「THE GOLDEN BUNNY」Margaret Wise Brown Leonard Weisard
マーガレット・ワイズ・ブラウンとレナード・ワイスガードのコンビのウサギの絵本、と言ったら「きんのたまごのほん」がよく知られているかと思います。
大判の絵本で、お話にちなみ卵の形の枠の中で物語が描かれています。
その構成だけでもう見ていて嬉しくなるのですが、お話も大変可愛らしく、ひとりぼっちのウサギが、見つけた卵の中にどんな生き物がいるのかと思いを巡らせ、なかなか出てこない卵を割ろうと飛び乗ったり転がしたり、やがて疲れて眠ってしまいます。
その時、卵からピシリパチパチ!と音がして…中から小さな黄色いアヒルが出てきます。ずっとひとりぼっちで暗い卵の中にいたアヒルは、今度はそこで眠っているウサギを起こそうと飛び乗ったり転がしたりして…。
全てのページに描かれた美しい植物に見惚れ、2匹の健気なやりとりに心がほぐれます。個人的にもとても大好きな本です。
思えば、マーガレット・ワイズ・ブラウンとレナード・ワイスガード 、それぞれにウサギの絵本はいくつも書いていますね。
が、こちらの本「THE GOLDEN BUNNY」はあまり知られていないのではないでしょうか。未邦訳のため、なかなか目にする機会もないかと思いますが、「きんのたまごのほん」と同じ判型で、そしてどのページにもやはり美しい、愛らしい、ウサギ・ウサギ・ウサギ!マーガレット・ワイズ・ブラウンによる森に暮らすウサギの短い物語や詩が散りばめられ、そこにはそれぞれにワイスガードの描くウサギたちの姿が。
季節を感じられるお話も多く、イースターにまつわる詩もありました。
また、個人的には「A BUNNY‘S HUNGRY ABC」と題されたウサギたちのごはんだけで構成されたおまけのようなページも、デザイン含め遊び心があって楽しく眺めてしまいます。ウサギの本を紹介するたびに、つい「ウサギ好きにはたまらない」という言葉を使ってしまうのですが、ワイスガードの描く動物が好きでしたら、必ず惹かれる作品かと思います。マーガレット・ワイズ・ブラウンの文章は、英語をスラスラとなんてとても読めない私でも語感の楽しさや美しさを感じるくらいですので、英語が読める方でしたらとても気持ちが良い文章なんだろうなぁと思います。
こういった本に出会うと、つい、あの人で翻訳されないかなぁなどと考えてしまいますね。
「きんのたまごのほん」「THE GOLDEN BUNNY」どちらも新着でオンラインストアへ更新しております。気になりましたら、是非ご覧になってみてください。
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