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TATEUCHI MIHO

停止と再生

2020.05.04 14:30
時間の無い場所に孤独に閉じめられ

明日も昨日もいつの間にか去っていた



明日の朝も昼も夜もあまり好まない体温で

何一つ変わらない風景に切り取り線入れて

破り捨てたくても

そこまでの決意も一人じゃできなくて


ただただ毎日水溜まりの中に身体沈めていた



・・・

そこの場所で待ち構えていたかのように

そのつもりで、

時計の針を戻してくれる音があまりにも

優しくて触れていたい欲は未だにあって


一瞬だと知りながら

認識したらまた無くしてしまうと知りながら

それでも一瞬に一生かけてその優しい音に

包まれていたかった



眩しい日差しが曇りばかりの日をかき消す

少しだけ歩けてるかな

少しだけ声を上げれるようになってるかな


目に見えるものも耳で聞こえるものも

少しだけ変わったかな

まだ分からないけど


一つだけ分かるのはやっぱり私はあの瞬間の

丁寧でも雑でもない土足のような素足のような

優しい音を忘れられないでいる


それはここに来る度思い出す

動き出した時計の針と共に思い出す