ピストバイクって何?特徴とおすすめの理由をご紹介
ピストバイクの解説とご紹介
今この記事を読んでいるあなたはきっと自転車に興味があり、車種選びを検討していると思います!
もしくは、「ノーブレーキ」のイメージで「ピストバイク」を検索しましたか?
いずれにしても、何かのきっかけで「ピストバイク」を知り興味を持たれているはずです。
今回は
- そもそもピストバイクって何?
- どんな特徴がある?
- ピストを選ぶメリットは?
主にこれらの点について、解説とご紹介をしていきます(主観も交えながらですが笑)
ピストバイクとは
そもそもピストバイクって何?
ピストバイクとは競技用の自転車を指します。
日本では「競輪」、グローバルには「トラックレース」に使用される、競技専用の自転車のことです。
見た目や構造がシンプルで、ほかのスポーツ自転車と比べると故障しづらく、そして頑丈。
このことから、本来は競技専用の自転車ですが、街乗りに使う人も増えています。
また、見た目はロードバイクによく似ています。
このため、漠然としたイメージでスポーツタイプの自転車であることをご存じの方は多いと思います。
ただ厳密にはどんなものが「ピストバイク」とされるのかは、世間的な認識はあいまいな点もあります。
この点については次の項目で掘り下げます。
ピストバイクの特徴
ピストバイクには、ほかのタイプの競技用自転車(ロードバイクやマウンテンバイクなど)とは決定的に違う特徴があります。
それは
1:変速機がない
ピストバイクには変速機能がありません。
前後の歯車とチェーンで後輪をつないだだけの、とにかくシンプルなつくりです。
変速機能がないことで必然的に前後のディレイラー(変速機)は存在せず、このことにより駆動系の破損や故障などのトラブルとほぼ無縁です。
加えて、ホイールの取り外しなども簡単にできてしまいます。
2:固定ギア
ピストバイクを"fix""fixie"とも呼ぶように、その最大の特徴は【固定ギア(fixed gear)】であることです。
一般的に自転車は、例えば下り坂を下るときなどペダルを踏まずとも「カラカラカラ・・・」と音を鳴らしながら進んでくれます。
これは後ろのホイールに「フリー機構」が使われていて、空転が起きるためです。
ですが、ピストバイクにはフリー機構がありません。後ろのホイールの真ん中にガッチリとギアを締め込み、完全に固定します。
そのため、ペダルを踏めば後輪が回り、ペダルを止めれば後輪も止まります。
ペダルを前に踏めば前に走り、後ろに踏み込めばバックもできます。
一輪車や子供の三輪車をイメージしてください。ちょうどよく似た駆動方式です。
3:ブレーキレス(ノーブレーキ)
「ピストバイクは危ない!」というイメージが世間的には強いです。
最大の理由は、まさに【ブレーキがない】という特徴から来ていると思います。
なぜブレーキがないかというと、ピストバイクで行われる競技の特性上、逆に「ブレーキがあると危ない」からです。
競技場では、選手たちが猛スピードで周回レースを行います。
その際、ハードな体のぶつかり合いや、超接近して走るシーンが多くあります。
まさに格闘技です。
そんな時、もしブレーキを引いて急激に減速すると、他の選手を巻き込んでの大事故につながりかねません。
このことから競技用のピストバイクにはブレーキが存在しないのです。
※尚、市販のピストバイクはほとんどの場合、ブレーキが装着できるように設計されています。
※競技専用フレームはブレーキの取り付けに若干加工が必要な場合もあります。購入前に確認しておきましょう。
以上がピストバイクと他の自転車との大きな違いです。
ピストバイクを選ぶメリット
先に紹介した特徴だけを見ると、街中で乗るのは危険なだけでメリットが感じられないかもしれません。
ですが安心してください。
そんな競技用のピストバイクでも、安全に楽しく街乗りに使うことができます。
そしてメリットもたくさん存在します。
1:故障が少ない
やはりシンプルなつくりで頑丈なことから、圧倒的に故障しづらいです!
毎日の出勤や通学にもおすすめできる最大のメリットはこれです。
もし不調を感じても、変速機やワイヤーの取り回しを気にせずにスパナと六角レンチで簡単にパーツを外してチェックしたり、
メンテナンスすることもできます。
2:自転車との一体感を感じられる
【固定ギア】の特徴として、後輪の回転と足の踏み込みがダイレクトに連動する点があります。
確かに最初は怖いかもしれないし、慣れも必要ではあります。
ただし、固定ギア特有の乗り味になれると確実に楽しさを感じるはずです!
路面状況や周りの状況をみながら、自分の足でスピードをコントロールして走ることは、ただ何となく移動していた普段のルートを、全く違ったルートにしてくれます。
また市販のピストバイクでは、固定ギアだけではなく、フリーギア仕様も用意しているタイプも存在します。
まずはフリーギアで、慣れてきたら固定ギアにトライするのもいいですね。
固定ギアでしか得られない操作感と楽しさは、ぜひ一度体感していただきたいと思います。
ただし、いくら固定ギアに慣れても、街乗りの際はブレーキを装着しましょう!
3:手軽にカスタムを楽しめる
ピストバイクは構造がシンプルでパーツ点数が最小限に抑えられています。
そのため、シビアな調整や使えるパーツの制限があまりありません。
このことから、パーツ交換やカスタムが気軽に楽しめる傾向にあります。
ロードバイク用のホイールやハンドルなども流用できるものは多数あり、レーシーにも、ゆったり仕様にも幅広い方向性にカスタムできます。
シャープでシンプルなシルエットは、もともとファッショナブルな印象がありますが、自分自身でパーツを選んで組み合わせてみることで、さらにオリジナリティのある一台に仕上がります!
ピストバイクは、特性を理解すれば危険ではない
いかがでしょうか。確かにピストバイクは、一般的な自転車やほかのスポーツ自転車と比較して特殊な面もあります。
ですが、しっかりと特徴を理解して向き合えば、決して「危険な乗りづらい自転車」ではありません。
逆にピストバイクでしか感じることのできないメリットもたくさんあり、そしてそれは、実際に乗ることでどんどん気づいていきます。
今、スポーツタイプの自転車の購入を検討されているならば、是非「ピストバイク」も候補に入れてみてはどうでしょう。
miki