「淘汰」のこと。
初めての永嶋玲おふぃしゃるぷれみあむふぁんくらぶ限定記事になりますね。
限定記事では、あまり大きな声では言えないくらいのコアな本音を書いていきたいと思っています。
2019年の10月に、株式会社ビックノーズという会社とマネジメント契約をしました。
様々なミュージシャンのサポートや楽曲制作、音源制作、アレンジなどに、関わっていきたいと思い、その実現に向けて、スタートしていくひとつのきっかけでもありました。
最初のうちは、種を蒔いていくことばかりで、すぐには結果が出ませんでしたが、年が明けるにつれて、すこしずつ必要とされる現場が増えていきました。
「これから」というときでした。
3月には予定していた仕事が、コロナウイルスの影響で、キャンセルになりながらも、それでも有難いことに、まだなんとか仕事はありました。
しかし、4月にはワンマンライブもできなくなり、その他の全ての予定も白紙になりました。
1ヶ月丸々予定がない状態になりました。
きちんとした立場や地位も確立されないまま、始まってしまった自粛生活。
仕事のない日々が、いつまで続くのか、という心配もありますが、
それ以上に
終息したあとにも、仕事はあるのだろうか。
という不安が大きくありました。
と、いうのも。
たとえば、様々な会社の仕事がテレワークに切り替えられたことで、
実は出勤しなくても、できる仕事があることに気づいたり
『本当に必要なもの』と『無駄なもの』がハッキリしてきたりすることによって
終息したあとも、今までの元の生活に戻るわけではなく、色々なものがちょっとずつ変わっていくのではないか。と思っています。
これは良い方向に運ぶものも、期待できるとおもいます。
しかし、この『本当に必要なもの』と『無駄なもの』が明確になることによって、淘汰されていく仕事も、たくさん出てくるとおもいます。
と、いうか、淘汰は必ず起きると思います。
そうなったら
自分の今までのことも、簡単に淘汰されてしまうと思います。
今までやっていたことも、今まで通りには、いかなくなる。
これが、ものすごくこわいことです。
そんなことを想定して考えたときに、それでも活動を続けていける方法は
「『クライアントに頼らずとも、生きていける状況をつくること』しかない。」
と、おもいました。
以前に書いた、リセット&リスタートには、そういった意味もあります。
6年間ひとつひとつ積み上げてきたものを、壊されるのがこわい。
ならば、いっそ自分から、それらを一旦リセットして、
何もない状態から、またリスタートしていけば、もう恐れなくてよいのではないか、と思いました。
記事にも書いたとおり、自分はお客さん0のライブハウスで、歌っていたこともありました。
ですが、いろいろなところに露出していくことによって、ひとり、またひとりと、時間がかかっても、次第に増えていきました。
先月のポコチャ配信では、1時間30分配信をしても、まったく0人の状態が5日間くらい続いたこともありました。
これは、お客さん0のライブハウスで歌っていた気持ちを、数年ぶりに思い出しました。
でも、今までやってきたことを考えれば「なんで、今までがんばってきたのに‥」という気持ちになってしまいそうになるところですが
今は、全くの素人に戻ったんだ。と思えば、
結果が出ないのは当たり前だ。と受け入れられるようになってきました。
3月までの自分は、「ミュージシャン」という肩書きが、すごくしっくりきていたのですが、
最近は正直、それもしっくりこなくなってきました。
残念ながら「無職」という肩書きの方がしっくりくるようになってきてしまいました。
自分の感覚の話なのですが、
残念なことです。
だけど、
今まで自分の感覚の中で「ミュージシャン」でいられたのは、たくさんの方に支えられ、助けられ、応援していただけていたからでした。
じぶんひとりでは「ミュージシャン」ではいられない。ということに気づきました。
どうせ、ひとりでは何もできないんだから、ひとりでなんとかしようとせず
開き直って、人に助けを求めたり、人に頼って生きていったほうが、結果うまくいくんじゃないかとおもいました。
だから、改めて、たくさんの方に助けていただきながら、
皆さんの力で、再び自分を「ミュージシャン」にしてください!という気持ちで、それに協力してくださる方を探していったほうが良いのかもわかりません。
そして、半年後、1年後、2年後、5年後、10年後…
これから、どうなっていくのか。わかりませんが
何年経ったとしても、今やっていることの結果が、きちんとついてきたときに
一度リセットした6年間の経験たちも、消えることなく、自分の血や肉となって、
助けてくれるときが来るなら
その経験も、本物だったことが証明できます。
「淘汰されないために」ということではなく、
「淘汰されてもいいように」ということなんだとおもいます。
それが結果的に、淘汰されずに続けていけることに自然とつながっていくと信じています。
そのためのリセットです。
本当に貴重な経験は、生かそうと努力しなくても、自然と生きてくるものだとおもっています。
だから、リセットするのです。
ミュージシャンや、音楽を作っていく、作品を作っていく人たちが、
これから目指していけなくてはいけないところは
「喉から手が出るほど欲しいもの」をつくること。
そんな音楽作品が作れるかどうか。
が、壮大な課題になってきます。
これがクリアできなければ、音楽活動を通じて、
きちんとお金を得ることはできないと思っていいのかなと。
たとえ、自分がどんな形で音楽作品に関わることになったとしても、同じだと思います。
これから、ますますシビアになっていくと思います。
努力だけでは、どうにもならないかもしれません。
しかし、まずは一歩ずつ。ほんのすこしずつでも、前進していく。
いくら時間をかけても、その壮大な課題をクリアしていきたいのです。
自分の音楽や自分の存在が、たくさんのひとに必要とされる未来に行きたいのです。
そのためには、やっぱりひとりじゃ無理です。
たくさんの方のお力をお借りしたいです。
頑張ります。