【雑談】WBCで初戦を落とした場合の1次リーグ突破確率
雑談中の雑談記事です。サッカーのワールド杯で初戦を落とした場合に、決勝トーナメントに進出する確率は11.7%だそうです。毎回ワールド杯の初戦の前は、試合を放送するNHK辺りが世間を盛り上げようと『初戦に勝ったら8割近い確率で決勝トーナメントに行けます!』という話を何度もして、如何に初戦が大事かということをアピールしていますが、逆に負けたら11.7%しか突破できる可能性がなくなる訳で、初戦を落とした場合は見事なブーメランがやってきます。日本代表の場合、初戦で敗けたドイツ大会やブラジル大会では、第2戦以降を放送するアナウンサーや解説が、「もう無理じゃないか」という言葉を必死に飲み込んで「まだ分かりません」的な言葉を発していますが、その光景は中々つらいものがあります。
さて、話は変わり野球の場合はどうなのか?WBCの初戦を落とした場合、どのくらいの確率で1次ラウンドを突破できるのか?調べてみました。
結論を言うと約2割なのだが…
先に結論を言っちゃうと約2割です。ただし、厄介なのがWBCは大会毎に1次ラウンドのフォーマットが違う点です。第1回、第3回、第4回大会は、サッカーワールド杯と同じ総当たり(ラウンドロビン)方式で対戦しています。この3大会の1次ラウンドで初戦を落としたチームが次のラウンドに進出した確率は20%(=25チーム中5チーム)でした。次に第2回大会は、”ダブルエリミネーション方式”という2敗したら負けという変則トーナメント方式でした。2敗したら大会を去る方式なので、初戦を落とした場合はいきなり崖っぷちに立たされますから、総当たり方式以上に初戦の重要度は高くなります。その証拠に第2回大会で初戦を落としたチームの1次ラウンド突破確率は13%(8チーム中1チームのみ)と、総当たり方式の他の大会より、ぐっと率が下がります。まぁ、全大会を平均すると18%と約2割という結果となりました。
2次ラウンドで初戦を落とした場合は?
サッカーW杯と違い、WBCは1次ラウンド突破した後は2次ラウンドがあり、その2次ラウンドも4チーム総当たり又はダブルエリミネーション方式で行われます。そこで、2次ラウンドで初戦を落としたチームが、次の準決勝に進出する確率を調べてみました。尚、試合方式は、第1回と第4回が総当たり、第2回と第3回はダブルエリミネーション方式です。
結果は、総当たりの場合が25%(8チーム中2チーム)、ダブルエリミネーション方式でも25%(8チーム中2チーム) と同じでした。2次ラウンドまで行くと強豪国ばかりになりますので実力が拮抗してきます。その分初戦を落としても、そこから挽回するだけの力が各チームにあるということなのでしょう。総当たりとダブルエリミネーション方式で確率が同じなのは、単にサンプル数の少なさはあると思います。
こう見ると、サッカーW杯と比べてWBCは初戦を落としても、まだまだ可能性が残されているように見えます。しかし、実際に初戦を落とした状態から2次ラウンドに進出したチームは、ベネズエラやメキシコ、キューバなど実力のある国ばかりです。なので、野球の弱小国が初戦を運よく勝てただけでは、1次ラウンド突破は難しいと思われます。
第5回大会はラグビーW杯方式
次の第5回WBCでは、参加国が16カ国から20カ国に増えるのに伴い、1次ラウンドのフォーマットが各グループ5カ国の総当たり戦に変わります。試合数が増えるため、初戦の重要度が相対的に下がると予想されます。
因みにラグビーW杯で初戦を落としたチームがどの位なのか調べてみました。1次ラウンドが5チーム制となった2003年大会以降、初戦を落としたチームが決勝トーナメントに進出した確率は11.5%でした。しかし、決勝トーナメントに進出出来た国のほとんどが、ティア1と言われる世界トップクラスの実力国ばかりでした。そもそもラグビーの場合は、南半球4カ国+欧州5カ国でながらく決勝トーナメント8枠の椅子を争ってきました。去年のラグビーワールド杯ではそこに日本が絡んできたのであって、初戦がどうこうというよりも強豪国同士の対戦の方が、大きな注目ポイントになっています。野球は、サッカーよりもラグビーに似て意外と番狂わせって少ないので、初戦の試合結果よりは強豪国同士の対戦がどうなるかの方が注目すべきなのだと思います。
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