001 美味しかった虫 ベスト4
長野に来て7年目となる私は「長野の虫初心者」です。長野の虫食と言えばザザムシ…食べたことなし。ハチノコ…数回食べたけど、ちょっと苦手(ごめんなさい)。そんな私が阿智村に来て食べた虫、ベスト4を紹介します。(全村博事務局 若林暁子)
4位 イナゴの成虫
保育園のお散歩の時に、園児みんなで袋を持って歩き見つけては捕まえて、園に持ち帰っていました。そうすると、保育園の先生が佃煮にしておやつに出してくれる。思い出の味です。
最近ではすっかり忘れていた味ですが、阿智村に来て思いがけず食べる機会がありました。阿智高校の地域政策コースの授業で「駒場らしい食べもの」を探しました。その一つとしてイナゴが挙がったんです。そこで、地元のおじいちゃんに教わりながら高校生が田んぼでイナゴ捕りをしました。
イナゴを触るのも初めての高校生がキャーキャー言いながら捕まえたイナゴ。
さらにキャーキャー言いながら脚を取って、
茹でて
佃煮にしました。香ばしくてとっても美味しかったです!
3位 蚕の蛹
話には聞いたことあったけれど、写真を見て「これは無理だな」と思っていました。全村博でお蚕さまを飼うことになり、すくすく育つお蚕さま。白い幼虫のうちはかわいかったです。蛹は…やはり「無理だな」という見た目。でも、お蚕さまを飼うにあたりいろんな人の話を聞くと「あれはうまいぞ!」「ご飯に山盛りにして食べたわ」「また食いたいなぁ」という声ばかり。そんなに言うなら美味しいんだな、と思い、勇気を出して食べることに。
私と同じく、見るのも食べるのも初めて、というメンバーと一緒に、養蚕のプロの方に調理方法を教えてもらいながらチャレンジしました。
当たり前だけど繭から出すと動くんですよ、生きてるから。熱したフライパンに入れるとさらに動く…これは…無理!!
だけどここまで来たら引けないし、酒・醤油、塩で味つけてえいっ!っと口に入れると、「あれ?おいしい」。特にクセもなく、ちょっと甘い。以前食べた、市販の物とは比べ物になりません。なのでお蚕さまの味の話になると、いつも強めに言ってしまいます。「できたては美味しいよ!」。
2位 キイロスズメバチの成虫の素揚げ
阿智村に来る前は山梨の田舎にいたのですが、その時から好きだったのがこれ。知り合いの消防署員さんと一緒にキイロスズメバチを駆除し、料理して食べるのが楽しみでした。
阿智に来てからは、近所の虫嫌いのお家から『巣を作られた!取って!』と連絡をもらうと夫が採りに行き、素揚げを作ってくれます。
子どもたちも大好きです。
1位 ゴトウムシ(カミキリムシの幼虫)
これは阿智村に来てから存在を知りました。60~70代の方何人かに、「虫はゴトウムシが一番美味しい!」と聞いていたのです。それ以来憧れの(?)虫。最近はあまり見ない虫だそうで、ゴトウムシのことを教えてくれた人も「見つけたら連絡するな~、でもいないんだよな~」とおっしゃっていました。
ある日近所の家に遊びに行くと、「見て見て~!」と見せてくれた薪に、大きな白い幼虫が。
「もしかしてこれがゴトウムシ?!」と聞くと、「たぶん」という返事。一応調べると、たぶんゴトウムシ。これはチャンス!と頂きました。
フライパンで、キツネ色になるまで炒ってからパクっ!…と横から手を出したのは6歳の息子。彼の感想によると「ピーナッツみたいな味!甘い!もっと食べたい!」。実はそれまで私と息子の1位は【キイロスズメバチの成虫の素揚げ】だったのですが、ここで1位に躍り出たゴトウムシ。私ももう一度チャレンジしたいので、「また見つけたらちょうだい!」と頼んであります。次のチャンスが楽しみ!
食糧危機を乗り越えるキーともいわれている虫食。一度はチャレンジ!