Ameba Ownd

アプリで簡単、無料ホームページ作成

マヤ

『W旦那+(プラス)』 三代目妄想劇場 番外編(新生36)

2020.05.03 00:58

「隆二さん、入ります」




「ああ…」




隆二の部屋に入ると、壁際に置かれたソファーに足を組んで座っていた。




隆二の後ろには大きな絵画が見えた。




横たわる女神を誘惑する黒い悪魔…堕天使にも見える。




廉はトレイをテーブルに置き、グラスに酒を注いだ。




「薄めます?」




「いや、ストレートでいい」




隆二は待ちきれない様子で廉の手からグラスを取り、酒を食らった。




「これで一番キツいのか?」




「お宅にあるお酒ではこれが一番…」




「効かねぇな…」




妖しい視線を返す隆二を凝視出来なくなった廉は、絵画の方に目を逸らした。




「この絵、前からありましたっけ?」




「いや、最近貰ったんだ」




「ギリシャ神話?」




「さぁな…」




「でも、いいデフォルメだろ?堕天使に誘惑されて落ちかけてる女神…」




隆二はウォッカのボトルを廉からひったくって、グラスいっぱいに注いだ。




「隆二さん、程々に」




「今度この絵の作者が個展を開くんだけど…」




「一緒に見に行かねぇか?」




「臣さんや子供たちも一緒にですか?」




「いや、二人っきりで」




「それは……」




見つめ合いしばらく沈黙があった。




「廉~!?」




廊下の方から臣の声が聞こえて、ハッと我に返った。




「あ、はーい💦」




「パンケーキ頼むよ~‼️理太、オムツだ💦」




「騒々しいな…」




「隆二さん、僕…」




「ああ、返事はまたでいいから。早く行ってやれ」




「隆二さんは…」




「今日は疲れたから、先に寝るって言っといて」




「はい…」




「廉さぁ…」




部屋を出る時、不意に名を呼ばれて廉はドキッとした。




「…なにか?」





「俺のこと好き?」




「い、いきなり何です?」




「顔が赤いよ」




つづく