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「食事 PartⅡ 脂質」

2020.02.23 22:00

脂質とは


<貯蓄可能なエネルギーとなる栄養素>

糖質の2倍以上のカロリー・エネルギーを生み出します。断熱材のような体温を維持したり、ホルモンの材料となったり、髪の毛や肌の健康を保つ役割があります。


脳は水分を除くと、約60%が脂質で構成されています。脂質は神経伝達細胞の構成成分として存在しており、脂質が不足すると神経伝達細胞も不足し、うまく情報が伝達されなくなってしまう可能性もあるのです。


脳には、500億個〜1兆個もの神経細胞があり、その細胞の構成成分として、コレステロールが不可欠です。


【脂質の主な役割】

●細胞膜の主要な構成成分

●エネルギー源

●臓器を保護するクッションの役割

●放熱を調整し、体温を維持する

●脂溶性ビタミン(A・D・E・K)やカロテノイドの吸収を助ける

etc……



脂肪酸とは? 

脂質を構成する主成分は脂肪酸と呼ばれ、大きく分けて「飽和脂肪酸」「不飽和脂肪酸」に分けられます。


●不飽和脂肪酸●

植物油や魚油・大豆油などに多く含まれ、主に常温で液体の脂質。一価不飽和脂肪酸や多価不飽和脂肪酸、トランス脂肪酸がある。


• 一価不飽和脂肪酸・多価不飽和脂肪酸 血液中の余分な中性脂肪やコレステロールを減らし、血液をサラサラにして血栓を防ぐ。特に青魚の油に多い多価不飽和脂肪酸は心疾患のリスクを下げるとされている。

【多く含む食品】

オリーブオイル、さんま、いわし、さば、大豆油、紅花油、ごま油


• トランス脂肪酸

常温で液体の植物油に水素を添加して工業的に製造された脂質。LDL-C(悪玉)を増やすだけでなく、HDL(善玉)コレステロールを減らし、動脈硬化などによる心疾患のリスクを高める。

【多く含む食品】

マーガリン、ファットスプレット、ショートニング、これらを使ったパン・ケーキ・ファストフードの揚げ物、カップ麺やスナック菓子、コーヒークリームなど


●飽和脂肪酸●

動物性食品に多く含まれ、常温で固体の脂質。摂り過ぎると、血液中のLDL-C(悪玉)や中性脂肪を増やし、血液に粘度を出して心疾患のリスクを高める。

【多く含む食品】

肉類の脂肪、バター、ラード、生クリーム、ホイップクリーム、乳製品、チョコレート、ケーキなど


中性脂肪とコレステロール

⚫中性脂肪の役割とは

エネルギー源

体温調節


⚫コレステロールの役割とは

細胞膜の構成成分

副腎皮質ホルモン材料

胆汁酸の材料


⚫2種類のコレステロール

善玉コレステロール

血管の壁などにたまったコレステロールを取り除いて集め、もち帰ります。

動脈硬化予防。


悪玉コレステロール

全身にコレステロールを運ぶだけで、使わないコレステロールを血管や末梢の組織に置いてきてしまいます。動脈硬化の原因。


「見える油脂」「見えない油脂」

食用油は、常温で液体の油(オイル)と、常温で固体の脂(ファット)に分けられ、油脂と呼びます。


〇「見える油脂」植物油やバターなど

〇「見えない油脂」肉魚、乳製品、菓子など


日本人の摂取割合

「見える油脂」 20%程度

「見えない油脂」 80%程度 


「見えない油脂」目に見えないため摂り過ぎないように注意しましょう。「見える油脂」目的に応じて選びましょう。

油について何種類かお話します。


油の紹介

⚫ごま油

強い抗酸化作用でがんや老化、動脈硬化を抑制するリグナンを多く含む、酸化しにくい油。特有の香ばしい香りと濃厚なコクが特徴で、加熱にも強いため、炒め物や揚げ物、ドレッシングなど幅広く利用できる。


⚫オリーブ油(オリーブオイル)

血液中のLDL(悪玉)コレステロール低下作用があるオレイン酸を多く含み、酸化しにくい油。エクストラバージンオイルは一番絞りで風味が高く、ドレッシングやマリネにお勧め。ピュアオイルは炒め物や揚げ物に。


⚫グレープシードオイル

ぶどうの種子から作った緑色の油。抗酸化作用や老化防止、血行促進効果があるビタミンEを多く含んでおり、酸化しにくい油。 すっきりとした風味で、ドレッシングやマリネにお勧め。


⚫エゴマ油

シソ科の植物、エゴマの種子からとる油。血液中のコレステロールや中性脂肪値の低下、動脈硬化予防、アレルギーを抑制するα-リノレン酸を多く含む。酸化しやすく、独特の風味があるため、ドレッシングや和え物などに少量使用するのがお勧め。


⚫亜麻仁(あまに)油

亜麻という植物の種子からとった油。強い抗酸化作用や、更年期症状の緩和に効果があるリグナンを多く含む。α-リノレン酸を多く含んでおり、酸化しやすいため、エゴマ油と同様、生での使用がお勧め。


⚫ココナッツオイル

体内でエネルギーとして利用されやすい中鎖脂肪酸を多く含むため、体脂肪として蓄積しにくい。炒め物やお菓子作りにバターの代わりに使うと良い。


油も種類によって含まれる成分が違うため、基本となる油(サラダ油、キャノーラ油など)を決め、その他2~3種類組み合わせて使用していくと、脂肪酸のバランスも良くなると考えられます。


留意点

• 直射日光や蛍光灯の光を避ける

• 暗くて涼しい場所に保管する

• 開封後は、キャップをしっかり閉める

• 新鮮なうちに使い切る


その他の工夫

揚げ物の油

揚げ物は、アルミニウムやステンレス製の鍋がお勧めです。使用後は、油が熱いうちに油こし紙を敷いたこし器でろ過します。再利用の回数はハッキリ言えませんが、さし油(その都度新しい油を注ぎ足すこと)をすると、多少長持ちします。

現在は、様々な種類の油が流通していますが、正しい知識をもって、毎日の食卓に賢く取り入れたいものですね。


《7大栄養素》

●脂質(Fat matter)

●糖質(Glucide)

●たんぱく質(Protein)

●ミネラル(Mineral)

●ビタミン(Vitamin)

●食物繊維繊維(Dietary fiber)

●水(Water)


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