笑)。
比較画像
まずは、SS-16とSS-48の両バンブルビー。ロボットモードで。
頭身バランスが全然違います。
サイズそのものはほぼ同じですが、SS-48のほうが頭部を始め各パーツが大振りで、幼い感じがします。
ビークルモードでも。
ジープのほうが若干スケールが大きいのかな?
表面上ロボットモードのパーツが見えないという意味では、SS-16のビートルのほうがまとまりはいい気もしますが、分割線がけっこう目立つのがなぁ・・
一方のSS-48は、前輪の後ろにロボットモードの腕が見えてしまっていますが、分割線についてはさほど気になりません。
どちらも手のひらに収まるくらいもサイズで可愛いです
シャッター、ドロップキック(2)とSS-16。まずはロボットモードで。
ロボットモードのサイズ感はこんなもののような気がします。シャッターの再現度はさておき(笑)。
ビークルモードでも。
これだと、やっぱりビートルが少し大きいんですかね?
シャッターについては、ジェットシャッター購入後にまたまとめてレビューを書きたいと思います。
劇中ではお互いこの姿でであることはなかったんですが、バンブルビー版オプティマスとSS-48。まずロボットモードで。
オプティマスのほうはロボットモードもG1初代のイメージにかなり近いデザインとして生まれ変わりましたが、バンブルビーはあくまで実写オリジナルデザイン。
サイズ感はG1初代アニメのイメージに近い気がします。
ビークルモードでも。
こちらのスケールはおおよそ合ってるんじゃないですかね。
以下、画像
まずはSS-16 バンブルビー。
可動はなかなか優秀です。
とくに、足首は間接で前後に、さらに靴がボールジョイント接続になっているので左右に動くため柔軟性が高く、けっこう大胆な体勢でもしっかり接地、自立してくれます。
腰裏にスタンド対応穴があります。
こうなると4枚羽根がまさにハチのよう。劇中のイメージとはいささか違いますが。
続いてSS-48 オフロードバンブルビー。
こちらも可能性は非常に優秀。足首の仕様もほぼ同じで、前後左右に可動します。ただ、靴が大きくなったので左右のスイングは気持ち程度。
接地面積はSS-16より広いので、より安定感があります。
立て膝も可能。
SS-16でもなんとなく可能ではありますが、こちらのほうが自然に決まります。
変形都合で頭部を真っ直ぐ上に向けることができるので、こんな風に前のめりで走っていくようなポーズも。
だいぶ顎上がってますが・・(笑)
なお、スタンド対応穴が開いている例のパーツはやはりすぐ外れてしまうので空間ディスプレイはできませんでした。
まぁ、きっと個体差である・・はず。
ジープ形態でどうしても人を乗せてみたくなったので、近くにあったフィギュアをいろいろ試してみましたが、とりあえず乗れるのはこれくらいしかなかった・・
SDガンダム マイクロウォーズのパイロットフィギュアですね。
すごくでかいモンスタージープにみたいになってしまいましたが。
あと、例のパーツを引っ張り出すことで3㎜軸のある武器パーツなどを取り付けるのも面白いです。
対決イメージで。劇中再現は無視です(笑)。
ブレードパーツには互換性があり、SS-48にも取り付けることができます。
なんとなく撮った集合写真。
中台紙の簡易ベースの背景は、SS-16のほうが主人公チャーリーの自宅のガレージ。
SS-48が初めて降り立った場所、セクター7の訓練場。
兵士たちから銃を向けられてます。
ブリッツウイングのときにもこの背景が使われるでしょうね。
以上、“SS-16 バンブルビー & SS-48 オフロードバンブルビー” でした。
実写映画版において、人間側主人公の相棒ポジションとしてレギュラー出演してきたバンブルビー 。
とうとうスピンオフ作品で主役を張るまでにかりました。
スタジオシリーズでも第1作版がナンバリングのトップを飾って以降、オフロードバンブルビー まで、実に6種類ものバリエーションが発売されています。もちろん、これは同名キャラとしては最多。
みんなバンブルビー 大好きなんだな。
SS-16 バンブルビー に関しては、映画後悔前の発売ということもあり、ロボットモードの再現度は微妙ながら、これまで数多く世に出てきたバンブルビー トイのいいとこ取りのような感じで、皮肉にも4枚羽根が1番綺麗だったりと、出来そのものはなかなかよいものだと思います。
なによりビートルが可愛い。
SS-48 オフロードバンブルビー は、映画公開から随分経ってからの発売ということもあり、ロボットモードはプロポーションから一新。劇中の幼い雰囲気がうまく再現されましたが、背中の羽根など、再現しきれていない部分もあり、そこは惜しいかな、とは思いますが、これまでのビーとは違う構造、変形パターンともに面白く、よく出来ています。
そしてジープが可愛い。
さて、バンブルビー 版トイでは6月にハリアーへの変形を再現したジェットシャッター、さらにまだ日本での発売日は確定していませんが、ブリッツウイング、クリフジャンパーが控えています。
個人的にはサウンドウェーブとラヴィッジ、ショックウェーブなどを待っていますが、どうでしょうね。
といったところで、今回は終了。
またのご訪問を。