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東京思考

ボードワン博士像

2008.07.06 13:56

上野恩賜公園、通称上野公園は日本初の公園の一つとして有名です。この公園の生みの親と称されるのがボードワン博士です。

戊辰戦争時にこの上野の山一帯は焼け野原になりました。その後、明治新政府が医学校と病院予定地として利用を考えいたのですが、1870年に視察したオランダ人医師ボードワン博士が、この地は近代的な「公園」にすべきと政府に提言し、1873年に日本初の公園に指定されました。

公園の生みの親となったボードワン博士の像は、公園100年を記念して1973年10月に設置されました。

あれ、ボードワン博士の銅像は2つあるの? と、実はそうではないんです。

新聞その他のニュースで知っている人もいるかもしれませんが、1973年に設置された銅像(左側の写真)の人は、じつはボードワン博士の弟だったのです。これはボードワン博士の母国であるオランダで、銅像の作成を依頼された彫刻家に、兄弟の写真を取り違えられて渡されてしてしまっていたの原因とか。

このことは1984年に発覚したらしいのですが、なんと作り直されることもなくそのままにされてたんです。しかし2005年、ボードワン博士と交流のあった法性寺(大阪市)の住職が立ち上がり、都庁やオランダ大使館との交渉、新たな銅像制作費の募金活動を行い、2006年10月に正真正銘本物のボードワン博士像(右側の写真)が設置されました。

いやはや、大変でしたねぇ。

ちなみに、上野恩賜公園の銅像で一番有名なのは西郷隆盛像ですが、実はあれも西郷さん本人ではありません。こちらは元になった有名な西郷さんの肖像画(誰もが見たことのあるもの)そのものが、実は西郷さん本人を見て書かれた肖像画ではなかったからです。実際、西郷隆盛像の除幕式に招待された夫人の糸子さんは、銅像を見て「こげんなお人じゃなかった」と驚き、不機嫌になったそうです(笑)。

そういえば、公園には野口英世像もあるんですけど、まさか...それはないですよねぇ!?