水を飲めば記憶力アップ!? 2

脱水症状が出ていなくても実は、体は乾いていて記憶に影響している…もしそれが本当ならもったいない話です。またワイン好きにはチャンス到来です。ワインを飲みながら勉強できる、まさに一石二鳥かもしれません。

ここでもう１つ興味深い実験が、水分の大切さを知らせてくれているのでシェアしましょう。

イーストロンドン大学のエドモンズ博士らが、小学校低学年の生徒58名を対象に、物語を読んで聞かせるテストを行いました。その後物語の内容を４つの選択肢から思い出してもらったところ平均点は2.8点だったそうです。ところが20分前に約250mlの水を飲んだ生徒は点数が10%も上昇しました。このとき難しい問題の正答率がとくに高まったそうです。（このあと大人に同様の実験をおこなったところ、大人は500ml必要だったそうです）

からだのなかでも脳は特に水分の多い臓器として知られています。そんなことを鑑みると、からだに症状がでる前に、脳に芳しくない影響が現われるのはもっとものことかもしれません。（サウナ入浴中に脳梗塞になった…という話もよく耳にするものです）

さて上述の通り、「ワインやビールを飲みながら勉強しよう！」と思った方は要注意です。アルコールを飲むとトイレが近くなった経験はないでしょうか。例えばビール１リットルの摂取に対して1.1～1.2リットルの水分が尿となって排出されてします。つまり酒を飲めば飲むほど体内の水分は失われ、脱水状態になっているのです。ワインを飲んで記憶力アップ…そんな話は夢のまた夢なのでした。

※参考文献『出来ない脳ほど自信過剰』池谷裕二